今、再びの神託
夕暮れ。
俺たちは野営の準備をすることになった。
野営と言っても、馬車があるのでこの中で寝ることができる。
食材も毒抜きしておいたソーダタケと、買い置きの保存食があるので、これも大丈夫そうだ。
2人は先ほどと変わらず、火を起こしたり、水を汲んだりしている。
「ね、薪が足りなくなると困るからちょっととってくるわね。それで申し訳ないんだけど、来てもらってもいいかしら?」
セーブはそう言うと俺の返事も聞かずに、スタスタと茂みに向かって行ってしまった。
俺は慌ててセーブを追いかける。
・・・。
・・・・・・。
どんどん奥に進むセーブ。
そしてそれを追いかけるジンバ。
しばらく先に進むと、セーブは立ち止まり、こちらに向き直る。
そして・・・。
「だからスキルに頼りすぎるなって言ったでしょ!!!」
と俺に向かって一喝したのだった!!
*********
「っ!!!!」
一喝を受けて、驚き竦み上がるジンバ。
よく見るとセーブの後ろに、見覚えのある女性の姿が背後霊の様に立っている。
亜麻色の長い髪と白い衣。
そうだ、この姿は・・・。
「め、女神様!!」
「ええ、そうよ。
ホントは来るつもりじゃなかったけど・・・、でも話しておかなきゃいけないことがあるから、彼女の身体を借りて降りてきました。」
女神様の表情はいつもの様な優しい笑みは無く、真剣な表情だ。
「貴方のスキルは素晴らしいものがあります。ですが、過信してはいけない。魔法も使っていきなさいと伝えましたね。
スキルで召喚したガーディアンの能力は、召喚者の能力に比例します。
レベル差が大きい相手では、いかに強力なガーディアンでも対応することが出来ません。」
女神様は淡々とジンバに向けて話す。
「貴方は魔法を覚えることで満足してしまった。
だから練習では使えても、実戦で魔法を使わなかった。使うことを意識できなかった。
その結果、貴方は一度死んでしまった。」
「まさかあんな強い奴がくるなんて思わなかった!それに魔法が使えたとしても・・・・・・。」
「勝てるわけはなかった。かしら?
なるほどなるほど。その様な気持ちでいると、今度のCランク試験には間違いなく不合格です。」
「えぇ!?」
「当たり前でしょ、そんな気持ちで合格できるほど試験は甘くないの、だからね。」
女神様はジンバに指を突きつけると
「もう一度、もう一度だけ同じ神託を下します。
魔法と資格をリンクさせなさい!
そして、今度こそ魔法もスキルも仲間も、みんなひっくるめて戦える様になりなさい。
いいですね?」
そう言われたジンバは、拳をぎゅっと握りしめて
「はい!今度こそは必ず!」
と返したのであった。




