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14 腹ペコガール、起用される

「何なの、何なのこれ!? 美味しいっ!」


顔を綻ばせ満面の笑みでステーキを頬張るボンキュッボンこと、イリスさん。

艶やかな声を張り上げては、夢中で私のステーキにかぶりついていますねー。


へっへっへー! ドヤッ!

と、ガイコツちゃんなので表情は変わらないけど、ドヤ顔で王様や銀ちゃんの方へ振り向くと……。


わーぉ。

王様も銀ちゃんも口をポッカーンと開けてイリスさんを見てらー。

主任も……うん、土下座スタイルのまま顔だけ上げて、同じように口をポカンと開けていますね。器用な上司だこと。


「陛下。もしよろしければそちらの汁もお試しください。」


嬉しそうに顔を綻ばせるのはイリスさんだけじゃない。

甲斐甲斐しくグラスにワインを注ぐメイドさんも嬉しそうだ。

貴女、さっきまで私の首をチョンパしてやるぜー! って感じだったのにすっかりこのアヤカさんに胃袋を掴まれたみたいですなー。へっへっへー。


「この怪しげな汁は一体なんだ?」


「肉に乗せて召し上がるそうです。」


「うん……変わった食べ方だな?」


怪訝そうなイリスさん。

どうやらソースという存在を知らないらしい。

まぁ、あんなクロコゲ肉を料理と呼んでいたレベルだ。そりゃ知らないかもしれないですねー。


メイドさんに言われるがまま、スプーンでアヤカ謹製特製ステーキソースを上品にお肉に乗せるけど……何ていうか、絵になるなー。さすが女王サマだよ! ムカつくくらいベッピンさん&ボンキュッボンだから余計に絵になるけど、何か腹立つなー。


「これで良いのか?」


「ええ。さすがです、陛下。」


ソース乗せたくらいで褒めんなし。子供か。

あと嬉しそうだなイリスさん。

ちょっと褒められたくらいで調子に乗るなんて、ボンキュッボンのくせに子供だなー、プークスクス!


「うん……この肉だけで十分美味いのだが。」


いやいやいやー、それほどでもー♩

そりゃあ丁寧に焼きましたからねー。

味付けは塩と胡椒だけだけど、美味しいでしょ!?


って私がクネクネとしていたら隣の王様が『調子に乗るな』と釘を刺してきました。


えー、だって。褒められたら誰だって嬉しいでしょ?

まったく、これだからガイコツって奴は。


「どれ。」


お肉の脂でテカテカになった唇を開き、アヤカ特製ソースを掛けたステーキを頬張るイリスさん。

うーん、何かセクシィ過ぎない?

同じ女子でも分かるけど、犯罪的艶やかさ。

べ、べ、別に羨ましいわけじゃないんだからね!


「!!!」


そんなセクシィなボンキュッボンが目をひん剥きました!


「おいしいいいいいっ!」


いやー、気持ち良いくらいの美味しいを頂きましたよー。

イリスさん、特製ソースをお気に召したようで、残りのお肉に全部かけてバクバク食べはじめました!


「凄いわ! 肉だけでも驚きの美味しさだったのが、この汁で段違いの美味しさになったわ! これはこういう料理なのね!」


興奮を抑えられないイリスさんが、メイドさんに怒涛の勢いで語り掛ける。

うんうん、そうよねー。美味しい料理を食べたら絶対に話したくなるもんねー。


対するメイドさん、笑顔を浮かべながら頷いているけど……視線は、お肉!

そりゃそうよねー、さっき私から一切れ貰って食べた時、感動していたからね。

まさに手の平返し! というくらい私に対する扱いや言葉遣いが変わったメイドさん。すっかりアヤカさんの手料理にご執心みたいですねー。


「肉も文句なしだが……このキャロッシュもブロッシュも美味い。野菜など焼いてもさほど美味いものでは無いのですが、この宝石のような輝きに深い味わい。肉にとても合う。……素晴らしいわ。」


そしてもう一人。

フォークに人参のグラッセを刺してうっとりとしているボンキュッボン。

すっかり私に胃袋を掴まれたと見た!


