幕間 ソイルの話
※動物型の魔物ですが軽度の出産表現あります。
エニカが眠りについてから程なくして。
コロも交代するまでは眠るエニカのそばに控えているため、ソイルは外の見張り場で一人、淡々と自分に与えられた役割をこなしていた。
己が土壁と落とし穴を仕掛けてから、主であるエニカを狙おうとする有象無象は増えていくばかりだ。
今も一匹、名も知らぬ知る必要もない雑魚が無謀にもソイルが造り出した土の要塞に近付こうとしていた。
雑魚の見た目は普通のネズミだ。中型犬程の大きさはあるが。
しかし見た目も大きさも関係はない。相手が要塞に近付いて死ぬか、ソイルと戦って死んでもらうかのどちらかに一つしかない。
ネズミは要塞に近付くことを選んだ。ソイルは無感情にネズミの死に様を見届けることにした。
案の定ネズミはソイルが仕掛けた落とし穴に落ち、声を上げる間もなく死んだようだ。
落とし穴の中には無数に先端を尖らせた硬い岩を仕込んだため、生物型の魔物は大抵この罠で仕留めることが出来た。
時々鳥やコウモリ型の魔物が上から飛んで襲おうとするが、その時は石化の魔眼で石化させて落とし穴の上に落とすようにした。
石化させた魔物は落とし穴の中に他の間抜けな魔物がいた場合、いい具合にトドメをさせる代物になるのだ。
コロと交代するまでの間、この作業を延々と繰り返しながら、ソイルは今日に至るまでをぼんやり思い出していた。
――――――
ソイルの生まれた場所は、高濃度の魔力が溜まっている霧深い山奥の沼地であった。
気付けば絶え間なく真っ白く重い霧が立ち込める中、何の目的もなく沼の真ん中で時間の流れるままつっ立っていた記憶が一番古く長かった。
それまでのソイルは、その生活が当然であったしそれ以外を考えることは無かった。
変化があると言えば時々、己の声に似た別の何かが霧の中から聞こえることが何度かあった。
縄張りを荒らす敵かもしれないと様子を見に行っても、何も見つけられず精々「ボチャッ」といった大きな水音を立てて、すぐに元の静けさを取り戻すぐらいの些細な変化しかなかった。
そんな無味無臭な生活と思考が一変したのは、たまたま山の天気の気まぐれで、霧が晴れた時のことだった。
ある日、視界を埋め尽くす程の白が段々と薄くなり、白以外の彩りがソイルの大きな一つ目に映ったのだ。
晴れ渡る青空。沼を囲む鮮やかな緑。己のいる沼は茶色なのか濁ったような青なのか緑なのか分からないけど複雑な色合い。
そして、青空を悠々と飛んだり、緑の木々の合間を縫って駆けていく己以外の動くもの。
その全てがソイルにとっては新鮮で、とても美しいものに見えた。
もっと近くで見たい、聞きたい、触れてみたい。
そんな気持ちが初めて湧き上がった。
どうしていいか分からなかったけど、敵の存在以外で自ら動こうと思ったのは初めてであった。
衝動のまま、沼から動いて出ようとしていたソイルはあることに気付いた。
今目で見て緑だったものが、動いていたものが全て同じ色になって動きが止まっている。
色はよく見覚えのあるモヤッとした霧のような白。
今まで生き生きと育ち、動いていた筈の者たちが時が止まったかのようにピタリと静止してしまっていた。飛んでいたものなんて空から落っこちてくる始末だ。
実際その時点で木々も生物型の魔物たちもみんな、石になって命を失っていた訳だが、当時のソイルは見るもの聞くもの体験するもの自動的に発動してしまうもの全てが初体験だったため、己の体質に原因があるなんて思いもよらず頭の中にはハテナしか浮かんでこなかった。
ただ彼は幸か不幸か、当時は不幸寄りだが地頭がよろしかったため、その後数少ない霧が晴れる経験の中で似たような体験が積み重なれば、己に原因があると悟ってしまったのだった。
