第一話 熱砂のダンジョン
さて、今週もやって参りました『ぶらり、ダンジョン探訪記』
ライターは、皆様お馴染み弓使いのよっちゃんです(・∀・)v
いやぁ、すっかり寒くなりましたねぇ。我が家でも遂に燃焼石の出番で御座います。一度使っちゃうともう冬の間は手放せなくなっちゃいますよねぇ。なのに昨年辺りから値上げされて家計に負担ががが……。
でもでも、そんなあなたに朗報です! 今回私達取材班が向かった『熱砂のダンジョン』では燃焼石をはじめ様々な着火材、更には砂金等も手に入ります! 冬支度が間に合わなかった方、蓄えが心もとない方は是非是非ご挑戦を!
さてさてそれでは早速攻略レポ開始です!
今回は久し振りに編集部のメンバーのみでパーティーを結成しましたよ。内訳は弓使いの私よっちゃんと、脳筋ウォリアーゴンザレス君、紅一点の殴りプリーストヒポポタマス・ニーナさん、そして我等が鉄壁ランサーヴォルザロイド編集長。
以上の四人で探索を進めて行く訳ですが、まぁ~前衛が多いですね。プリーストといえば後ろで援助魔法等をかけているのが普通な訳ですが、まぁうちの編集部の人間ですからね、普通な訳がない。誰よりも早く前線へ殴りに行きますからねニーナさん。少々狂気を感じる時があります。
ゴンザレス君も普段は大人しくていい子なんですけど、敵を見るとバーサーカーモードに突入してしまうのが玉に瑕ですね。
あと編集長は地味です。いい仕事されるんですけどね。
さぁ、メンバー紹介も済んだところで攻略していきましょうか。
まず熱砂のダンジョンにおいて最も対策が必要なのは暑さです。決して舐めてかかってはいけません。対策を怠ると最悪モンスターとの戦闘や罠にかからずとも命を落とすことになります。ある意味この暑さそのものが一つの罠と言えるかもしれませんねぇ。
じゃあどんな暑さ対策をしていけばいいんだよ! という方もいらっしゃるでしょう。そんなあなたの為にお教えしちゃいますよー!
ええ、まず最も安価で手に入りやすいのはオリジン社さんから発売されております『エナジークール』ですね。
こちらのジュースには冷却魔術がかかっていて体内でもジュースを冷やし続けてくれるんですよ。
ですから体を巡っている間体が凄くひえっひえになるんですが、まぁ当然お腹どころか全身冷やしてますので下しますよね。何とは言いませんが。なので長時間の戦闘や探索には向かないですかね。ただ、飲むだけでよく、安価なので使いやすいんですよねー。栄養剤でもあるので多少体力が回復できるのも有り難いですね。
さてさて次は『日陰者のローブ』をご紹介致しますよー。こちら、まぁ名前の通りですね。普通のローブでも被っていれば遮光効果はありますが、こちらを被るとほぼ完全に遮断することが可能です。実はこのローブ、遮光が効果なのでモンスターの光線も防げるんですがあまり知られていないようですねー。ただこのローブ単体だと一度暑くなったものは冷やせないので何か冷す手段を用意してください。こちらのローブは、ファッションセンターヴィレッジアイランドさんにてお取り扱いされています。お求めはお近くのヴィレッジアイランドさんまで!