ふふふー。

ミサキはダイエット中だ何だ言って『お姉の料理は誘惑が酷い!』と抵抗しているけど、最終的には何かしら摘まむくらい。

ハナちゃん、ヒナちゃん、それにマコっちといった中学からの仲良しメンバーは全員私の手料理に胃袋をガチッと掴まれているのだ!


マコっち、見た目は派手ギャルだけど中身はミサキ同様のガチオタで、特にイケメンがくんずほぐれつするアレなシチュエーションが大好きという、私から見ても重度のアレな子だ。

だけど成績優秀と、意味不明!


そんな彼女が、この世で美味しい物に並べるのが『イケメンの濡れ場』と『アヤカの料理』だそうだ。

そこに並べられるのは……とは思うけど、食の細いマコっちの胃袋まで掴むアヤカさんのスペシャル料理は、どうやらこのファンタジーワールドでも効果ありと見た!


問題は、私が食えないということだ。


食べる事は出来た。

味も分かる。

咀嚼して、飲み込むことも出来た。


そして、ガイコツボディをスルーして地面にベタッ。


うわあああああああっ!

マジで何なのこのガイコツボディは!


味分かる、飲み込めるなら何かの異次元胃袋とかに収まって私の空腹感と幸福感を埋めるくらいやってのけろよ!

ファンタジーワールドでしょ!? そのくらいチャチャッと出来ないで何がファンタジーじゃボケェ!!


はぁ~~~~~。

料理作れても食べられないんじゃ意味が無い。


私が料理上手なのは、自分が食べるからがセットだ。

他人に振舞うのはぶっちゃけ、ついで!

自分が食べたい物を、出来る限り最高の状態と味で食べるのをモットーとするのがアヤカ流なのですよ!



でも。


今回の料理までの一連の流れで。

私は微かな希望を抱いた。


それは。

あわよくば……。




「決めたわ。」


料理を平らげ、上品にナフキンで口元を拭うイリスさんが、笑みを零して告げる。



「娘。お前は今から私の専属の料理人となれ。」



ざわっ!

と音が聞こえるくらい、王様や銀ちゃん、それに主人にメイドさんまで驚いている様子。


何となくだけど、こうなる流れだって読めていた!


『し、しかし陛下……。この娘の進化は、まさか。』


震える王様。

そうよね、昨日は『この娘が念話が出来るようになるまで進化させよ』『その間、守れ』といった命令を下した張本人が、まさか、戦場投入でなく一介の料理人に挿げよう! なんて判断下したら驚くのも無理はないよねー。


てか、それでいいの? 女王サマ。

知らんけど、上に立つ人がポンポン方針変えていいものなの?


よく、パパが『また本社から方針転換された』と嘆いていたけど、そのしわ寄せって末端が背負うことになるんじゃないの?

その所為で、よく残業で終電間際で帰って来るのが、うちのパパよ?


あ、さらにその所為で、ママが『本当に残業!?』『浮気では!』と疑ったけど、大丈夫よママ。

パパに浮気するような度量は無いって。

だって、あんなにママLOVE、娘LOVEのパパだよ。ママの誕生日が近づくたびに、私やミサキに『今年は何をプレゼントしよう!?』『最近のママは何が好きかな?』ってウザイくらい聞いてくる可愛いパパだよ?

無いって!


まぁ、あったらあったで娘‘sが一生口を聞いてあげないけどねー。

それはパパにとっての死刑宣告だ!

ガチ泣きするだろうなー。あっはっはー。



アレ(・・)を使うわ。」



おっと!

また意識が別に向かっていたら、何やらイリスさんが代案? を出したみたい、だけど……。


『陛下! まさかこのような下等な者に!?』

「いくらなんでも、それは!」

『戦場に送り出した後、陛下の夕餉の用意をさせるよう出向かせるのは如何でしょうか!?』


王様、メイドさん、そして銀ちゃんが叫ぶ。

って銀ちゃーん! 私は嫌だよ!? 毎日Gをぶった切った後にこの登山道のような行程をせっせと歩いて毎日イリスさんのゴハンを作るのは!