極めつけは、ある日の霧が晴れた日だった。
霧の晴れる日がどうなるか何度か体験したことで、周囲を見渡すことを止め、音だけでも聞くにとどめるようになった。
木々が風でざわめく音。
鳥型の魔物のさえずる声。
地を駆ける魔物の軽快な足音。
沼から聞こえる、己と似た声と泥が跳ねる音。
思わず音の先を目で追ってしまった。
ソイルの目の前には己と形がそっくりな、石像が一つあった。
石像はあっという間に深い沼底へと沈んでいった。
沈んだ瞬間、「ボチャンッ」と音を立てて二度と浮かび上がることはなかった。
そこでソイルは己がこの沼にいる限りは永遠に何物にも触れることはおろか近寄ることも出来ないのだ、ということを気付いてしまった。
ソイルは失意のまま、周囲にあるもの全てを石に変えながら、生まれた沼地を後にした。
沼地を出て間もなくして、ソイルに衝撃を与える一つの出来事があった。
それは見知らぬ森の中で彷徨っていた時だった。
その時のソイルは魔力の供給源であった沼地から飛び出して以降、ほとんど魔力を供給することなく当てのないまま彷徨っていたことで、魔眼の発動はおろか段々と土の身体を動かすための力さえ失ってきていた。
魔眼が発動しないことは喜ばしいことであるが、再び魔力を供給してしまえば魔眼も発動するようになる。
そのことが分かってきていたソイルは、積極的に魔力の供給をしなくなっていた。
たまたま木の下で立ち止まり、最低限身体を動かすための魔力を大地から吸収しようとしていた時だ。
茂みの影から物音が聞こえた。
何かいるのだろうか?⋯今なら石化させることはないだろう。
そんなことを思い、少しだけ茂みをかき分けて様子を見た。
そこにいたのは、一頭の鹿の姿のような魔物がいた。
鹿の魔物はその場に座り込んだり、立ち上がったりと忙しない様子だ。
⋯何をしようとしているんだ?
その不審な動きをする魔物が気になってしばらく様子を見ていると、鹿の魔物の行動に変化が現れた。
座り込んだ鹿の尻から勢いよく水が噴き出したかと思うと、小さな頭と足が飛び出してきたのだ。
な、何だあれは⋯!?
ソイルの目は釘付けになった。
今まで番や群れなど同じ魔物で寄り集まった集団を何度か見かけたことはあった。
しかし、新しい命が誕生する瞬間は初めて目の当たりにしたのだ。
当時ソイルはそれが出産という行為であることを知らなかったが、何故かとても心が惹かれていた。
鹿の魔物は数時間かけて、ゆっくりゆっくりと小さな身体をひり出していた。
そしてある瞬間、鹿は立ち上がると一息に小さな命を地面へと生み出した。
生み出された小さな鹿の魔物は、生まれた瞬間から必死に母乳を求めて立ち上がろうとしていた。
それを母鹿となる魔物は、時々身体に纏わりつく羊膜を舐めて取ってやりながら静かに見守っていた。
少しずつやっと立ち上がった子鹿の魔物は、母鹿の魔物の母乳に辿り着き、一所懸命に飲んでいた。
その一連の光景を、ソイルはただただ時間も忘れて見入ってしまっていた。
二頭になった鹿の魔物たちがその場を立ち去っても、ソイルは立ち尽くしていた。
ソイルにとって、その親子の光景は初めて沼地の霧が晴れた時以上に瞳に焼き付き、強い憧れを抱いてしまった。
もしかしたら、己にもあのようにそばにいてくれる存在がいるのだろうか⋯と。
そこからソイルは再び適度に魔力を取り込みながら過ごすようになった。
沼から出てしばらくは気が楽だった。
ソイルの魔力の供給源であった沼から出て行ったため、自ら魔力を供給しようとしなければ、石化の魔眼が自動的に発動する回数が減ったのだ。
