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第7章 人物紹介&用語解説

本編上の情報をまとめたものですので読み飛ばして問題ありません。

次話より新章です。

■人物紹介

●主人公

花園(はなぞの) アリス

 普通の世界に生まれた普通の女の子だと思っていた彼女だが、夢の世界でドルミーレが見ている夢そのもの。

 夢の中でのドルミーレのアバターの様な存在であり、それが独自の自我を持った存在。

 ドルミーレは基本的に眠りについているため、彼女は自分の意志と感情で生きることができているが、飽くまでドルミーレの夢であるためその心の奥底は繋がっている。

 他の夢の世界の住人は現実として形を得ているが、彼女はドルミーレの夢に過ぎず、幻影・影法師である。


●魔女

真宵田(まよいだ) 夜子(よるこ) / イヴニング・プリムローズ・ナイトウォーカー【追加情報】

 古参の魔女と、『まほうつかいの国』最強の魔法使いとしての王族特務と二つの顔を持っていた彼女だが、自身が『魔女ウィルス』に感染した最初の人間の一人であることを明かした。

 魔法使いと魔女、二つの存在の在り方を知る彼女は、状況に応じてその気配をコントロールしていた。


金盛(かなもり) 善子(よしこ) 【追加情報】

 五年前の過ちから、自分の信じる正しさを貫いてきた彼女は、親友である真奈実の歪んだ思想を正そうと奮闘しいた。

 だが常に正しくあり続ける真奈実の、それを貫くだけの強さを前に、自らが信じてきたものを揺るがせる。

 しかし必要なのは正しさでも強さでもなく、誰を想いその為に何をしたいかだということに気付いた彼女は、親友を想うという正しさを胸に、決戦へ挑む覚悟を決めた。

 あまりにも変わり果てた親友をされど見紛うことなく、正しすぎるが故に道を逸らせなかった真奈実を止める為に戦った。

 アリスを庇い瀕死の重傷を負いながら、ドルミーレに侵され同じく事切れそうだった真奈実を、ドルミーレに奪われない為、もう一人ぼっちで頑張り続けさせない為に、共に散ることを選んだ。

 体内の『魔女ウィルス』を活性化させ、急激な感染率上昇によってオーバーフローした魔力を用い、自身と真奈実の肉体を消し去る光の魔法でこの世を去った。


神宮(かんのみや) 透子(とうこ) 【追加情報】

 ワルプルギスには所属していないが、手を組むことはあったという彼女。

 しかしワルプルギスがアリスの意志に反する行動を示したことで、明確に敵対することとなった。

 特に、アリスを我がものとしようとするレイには強い敵意を向ける。

 夜子とは以前から付き合いがあり、アリスに課した封印は彼女から得た知識と術による物。それ故にアリスに関する深い事情にも精通している模様。

 何においてもアリスを第一に想う姿勢を見せるが、未だ内情は不明。


・クリアランス・デフェリア【追加情報】

 ワルプルギスが起こした大暴動に、レイの邪魔をする形で現れ、結果的に騒乱の一役を買った。

 未だその姿は大きい三角帽と黒マントに覆われ一切窺うことができない。

 クロアは彼女の正体を氷室 霰だと口にしたが、論拠は一切不明。

 以前から彼女が繰り広げた凄惨な騒ぎの被害者の中に、シオンとネネ姉妹の両親がいたという。

 騒乱の中ロード・スクルドとシオン、ネネに追い詰められ逃走。その後の行方は不明。


●ワルプルギスの魔女

・クロアティーヌ(クロア) 【追加情報】

 常に孤独であり愛を知らなかった彼女は、レイと出会ったことで同胞を守る道を歩んでいた。初めて手を差し伸べてくれたレイを信頼し、そして絶対的な正義を持って魔女を導くホワイトに従順していたが、アリスの心が危ぶまれてきたことでその心に影が差すようになった。

 ホワイトが図る方法ではアリスの心が潰れてしまうと危惧した彼女は、アリスを遠くに連れ逃げようと画策するがそれを本人に拒否され、やむを得ず力に訴えた。

 激闘の末アリスの選択を受け入れかけた彼女だったが、氷室の存在が彼女の決意を鈍らせ、再度手を伸ばしたところをレイに阻まれ殺害された。

 本来転臨を果たした魔女は強い再生能力を持つ為容易には息絶えないが、体の半分が氷結して弱っていたところへの胸への一突きは重く、自身が抱いていた闇に飲み込まれる形で消滅した。


白純(しらすみ) 真奈実(まなみ) / ホワイト 【追加情報】

 自身の抱く正義とレイの導きを信じて組織を運営してきた彼女だったが、レイの私情の絡んだ失態を受け、事態の早期解決を目論んだ。

 アリスの懐柔が容易ではないと判断した彼女は、魔法使いを足止めする為に総攻撃を図る。

 自身の故郷である世界に蔓延する『魔女ウィルス』を活性化して感染者を増やし、多くの同胞を手中に収めた。

 しかしそれは、夢から生まれた偽りの世界からできるだけ多くの人々を救済する為であった。

 生まれた時より正義を重んじ、正しい道だけを歩んできた彼女には、虐げられる魔女や偽りの世界で生きる人々を見捨てることなどできなかった。なにより、大切な親友にそんな生きにくい道を歩ませたくはなかった。だからこそ彼女は、その親友を捨ててでも自身の正義を貫くことを決めた。