「良い。これは私の決定です。むしろこの逸材を戦場で失う事になればそれこそ損失。むしろ、進化も早まり、この者が何であるか知る事にも繋がる。一石二鳥ではないか?」



指先に頬を載せて艶やかに伝えるイリスさん。

うーん、絵になるなー。


って、その判断、私に拒否権は無いのですか!?

私が、この何故かムカつくボンキュッボンの!?


専属料理人ですと!



と、恐らくついさっきまでの私だったら全力で『NO!』だったけど。

うん、拒否権があればだけど。


でも今なら言える。『YES』と!


何故なら。



「……何だ、娘?」



焦燥の表情を浮かべるメイドさんと目があった。


そう、このメイドさんですよ。

確か、“グールヴァンパイア” と呼ばれていたね。


“グール”

確か、ミサキのゲームにそんなモンスターが居たけど、たしか、ゾンビとかそういう系の奴だったと思う。


ゾンビ=死体。

スケルトン=死体。


つまり……。



私の進化の先に、このメイドさんに成り得る可能性があるのでは!? と思った次第ですよ!



さっき、出来上がったスペシャルステーキの味見をした時、明らかに味は分かっていたし、私みたいに骨の隙間からお肉が落ちるとかそういう事は無かった。


つまり、人間ボディと同じく食事可能、ということだ。


これよ! これなのよ!

私が目指すべき、進化の先は!


まぁ、ゾンビとスケルトンが全くの別系統で、頑張って進化しても骨は骨のままという可能性も無くはないけど……諦める必要は無いんじゃない?


だって、分かんないんだし! はっはー!


しかも、私がイリスさんの料理人になることで、何か知らないけど進化も早まるそうだ。

これこそ願ったり叶ったりですよ!


あのG軍団と戦わずとも、進化出来る!

しかも大好きな料理をしながら!?


いやー、天職ですわ。

イリスさん、アンタはただ偉ぶっているボンキュッボンじゃなくて、ちゃんと適材適所を見極められる優秀な女王サマだったんですねー。

見直しましたよー、ええ。


「……また失礼なことを考えているわね? 娘よ。」


って、何で分かるの!?

ホントに怖いんですけど!


「まぁ良い。そうと決まれば善は急げだ。ついてきて。」


立ち上がり、踝を返すイリスさん。

ええーっと、ついて行けばいいのね。


「お前らも来い。」


っと、未だ跪く王様たちもお呼びですよ!

何か、王様も銀ちゃんも “信じられねー” って感じで私を見ているけど、何が?


どゆこと??





「ここだ。」


そこは、イリスさんの女王部屋の奥。

私が最初に見た大広間の魔法陣? のような幾何学模様が描かれた大きな扉の前でした。


「ここに来るのは、娘、そしてレイスよ。初めてだったな。」


『は、ははっ!』


盛大に恐縮する主任に、小さくコクリと頷く私。

何か、メイドさんや王様の視線が痛いけど気にしない!


「ここは、お前らを生み出した “魔胎” の真上だ。」


『おおっ』と声を漏らす主任だけど、マタイ?

真鯛……では無いことは分かる。


生み出した。

あ、もしかして大広間にあった魔法陣? のことかな。



「“嫉妬を統べる者” 固有スキル、“魔胎楼・屍” 発動。」



何かを呟くイリスさん。

すると、魔法陣が描かれた扉がキィィィと音を立てて開き、中が露わに。


そこは、何も無い真っ白の煉瓦で造り上げた部屋。

おどろおどろしい造形ばかりだったイリス城のものとは思えないほど、すっきりとした綺麗な部屋だった。


で、その部屋の床にも例の黄緑魔法陣。


その魔法陣の上まで歩いたイリスさんは、右手を差し出す、と。



『ボワンッ』



鈍い音と共に、青白い球体……液体? みたいなバスケットボールほどの球が現れた。

え、それどこから出したの? 魔法??