これできっと勝手に魔眼が発動しないよう気をつけていれば、相手を石にすることなく自由に見たいものを見て、聞きたいものを聞いて、触れたいものに触れ、いずれはあの時の親子の鹿の魔物のような関係を誰かと築けることが出来るのではないかと信じていた。
ソイルは一人旅の中で徐々に知識や経験を蓄えながら、いつか誰かが自分のそばにいる夢に思いを馳せていた。
しかし、少しでも魔力が供給されると己の感情に左右して魔眼は発動された。
自らを敵と認識してきた魔物を石化させ、取り込むことに躊躇いはない。
必要があれば己を討伐しようとする冒険者と交戦することもあった。しかし、
花の美しさに感動して石化させ、
愛らしい鳥を愛で眺めようとして石化させ、
泉で跳ねた魚に驚いて石化させ、
己に興味を持って近寄ろうとした小さな魔物に触れようとして石化させた。
気がつけば、敵となる魔物や冒険者すら近付かなくなり、ソイルの周りは再び二度と動かぬ石像ばかりになっていた。
誰かのそばにありたい。
そんな他愛ない願いは段々と酷い憧れとなり辛い執着となった。
だけれど己にはきっと叶えられないのだ。
一度希望を抱いた故に、二度目の失意は絶望へと変わってしまった。
次こそ魔力を取り込まなくなったソイルの身体は、魔眼を発動させなくなったが、段々と表面の泥土から乾きひび割れボロボロと欠片として落ちていき、小さくなっていった。
そしてある日、とうとう身体が動かなくなった。
そこは茂みの影になっており、眠るには丁度いい静かな場所であった。
静かで暗い、寂しい場所だった。
魔力だけでなく水分も取り込まなかったため、身体の土は乾ききり、いつ崩れてもおかしくなかった。
大きな一つ目ももう開けていられない。
身体も崩れてきて元の形を保つことが出来ない。
結局、最期まで誰かがそばにいてくれることはなかったか⋯
酷く寂しい思いを抱えながらゆっくり目を閉じた。
あたたかい
目を閉じてからしばらくして、ソイルは今までに感じたことのない、全身を包むような不思議な感覚を感じて意識を覚醒させた。
まず最初に気付いたのは目をすぐに開けられたことだ。
目を閉じる前は開け続けることもままならなかったのに。
次には最低限だが身体が崩れることなくスムーズに動かせること。
小さいままだけれど己の身体としてちゃんと土が固まっている。
だが一番の変化は、自らの身体に覚えのない魔力が循環していることだ。
でもその魔力はとても温かく、優しく、心地よいものであった。
一体己の身に何が⋯
「そっか、コロはそこまで考えてくれていたんだ⋯さっきは誤解してごめんね。
てっきり私のトイレした場所で臭いを嗅いだり寝転がったりとかするんじゃないかと思っちゃってさ」
『⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯そのようなことは致しませんのでご安心下さい』
己のそばで誰かが会話する声が聞こえる。
こちらには気がついていないようだ。冒険者だろうか?
⋯誰であっても今の己には何も出来ないからいいか。
気になって茂みから姿を現すことにした。
そこには初めて見る人種と小さなスライムがいた。
それでも一目見て理解した。
己の身体を動かす温かく優しく心地良い魔力を注いでくれたのは、見たことのない姿をしたあの人だ、と。
あの人のそばにいたい。あの人こそが己の主だ。
そんな気持ちで声を掛けてみたけど、その人はスライムと共に己から離れていこうとした。
待って、待って、行かないで!
一緒に連れて行ってほしい!!
どうか一人にしないで!!!
立ち去る姿に追いつけなくなって、再び孤独になる辛さと悲しみから、瞳から水が勝手に零れ落ちてきて身体も動かせなくなった。
一人にするのなら起こしてほしくなかったのに⋯!