さてどんどんいきますよー、次は『氷結』シリーズですね。こちらは上位シリーズ、下位シリーズがありまして違いは効果量と見た目ぐらいなのでご自分の懐具合と相談してご購入を検討してみて下さい。こちらの効果はもう名前の通りですね。魔法水を凍らせて形どった氷に魔法をかけて永久化した氷装備です。ひんやりしてます。不快さを感じさせないぐらいのひんやり感なので夏などには最適です。ローブでは守備力が心許ないという方はこちらを召した方が宜しいかもしれません。こちらの商品はガンダルーザグループさんの鍛冶屋さんにてお取り扱いされています。お店によっては上位シリーズを扱ってない場合が御座いますので、くれぐれもご注意下さい。
そしてそして個人的に一番オススメなのが、タイガー社さんから売り出し中の、その名も『冷却タオル』です! まぁ読んで字の如く冷却されたタオルな訳なんですが、これがまた使い勝手が良いんですよ。勿論普通にタオルとしても使えるんですが、冷却の名がつく通り冷すことに重点を置いてまして、装着者の体温を感知して自動で心地よい程度の冷却魔法をかけてくれるんですね。
おまけに首にかけたり頭に巻いたりなんかすると、自動で固定化の魔法がかかって戦闘中でもずり落ちたり飛んでいったり致しません。ここまで優れものなのになんと定価たったの1500リズ! 今の季節なら投げ売りなんかでもっと安く売ってることもありますねー。バーゲン品で見かけたら、迷わず買いの逸品です。
とまぁ、はい。スポンサーさんのね商品紹介も済んだところでいい加減攻略レポです、すいません。あ、でも紹介した商品は全て良いものですのでご安心を! 是非お試しください。
でまぁ熱砂のダンジョンなんですがこれがもう最初にも言いましたがほんっとに暑いんですよ。私はたまたま前日にバーゲンで先程紹介した冷却タオルを手に入れてたんで良いんですが、ゴンザレス君がたまたま対策装備を忘れてしまいまして。ローブを貸そうにも彼体が大きいんでサイズが合わないんですよ。お陰で一階層も潜らない内に熱中症になりかけてしまって、慌てて皆で彼を担いでダンジョン外まで逃げ出す羽目に。
いやぁ初心忘れるべからずとはよく言ったもので対策なしでダンジョンに潜るなんてご法度、新人の時ぶりにやっちゃいましたねぇ。
その後急いでローブと冷却タオルを用意して、ゴンザレス君の回復を待って再びダンジョンへ。
再度ダンジョンへ入るとやっぱりまぁ暑い。魔法で出来た疑似太陽がダンジョンの上空でサンサンと輝いてまして、地面もサラッサラの砂ですからもう暑さがとんでもないんですよホント。
おまけに砂漠だからなんでしょうね、ワーム系サソリ系のモンスターが多くて嫌らしいんですよ。もう皆毒やらなんやら吐いてきて鬱陶しい事鬱陶しい事! 中にはかなりデカイサイズのワームも隠れてまして、注意して避けられればまだ良いんですが気付かずに立ち入ってしまうとバクリといかれちゃいますね。軽く十人は丸呑みできそうな大きな口でバックりと。
幸い私達は遭遇しませんでしたが、私達と入れ替わりで潜っていった別のパーティーが遠くの方で食べられちゃってました。明日は我が身ですね、おぉ怖い怖い。御冥福をお祈り致します。
とまぁ第三層までは砂漠地帯なんですが、四層から様子が変わってきます。オアシス、というよりも緑化地帯が半分以上を占めてきます。モンスターも種類が変わってきまして、ウルフ系が増えてきます。こいつらは連携をとるので面倒なんですよねぇ。しかもワーム系もまだいますのでウルフに追われてワームに呑まれるなんてコンボが実現しちゃいます。まぁ嫌らしい。
うちは編集長が狼を受けきってくれたので対処可能でしたが、堅固な前衛職がいないパーティーの方々は何かしらの対策を用意しておくのが吉ですね。安価なところでいえば、匂袋などが緊急時にも対応しやすいですかね。
さて最初こそ躓いたものの探索は順調に進んでいき、第七階層です。ここまでくるともう完全に緑。辺り一面緑一色です。熱砂のダンジョンとはなんだったのか。まぁ、ダンジョンの名前ってのはギルドがどんなダンジョンか分かりやすくするために付けるものですので、間違ってはいないんですけどね。
こちら一部木が生い茂ってる所もありまして、しれっと樹木系のモンスターも紛れてます。果実が生えてる木はほぼモンスターだと思ってもらっていいかと、お気をつけて。他にも草食系のモンスターが本格的に増えてきます、当然それを狙う肉食系も。結構種類が入り乱れて対処が面倒になってきますのでご用心を。