「娘。そしてレイス。これがお前たちの働きの結晶、“破塊溜まり” だ。」



またも主任は『おお!』と声を上げ……何で祈るポーズで跪くの?

ハコンダマリ? 何それ。でも綺麗ね、その水球。


「ふむ。娘は知能と知識はあるようだが、これが何だか分かってないようなだ?」


『そんな馬鹿な。』


銀ちゃんが思わず漏らすけど、知るかいそんなの!

だけど、イリスさんは「良い」と言い、クスクスと笑う。


「ますます興味深い娘だ。……本当に、我らの理外の存在かもしれんな。まぁ、それは娘が念話を出来るようになってから語って貰えば良いこと。」


コホン、と一つ咳払いするイリスさんは、笑みを浮かべ、それが何かを語り出した。



「“破塊(ハコン)” ……魔物だろうと、人間だろうと、その身に宿す “称号” を破壊する事で得られる成長エネルギーのことだ。」


“称号”

そうよ、それ!

謎ボイスちゃんが私に語り掛ける、正体不明のもの!


たぶん、その称号とやらが、スキル? を発動させているのね。

G軍団を木っ端みじんにした、みじん切りとか。


で、ハコン。

確かそれも謎ボイスちゃんが言っていたな。


“ハコンを吸着” とか、何とか。


「魔物も、人間も、……我ら魔王なる存在も、この “破塊” を身に宿す称号が吸着することで成長を遂げる。進化とは、その先にあるものだ。」


あー、何となく分かった。

私が進化出来た理由、どうやらG軍団やあのルコスなんちゃらを倒したから、そのハコンやらが私に吸着? して成長を促したからってことね。


「そしてこの “破塊溜り” は、お前たちが屠った者から発した破塊の、上澄みを集めたもの。そうして、私も成長するのだ。」


ん?

それって、イリスさんは何もしなくても、私のようなスケルトンといった配下がG軍団を倒せば、自動的にハコンが集まってくるっていうシステムってこと?


えー! それ、ズルくない!?

このボンキュッボン、こんな豪勢な部屋に踏ん反り返ってメイドさんが焼いた料理に舌鼓を打っている間、ヒーコラ言いながらGをバッサバサ倒している銀ちゃんや主任や私らが得たハコンとやらを、何の苦労もせずかすめ取っているってことだよね!


ずるーい!

このボンキュッボン、スタイルや美貌だけでなく、ナマケモノ真っ青のグータラ生活の左うちわで悠々自適ってことですよ!?

キーッ! 超絶ブラックじゃない、スケルトン軍団!

これが格差社会ってやつか!?


「そしてこの破塊溜りを使い、お前たちのような配下を生み出す資源とする。」


あ、え、そうなの?

ただ単に搾取しているだけじゃないのね。


……って、それって凄いシステムじゃね?

生み出した配下がせっせとG軍団を倒して、横からハコンをかすめ取って、それを使って自分が成長してついでに配下を生み出して、またG軍団を……。


あー、これ、女王蜂だ!

もしくは女王蟻だ!


\アリだー!/


元ネタは知らん。

何かミサキがLI〇Eで送ってきたヤツだ。


いやホント良く知らないけど、女王蟻的な仕組みじゃない?


「うん、何となく理解しているようですね?」


ええ。

貴女が女王蟻だってことが良く分かりました。

知らんけど。


「そしてこの破塊溜りにはもう一つ利点がある。それは、自ら選んだ配下にもこの破塊を分け与えること……つまり、私の側近たる者を、自ら生み出すことが出来るのだ。」


え。

ええっ!?