しばらく瞳から水を零していれば、今度こそただの土へと還れる気がして突っ伏していると、遠ざかっていた筈の軽い足音が戻ってきているのに気付いて顔を上げた。
そこからソイルの周囲は目まぐるしく変わった。
初めて誰かを守りたいと思って、初めて魔眼の発動を制御出来て、初めて誰かを守れて、初めて誰かから招かれて、初めて、初めて、初めて⋯
出会ってほんの僅かな間に沢山の温かい「初めて」を貰えた。
そして⋯
「私の仲間になってくれませんか?」
この瞬間、ソイルが願っていた全てを叶えてくれたエニカは、ソイルにとって「全て」であり「絶対」となった。
これ以上ない幸福に包まれながらソイルは決意した。
己から幸福を奪おうとするものがいれば何者も許さない、と。
――――――
物思いに耽っていたソイルは、魔物の気配を察して思考を切り替えた。
木々の影からゆらりと姿を現したのは、今までの獲物にはいない、巨大な蛇だ。
月明かりに照らされた鱗は黒にも見える深い青色で、身体をくねらせる度に夜の小川の水面のように輝いていた。
一見すると美しい大蛇であるがその頭部は異様の一言に尽きた。
頭を覆い尽くす程、植物の根が張り巡らされているのだ。
無数の根の隙間からはみ出している肉片は、舌のようであるが先が千切れたままプラプラと揺れている。
最も異様なのは、蛇の頭上から大きく咲き誇る真っ赤な花。
大蛇はあの花の宿主となってしまったのだろう。
そして、通りすがることもなくこちらの方向へ大蛇の身体を向けているところを見るに、大切なエニカを狙ってきた敵で間違いないようだ。
土魔法や石魔法での応戦を考えているが、大地にも生きた屍にも根ざせる植物とソイルでは相性が悪い。
もしあの蛇の魔力属性をあの花が使うことが出来てしまったら更に不利になる。
魔眼の使用は最終手段だ。相手に手の内が分かってしまえば大蛇の身体を囮にして本体が襲ってくる可能性がある。
相手の出方を見るか己から仕掛けるか、ソイルが考え込んでいる時だった。
背後から誰かが歩いてくる足音が聞こえた。
一瞬エニカかと思ったが、足音が軽すぎる。
エニカ以外の二足歩行のものがこちらに近付いてることに、ソイルは内心困惑した。
洞窟の奥にはエニカと、コロと呼ばれるエニカが大切にしているスライムがいる。
エニカの足音でも、コロの跳ねる音でもない、謎の足音はソイルにさらに緊張と焦りをもたらした。
敵と謎の存在に挟まれた、エニカは無事なのか、コロは何をしているのか、倒されたのか、背後にいるものも敵ならば己はどう動くべきか⋯!
『驚かせて申し訳ありません。私です。コロです。
交代で参りました。今貴方のところに向かいますので少々お待ち下さい』
背後の相手はコロを名乗った。しかし声が違う。
コロの声は高い。しかし今聞こえたのは涼やかな男の声だ。
目の前に敵がいる状態で振り返れずにいたが、得体のしれない存在が己に近寄ろうとしていることも気になり、振り返ろうとした時だった。
『ソイル。今回は私がこの姿になっていたので仕方ありませんが、敵を目前にしてよそ見は命取りになりますよ』
ソイルは酷く驚いて目を見開いた。
ソイルの隣には、これまた見たことのない容姿の白く小さな男がすぐ隣にいたのだ。
男の姿はエニカの人種に似ており、顔立ちは目元が髪に隠れてよく見えなかったが鼻筋や口元は整っているように見えた。
髪や肌、纏っている服は白く、コロの色合いを思い起こさせた。
服装は上等なスーツのような服を纏っていたがソイルには見たことのないものだった。
一番特徴的なのは、身体の大きさであった。
エニカがこの場にいれば、その手のひらに座り込めるぐらいの大きさしか無かったのだ。
『この姿については後程説明するとして、今はあれを始末しましょうか。