しかし今回はうちのメンバーが前衛寄りだったので助かりました。この第七層、モンスターの物量がまぁ半端無いんです。
十匹程度の群れをなんとか凌いだと思ったらすぐさま別の群れがやって来て~、とその繰り返しでおおよそ一時間程戦い続ける羽目になりまして。もうクッタクタですよ、あの体力おばけのニーナさんですらバテてましたからね。久々に見ましたよニーナさんが援助に回ってる姿なんて……。
そのまま進むのは危険だという事で、ちょくちょくと小休憩を挟みながら進む事に。ですがやっぱりそこはウルフ系の嫌らしい所ですよね、こっちが休憩で干し肉なんか齧ってるところ目掛けて音もなく忍び寄って来るわけですよ。見張りをしてたゴンザレス君がいち早く気付いて蹴散らしてくれたんでなんとか事なきを得たんですが、これ以上ここにいちゃ幾ら何でも身が持たないという事で、方針変換速攻で八階層を目指す事に。
何度かモンスターの群れと遭遇するも、全部足止めしてスタコラサッサと逃げてるうちにようやく八階層へ降りる道が! 最後の最後まで追い掛けられながらもなんとか全員が階段へ滑り込むと、外では悔しそうにグルルと唸る猛獣達の声が! いやぁー、正に間一髪でしたね。
そうして遂に我々は第八階層へ! こちらのダンジョンは既にクリア済みのパーティによって全十階層と情報が公開されてますからね、残り二階層気を引き締めていますよー! と、気持ちを新たに一歩を踏み出した我々を出迎えてくれたのは寒風吹き荒ぶ雪原でした。これには流石の我々も苦笑い、引き返して階段で装備を整える事に。
氷結装備で全身を固めていた編集長は、一度脱いで熱砂シリーズに着替えていました。鎧タイプの氷結よりも防御力は落ちますがそれより大事な事がありますからね。
私含め他の三人は冷却タオルを外してポカポカタオルを装着。ローブも日陰者から温風のローブへ切り替えます。
更に万全を喫して全員ホットストーンを懐に忍ばせます。これで準備完了、さてさて今度こそいざ八階層へ!
再び踏み降りた我々を早速出迎えてくれたのは寒冷仕様のこれまたウルフ系の群れでした。ビッグフットも一匹混じっていますね。意外にあいつがこの群れの飼い主だったりするかもしれません。結構侮れない知性の高さがありますからねぇ。そう踏んだ我々はウルフ達への牽制をしつつ火力はビッグフットへ一点集中! 編集長がウルフ達の攻撃を一身に受けてくれている間に私がビッグフットの目と膝へ向けて得意の四連打ち!
目には一発外してしまいましたが、無事視界と機動力を奪う事に成功です。その間に駆け抜けていたニーナさんが全身全霊の力を込めて、体勢を崩したビッグフットの脳天目掛けてモーニングスターを振り下ろします。グシャリと嫌な音を立てつつ倒れたビッグフットを見てニーナさんは素早くゴンザレス君へ指示を飛ばしました。それを受けてゴンザレス君は斧を片手に雄叫びを上げながらウルフの群れへ突貫!
飼い主がやられた事で指揮系統が崩れたのと突然の狂気の雄叫びにすっかり混乱したのかウルフ達は逃げ出す者、縮こまる者、飼い主の元へ向かう者、こちらへ牙を向く者と、見事に混乱の渦中の様です。お陰でこちらは一匹ずつ確実に仕留める事に成功し、無事八階層での第一戦は勝利を収めることが出来ました! その後も編集長の的確な指示出しと、長年の付き合いで得た確かなチームワークで我々は八階層を順調に進み、特にこれといった苦労もなく無事に九階層へと辿り着いたのでした。
今度はどんな気候が待ち受けているのかと恐れ半分興味半分の我々を待ち受けていたのは、またも寒冷地帯でした。先程より更に寒さが増していますが、幸い外が冬ということもありその手のグッズを備えていた我々には特に問題ではありません。出て来るモンスターも八階層とあまり変わり映えせず特筆することもないまま十階層へと降りる階段へと辿り着いてしまいました。
まぁこれはこれで良しという事で階段を降りながらボス戦に向けて準備を進めていきます。ボスが何なのかは事前に分かっていますので、当然それ相応の準備をして参りました! お互いにどう動くのかを改めて確認し合い、装備が整った頃にはボス部屋に着きました。さぁ、いざ尋常に勝負です!
ゴゴゴゴと音を立てて開いた扉の先で待っていたのは全身砂で出来た、ある意味この熱砂のダンジョンの名に相応しい、そう、サンドゴーレムです! 自由自在に硬質化と砂化を切り替えるその体に傷を付けるのは容易な事ではありません。しかもゴーレムですから当然コアを破壊するまで倒れません。生物じゃないのでスタミナなんて概念もなし!