 転臨の力を解放すると、下半身は白蛇へと変貌する。人間大の蛇の姿は全長十メート程となり、ギリシャ神話の半蛇半人の怪物ラミアを思わせる。しかし彼女の神聖な佇まいは、神々しさを思わせる。

 ドルミーレの力を受け入れる為に擬似再臨を果たした際は、その体は二回りも膨れ上がり、人間の体の部分にも白い鱗が埋め尽くした。瞳は猛禽類のように鋭くなり、口は蛇が如く裂け広がり鋭い牙が覗く。長い髪を大量の蛇の形に束ね掲げる姿は、さながらメドゥーサのよう。

 ドルミーレが降臨する際の器となることを望んだ彼女だったが、ドルミーレに拒まれた為力の反映が中途半端となり、全てを求めてアリスに襲い掛かった。

 しかしその不敬がドルミーレの怒りを買い、その身の『魔女ウィルス』に肉体を蝕まれ、心をドルミーレの怒りに蹂躙され瀕死に陥った。

 常に正しかった彼女には並び立つ者がおらず、それに故に絶対的な力を持つドルミーレを信奉したが、善子の心に抱かれたことで誰かに身を委ねることを受け入れ、光へと消えた。


・レイ 【追加情報】

 ワルプルギスの魔女としてアリスへの接触を繰り返していたレイは、『ようせいの国』出身の感情の妖精だった。

 二千年前に『魔女ウィルス』に感染しており、その時点で仲間から妖精としての精神的な繋がりを絶たれた為、妖精としてはやや曖昧な存在となり、魔女として生きてきた。

 アリスが出会った七年前より容姿に変化がないのは、老化の概念がない妖精だったからであり、容姿端麗で中性的な顔位だちも、妖精の特徴の一つである。

 二千年前ドルミーレの力の使い方を手伝った妖精のうちの一人であり、その出会いから彼女に憧れを抱くようになった。以降彼女が国を去った後も、足繁く彼女の元を訪れていた。

 ドルミーレの死後魔女となったレイは、彼女の尊厳を取り戻し、そして復活を目指して活動を続けてきた。

 しかし長い時を経て再会したドルミーレからは拒絶され、成してきたこと全てを否定された果てに、アリスの決して目を逸らすことのない優しさに包まれ、自らの気持ちにケリをつけた。


●魔法使い

・ホーリー・ライト・フラワーガーデン / 花園(はなぞの) (ひいらぎ) 【追加情報】

 アリスには母親の一面しか見せてこなかった彼女だったが、ドルミーレの心情を察し、揺らぎながらも二人に向き合うことを決め、アリスに己の正体を告げた。

 他人を信用せず繋がりを否定する、孤高の具現たるドルミーレの親友を名乗ったが、詳細は不明。




■用語解説

・魔力

 魔法使い並びに魔女が魔法を行使する際に用いるエネルギーだが、その実態は『魔女ウィルス』そのもの。

『魔女ウィルス』に感染した者が、内包した『魔女ウィルス』のエネルギーを元に世界に神秘の事象を起こすのが魔法である。それ故に魔法を行使した際はその元である魔力/『魔女ウィルス』がその対象、或いは周辺に散布され感染拡大の要因となる。

 魔力は行使後も残滓として不可視の状態で滞留し、それに接触することで適性者は感染する。『魔女ウィルス』を理解している者は魔力を働かせることで滞留する『魔女ウィルス』を刺激・活性化させることができ、それによって感染力は増す。


・魔法使い【追加情報】

 二千年前に初めて『魔女ウィルス』に感染した者たちが、その死の運命を屈服させ、子を成したことで今の魔法使いが成立した。

 魔法使いも全てその体内に『魔女ウィルス』を内包しているが、祖先の功績によって侵食への耐性を持つ肉体となっており、魔女のように食い潰されることはまずない。

『魔女ウィルス』を屈服させたため直感的な魔法行使はできず、理論に基づいた術式によってそれを行うが、それによって盤石な術となったためデメリットはないと言える。

 初期の魔法使いたちが、自身が『魔女ウィルス』に感染したことを隠蔽したため、その子孫たちは自らの体に『魔女ウィルス』があることを知らない。

 氷室のように、魔法使いの家系の生まれでありながら、『魔女ウィルス』への耐性が乏しく魔女となってしまう者も稀にいる。


・二つの世界

 こちら(アリスが生まれ育った)の世界は、あちら(『まほうつかいの国』がある)の世界で生まれたドルミーレが見ている夢が、その力で現実として形を得たもの。

 現実と幻想の区別をつけるのでれば、あちらの世界が紛れもない現実であり、こちらの世界こそが虚な幻想の世界、異世界となる。

 しかし幻想の世界も現実のもとして明確に存在しているため、どちらも同じ様に事実である。ルーツの問題。

 二つの世界で概念が通ずるものが多く存在することや、物事の基準が近いのは、あちらの世界が基準になっているから。また日本語があちらの世界で通じるのは、あちらの世界の言語がこちらの世界で日本語と呼ばれて扱われているから。

次話より新章です。

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