今後は苦手な属性や不利な属性がある場合、自力で対処が出来るように色々教え込もうと思いますが、今回は特別ですよ。
あれは頭上の花が寄生花、胴体になっているのが清流蛇です。どちらも珍しい種類の魔物ですが、エニカ様に仇なすとなれば処分が基本。
今から跡形もなく始末致しますので見ておいて下さい』
コロを名乗る男がソイルから寄生花と清流蛇に視線を向けた。
瞬間、ソイルは信じられない光景を目の当たりにした。
寄生花が清流蛇の頭もろとも男の言葉通り、跡形もなく消し飛んでしまったのだ。
『あの図体のまま倒れてはエニカ様の安眠が妨げられてしまいますね。消すとしましょう』
次の瞬間には、何メートルもあろうかという巨大な蛇の身体が花と頭同様、綺麗さっぱり無くなってしまった。
『これでしばらくはエニカ様の安全と安眠や我々の話を邪魔する無粋な輩は居なくなった筈ですよ。
まぁ、いたとしても全て排除するだけですが。
おや、いつまで呆けているのですか?しっかりなさい』
直接目の当たりにしても信じられないような出来事の数々にスペースソイルとなっていたが、男の言葉にハッと正気を取り戻した。
『ハァ⋯まずはこれをお見せしたら良かったですね』
言葉と共に男は虹色に光り、いつもの丸っこいコロの姿を見せた。
「ピギャ、」
『お静かに。エニカ様が起きてしまいます。
本日だけでエニカ様の心身に多大な負担をかけてしまっておりますので、休める時はなるべくゆっくり休んで頂きたいのですよ』
再び男の姿に戻ったコロがソイルの口に手を当てる。
「ピギャ⋯?」
小声でソイルが尋ねるように鳴いた。
『何故この姿なのかが気になるのでしょう?
この姿は貴方の体質と似たようなもので⋯時々この姿にならないと魔力が暴発してしまうので、やむを得ず変化しているといったところでしょうか。
私自身はあまりこの姿を取りたい訳ではないのですけどね⋯
またこの姿はいつでも取れるものでもありませんので、エニカ様には私が人型を取れることを内緒にしてもらいたいのです』
「ピギャ?」
ソイルは一瞬「あれ?この人魔眼の使用は強要してきたような⋯」と思い首を傾げたが、コロがいなければエニカの従魔になることは出来なかったため恩があるし、特に断る理由はなかったので、コクリと首を縦に振って答えた。
『ありがとうございますソイル!
もしも貴方から断られてしまったり、この先貴方が私の秘密を暴露してしまったり、万が一エニカ様を裏切ることがあればですね、
貴方を先程の花と蛇のように消さなければならないところでした』
夜風に髪が靡かれ、一瞬だけ見えたコロの美しいブラックオパールの瞳は夜の闇より深く、暗く、得体がしれなかった。
コロの狙いはそれか。
あえて人型の姿と跡形もなく消し去る事のできる謎の力を見せることで己の態度やエニカ様への忠誠を確認し、必要時には始末が出来ることを伝えたのか。
恩はあるがどこまでも食えず恐ろしい方だ、と思った。
しかしソイルはエニカのためにも今後どころか、生涯に誓ってエニカとエニカが大事にする関わる全てのものに命を賭して忠誠を尽くすと決めている。
コロの秘密の暴露や密告をする予定は微塵もない。
『今から夜明け前まで私が見張りに入ろうと思いますが、貴方が見張りを続けて下さるなら、私がエニカ様の安らかな寝顔をお見守りする任に再度就きますがいかがですか?』
「ピギャギャ!」
『おや残念です⋯では洞窟内の守りはよろしくお願いしますね。
私たちの現時点における第一の使命はエニカ様の安全と安眠をお守りすることですよ』
「ピギャ!」
ソイルは小声でコロに返事をして、音を立てないよう地中を潜って眠るエニカの下へ向かうことにした。
幕間が長めの時は少しお休みを頂くことがありますので、よろしくお願い致します。