唯一隙と言えるのは攻撃が大振りな上、少々動きが緩慢な所ぐらいでしょうか。まぁ、ゴーレム系の中ではかなり動きが速い部類なんですけどね。さぁ、中々の難敵皆で頷き合ってからいざ開戦です!
開戦の口火を開けたのはわたくしよっちゃん! 矢尻に特製の水入り袋を取り付けて膝を狙っていきます。一時的とはいえ膝を強制的に硬質化させてしまえば機動力が奪えますからね。思惑通り矢が膝に当たると同時に水がぶち撒けられ、膝部分が水を吸って硬化。相手はそのまま立ちんぼです。すかさずもう一方の膝にも同じ要領で撃ち込みます。これで水が乾き切るまでの間相手の動きは封じられました。
その間にゴーレムの元まで駆けていたニーナさんは、相手の膝を足場に器用に跳躍! 頭の上から魔法で水をぶち撒けます。サンドゴーレムは元が砂ですからね、部分的な硬質化は出来ても全身硬質化しちゃうと自分では動けなくなっちゃうんですよ。まぁ、その分防御力は上がっちゃうわけですが。そこは我らが編集長、ちゃーんと策を用意してあります。
頭から胸にかけて硬質化させられたゴーレムは見事、左胸の辺りにコアを露出させます。それを待っていたと言わんばかりに、編集長の指示でゴンザレス君が編集長を軽々と抱え上げゴーレム目掛けてぶん投げます! 勢いをつけてゴーレムの左胸まで吹っ飛んでいった編集長はそのままの勢いで槍を構えたままコアへ突撃、バキーンと高い金属音を響かせながらコアを破壊した勢いそのままにゴーレムの後ろまで突き抜けて行っちゃいました。編集長が後ろへ突き抜けるのとほぼ同時にゴーレムの体が瞬く間に砂となって崩れ落ちます。そう、我々の勝利です!
今回は特にこれといったピンチなんかもなく、楽な戦いで何よりでしたね。これがもうちょっと位の高いゴーレムになるとコアが二個も三個もあったりして結構苦労するんですけどね、今回はラッキーでした。
さぁ、無事ボス戦も終えたので皆さんお待ちかねの宝箱タイムです! 何が出るかな、何が出るかな♪
金の宝箱が一つと銀が二つ、銅が二つと色自体はまぁまぁですが、問題はその内容さっさか開けちゃいましょー!
早速手分けして開けていき戦利品を分類毎に分けていきます。数分掛けて整理が終わったので、早速内訳の発表です!
先ず今回の一番の当たりといって差し支え無いのは、氷結シリーズの上位防具一式でしょう。これ普通に買おうと思ったらかなりしますからねー、金額的にもこのダンジョンの内容的にも大当たりと言って良いです!
続いては細氷の弓、氷の力が付与されたマジックウェポンですねー。弱点持ちなら勿論、耐性の無い相手なら数発打ち込むだけで相手を凍らせちゃいます。これもかなりの当たり! ありがたく私が頂いちゃいました♪
装備類最後は熱砂の剣でした。刀身が硬質化した砂で出来ていて常に熱を保っているんですよね。切るというよりは叩き付けて、その熱を相手に押し付けて火傷させる様な運用が主になります。今回装備類では唯一の熱属性でしたね。
そして残りはここで出て来るモンスター達の素材とかなりの量の砂金と燃焼石! いやある意味このダンジョンに潜る一番の理由ですからね、この砂金と燃焼石は。といった所で戦利品の紹介は終了です。いやー難易度に対してかなり旨味のある内容でしたね。冬の備えが間に合わなかった方々は急いでこちら熱砂のダンジョンへ!
さてさて、今回も無事にダンジョン探索が終わった訳ですが恒例の総評を。
ズバリ! 暑さ、寒さ対策は忘れずに、必ず一人は強固なタンク職を!
といった所でしょうか。あ、勿論サンドゴーレムへの対策もお忘れなく!
それでは名残惜しいですが今回のダンジョンレポはここらで終了とさせて頂きたいと思います。ここまで駄文にお付き合いくださりありがとうございました! お相手は、器用貧乏の弓使いよっちゃんでした( ̄^ ̄)ゞ
それではまた、次回の『ぶらり、ダンジョン探訪記』でお会い致しましょう〜! ではでは〜。