いや、ずっとゲームしてた
土日を挟んでの月曜日、今日は『よろず部』にとって運命の日であると言って良かった。先週の金曜に行われた『審問会』の結果が出るのだ。
「み、みはるん、どうしよう……今日起きてからずっとお腹痛くて……」
その日の登校中のこと、私は三春と一緒に佳香の家に寄ってきていた。
ちなみに今私が三春と一緒にいるのは、彼女の家に居候させて貰っているからだ。佐々野宅は屋根がぶっ壊されてしまったので、絶賛修理中である。
「そう言えば、今朝もあんまり食べてなかったわね。何、身ごもり?」
「私はそんな不埒な女じゃないですー。そうじゃなくて、今日は『審問会』の結果出るでしょ? それが心配なの」
「ああ、それか」
「それかって……みはるんは心配じゃないの?」
素っ気ない物言いに、私は頬を膨らした。
こちとら、夕べから何も喉を通ってないというのに。
「まあ、気にしても仕方ないし、なるようにしかならないでしょ。ていうか、大丈夫だって。『審問会』も上手く切り抜けられたんでしょ?」
「まあ、それはね……」
実を言うと、生徒会副会長の三木杉さんには結構絞られたのだが、結局今までは言えないでいた。三春も佳香も上手くいったという私の言葉を信じているのだ。
――やばい、それを考えると余計にお腹の調子が……
「よお~ッス……」
と、ようやく玄関から佳香が姿を現した。寝起きなのか足運びが覚束ない。目も半開きだ。その姿を見て私は、仲間を見つけた予感がして嬉しくなった。
「おお、よっしーも心配で眠れなかったクチだね!」
「いや、ずっとゲームしてた」
「…………さいですか」
結局、『審問会』の結果発表を前にして怯えているのは私だけのようだ。




