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100の資格を持つ勇者  作者: 小鳥遊カンナ
ファーイストの英雄
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長い夜④

「泣くごは、いねがぁー!」

ジンバ達が動くのよりも先に、ナマハゲが逃げる兵士の前に仁王立ちして立って守る。


 

オオネズミが、ゴブリンが、ウォーウルフが、ナマハゲに噛み付くが、ナマハゲはびくともせずに、逆にナタで頭をかち割っていく。


エポックも、ジンバもそれに続くように魔物に切り掛かっていく。

「・・・!やっぱりこいつら頭を斬っても倒れない!まるでゾンビみたいだ。」

ジンバはウォーウルフの喉元を刺すが、ウォーウルフは赤黒い血を吐き出すだけで、ふらふらと立ち上がってくる。


「でも、胴体と頭を切り離せば動かないみたいだよ!」

エポックは二本の短剣を器用に使って首を切り落としていく。

確かに彼女の言うように、首と胴体が離れた魔物は倒れて動かなくなる。


「俺に首を切り落とすほどの腕前はない!ナマハゲ!頼むぞ。」

ジンバはナマハゲに向かって叫ぶ。ナマハゲは頷くと、ナタで首を切り裂いていく。




「兵士の皆さんは、こちらへ!」

そう言ってセーブは兵士を避難させる。


半分ほどはすでに逃げてしまったので、今いるのは五人程。セーブがヒールをかけると大分落ち着いたようだった。




※※※※※※※※※

「おろろ、なかなか頑張りますねー。あの冒険者たち。

兵士だけなら倒せたのにな。」

「頑張りますね。じゃないわよ。

このままじゃ不死の魔物も倒されちゃうわよ。

それに北以外の三ヶ所も、苦戦しているわ。このままじゃ、ジリ貧よ。」

「やっぱり、あのベルナルドの街だけあって手強いよねぇ。

キメラやこんな魔物じゃ相手にならないか。」

「街を滅ぼすことが目的じゃないけど・・・どうするの?」


「しょーがないな、ここは作戦変更。

市民を殺して負のオーラを貯めようと思ったけど、それは無理そうだ。

だから、あいつらを殺してオーラを貰うことにしよう。」

「と言うことは、貴方が直接いくのね。」


「面倒だけど、仕方ないねー。じゃ、行ってくるよ。」

そう言う少年の顔は、悪意に溢れた笑顔で満ちていた。


※※※※※※※※※


「これで、ラストかな!」

エポックはウォーウルフの首をククリナイフで落とすと、服についた血を払った。


二十体ほどいた魔物たちだが、首と胴体が離れたものが地面に横たわっているだけだ。


思えば俺たちも大分強くなったんだな、昔ならこんなこと考えられなかった。




「槍で切り落とすことは出来なかったとしても、果たして剣があっても我々でこんなことはできただろうか?」

そう言う兵士長の顔は驚きに満ち溢れていた。

単純に尊敬して言っているようだ。



「ホント!見事だよねー。

まさか僕の作戦がこんな簡単に破られるなんてさ。思わなかったよ!」

突然、この場には相応しくない男の子の声が響く。

声変わりをしていない、男の子の声だ。

俺たちが声の方を向くと、そこには


「いやー、お見事お見事。」

とケラケラ笑いながらこちらに向かってくる少年の姿があった。


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