それって、つまり……。


「今現在、私の他にここにいる “死骸吸血鬼(グールンバンパイア)”、“死霊大帝(ワイトキング)”、“骸骨大将(スカルジェネラル)”、そしてこの場にはいないが “死霊王(リッチ)” と “死骸魔女(グールウィッチ)” の5体を、この破塊溜りの余剰分を分け与えている。その枠に、お前を含めよう。」


やっぱりそうかー!

いくらオバカなアヤカさんでも予想通りでしたよ。


つまり、イリスさんの専属料理人になりつつ、そのハコンダマリとやらの恩恵を授かって進化せよっていう話ね?


うーわ。

何それ超おいしい話しじゃない!


大好きな料理が出来て。

戦場であのキモいG軍団と会う必要もなく。

メイドさんみたいにゴハン食べられる身体を目指して。


なにそれ超最高じゃない!

やるやる、やりますよイリスさん!


「しかし陛下……良いのですか? 貴重な枠の一つを、このようなスカルウィザード如きに与えるなど。」


ちょーっとメイドさん?

貴女なに女王サマの決定に異論を申しているのですか?

慎みなさい、そのお口!



「いや、もうお前も分かっているだろう。この者はただの魔物では無い。神の成り代わりか、はたまた……私と同等の存在か。」



底冷えするようなイリスさんの笑みに、寒さを感じないはずのガイコツボディが何故かゾワワっとなりました。

それは、私だけじゃない様子。


王様も銀ちゃんも、主任も、メイドさんも。


まるで固唾を飲むように震え……。

って、何で私を見るの!?


「まさか、そんな……。」

『陛下、いくら何でも貴女様と同等とは。』


いやいや、そんなの私から願い下げですわ!

こちとらゴハンを夢見る腹ペコガールですよ。

何が悲しくてこの性格悪そうなボンキュッボンと同じって言われなくちゃいけないんですか。


……別に、この美貌とスタイルに嫉妬しているわけじゃないからね!



「……冗談だ。」



フッ、と笑うイリスさんは、手のハコンタマリをジッと見つめる。



「私と同等なはずは無い。そんな者が、私の配下として生み出されるはずがないだろう。ましてや前世の記憶を持つなど、それこそ魔王(・・)だけだ。」



その言葉に、私のガイコツボディがビクッと震えた。

いや、実際には震えてはいないのだが……。


何だろう。


この心の奥底から沸き起こる気持ちは。



……怖い。



「さて、このまま娘と破塊溜りとの接続を行う。ついでに……レイスよ。」


『は、はい!』


「確かお前がこの娘の直属管理であったな? 良い機会だ。お前も私の側近としてこの娘の補佐となり、料理を覚えよ。娘も自ら一人ではなく、動ける助手が居ればよかろう。」


え?

それって、主任も一緒ってこと?


『は……わ、私も、ですか?』


「何度も言わせるな。お前の働きにも期待している。」


『あ、ありがたき幸せ!!』


わーぉ。

どうやら主任、私のお零れで出世街道まっしぐらのようですよ!


やったね主任!

この超優秀な部下たるアヤカさんに感謝しなさい!



『本当にこの娘、大丈夫なのだろうか。』

『私は早計と愚考します。』

「何だろう。私も嫌な予感しかしないわ。」



ちょちょちょーい。

王様に銀ちゃんにメイドさんよー?

女王サマの決定に異論があるならハッキリいいなさーい。



「……早計だったかしら。」



って、ちょい待ってイリスさん!

貴女、女王サマ!

自信をお持ちになって!


ほら、また美味しいゴハン作るからさ!




こうして、ガイコツ人生(?)2日目の深夜にして、まさかのお城の主、女王イリスさんの専属料理人として起用されたアヤカさんです。

ついでに助手の上司(?)の主任もゲット。


ガイコツボディだけど、夢にまで見た “料理人” に成れた私。


目指すは、ゴハンが食べられるボディを得ること!

いっちょ張り切っていきますよー!





この時は、お気楽なものだった。

いや、今でもお気楽なのは変わっていないかもしれない。



けど、まさにこの時がターニングポイント。

私は、引き返せないところに、足を突っ込んでしまったのだった。

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