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124話 アンナメリーのお仕事

閑話的な何か

「ご苦労様です、ミス・バイロス」


「これはミセス・シェルドン、お疲れさまで御座います」


「仕事は……順調そうですね」


「はい、概ね目処が立ったかと」


「それは重畳、理事長へのご報告は?」


「逐一上げさせて頂いております」


「重ねてご苦労様です。伝統ある我が学園としては実に嘆かわしい事実ですが、貴女に来て頂いた甲斐はあったようです」


「恐れ入ります」


「年末、6の紅月(あかつき)に予定されている煌揺祭こうしんさいまでに片が付けば、と理事長はお考えでしたが、思っていたよりも早く済みそうですね」


「はい、早ければ、来月には片を付けられるかと」


「流石ですね、アンナメリー・バイロス。」


「ありがとうございます。時に、その煌揺祭こうしんさい絡みと思われますが、此方にも不自然な流れが見受けられます」


「……そうですか、其方も追えますか?」


「此方は別口の様ですが、既に進めております。暫しお時間を頂ければ、と」


「分りました。宜しく頼みます」


「それにしても、学園がこんなに幾つもの燻ぶりを抱えていたとは……少し意外でした」


「其方の方は止むを得ない面もあるのですが……、まあ、歴代理事長の頭痛の種ですね。貴女もご存じでしょう?」


「はぁ、成程。確かに直ぐに消えるとは思えませんね」


「ですが、今は幸か不幸か貴女方が居ます。力を大きく削げる好機では無いかと理事長も考えておいでの様です」


「確かに、お嬢様がおいでの今でしたら、小虫など只の塵芥に等しい存在です」


「荒事は起こさぬ様お願いしますよ。あく迄も、最低限の範囲内で済ませる事を忘れずに」


「心得ております、ミセス・シェルドン。私共わたくしどもにお任せ下さい」


「はぁ……わたくしはそう言って、問題を起こしては拗らせる貴女の姿を、昔、随分と見て来たような気がしますが?」


「ご安心くださいミセス・シェルドン。直ぐに『解決』という名の二文字を捧げて御覧に入れます」


「……懐かしいですね。そのセリフも良く聞きましたね……はぁ」


「お疲れですか?ミセス・シェルドン」


「そうですね、おかげさまで多少……。さて、わたくしは戻ります。貴女も、もう今日は寮の自室へお戻りなさい。根を詰め過ぎても良い結果は望めませんよ」


「この書類を片付けましたら、今日は上がらせて頂きます」


「それが良いでしょう。ではアンナメリー、ご機嫌よう」


「はい、ご機嫌ようミセス・シェルドン」



「さて、急ぎませんと、今日は久しぶりにマッサージをして差し上げるお約束でしたからね」

「早く片付けを終わらせて、先週中に使用許可を取っておいたスパルームへ、お嬢様をお連れしなくては」

「久しぶりのマッサージです。今日のお約束は、お嬢様も待ちわびておいでの筈」

「あぁ、お嬢様。今暫しお待ち下さい。直ぐにこのアンナメリーが全身全霊を以って、お嬢様を癒して差し上げます!ああ!本当にお久しぶりです!お嬢様!!今日は一体どれほどお悦び頂けるか……考えただけでわたくしはっ!…………ぅふ、うふふふふ」

お読み頂き、ありがとうございます。


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