図書館
パタリ、と僕はその本を閉じた。
今僕が読んでいたのは、この図書館の説明書だ。
どうやら、この説明書によると、この図書館には、出入り口が一切ないらしい。この図書館に入ったが最後、死ぬまでこの広くて物静かな場所で、一人寂しく過ごさなくてはならないようだ。
幸い、食料などには困らなくなっているようなので、苦しみながら死ぬということはないだろう。
他にも、この図書館には世界中の本が保管されていると書いてあった。
この図書館には、過去、現在、未来、小説、漫画、絵本、和書、洋書、ミステリー、ラブロマンス、子供向けから大人向けのものまで、ジャンルを問わず古今東西ありとあらゆる本が集められているらしい。
「退屈はしなさそうだな」
これから始まる生活を予想して、僕はそう呟いた。
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パタリ、賭博はその本を閉じた。