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100の資格を持つ勇者  作者: 小鳥遊カンナ
ファーイストの英雄
82/119

長い夜①

この『時』は、急に訪れた。


「ゴゴゴゴゴゴ・・・!」

急に大きな地響きがしたかと思えば、夜の闇の中から多数の影が出てきた。


蠢く影の中から、特に素早くこちらに向かってくる影は、とても異質な姿をしている。


「あのすばしっこいやつ。

顔はゴブリンだけど、馬みたいに四脚で走ってて、脚の先には鋭い爪もあるみたいだよ。結構強そう。」

スカウトのエポックは俺たちにそう伝える。


結構強そう。か。

相手の強さがわからない以上は、彼奴を呼んでおこう。

覚えたての、心強い、奴の姿を強くイメージする。

そして、

「我が呼び声に答えよ、ガーディアンナマハゲ!!」

と叫ぶと、俺の影の中からナマハゲが現れる。


相変わらず「悪ぃごは、居ねがぁ!」と叫ぶ姿はインパクトがある。

その声に思わずセーブが驚いてしまった。

「きゃ!

・・・それがジンバの召喚魔法なのね。ちょっと怖いけど、強そうね。」

「ナマハゲっていうんだ。俺の住んでた国の神様がモチーフで、怖い見た目だけど、多分いい奴だ。」


「そう、よろしくね。ナマハゲさん。」

そう言って挨拶をするセーブに、無言で頷くナマハゲだった。





※※※※※※※※※

戦闘は、まずエポックの先制攻撃から始まろうとしていた。

相手の懐に飛び込んで、抜刀して斬りかかるエポックの得意技。

エポックはその得意技を使おうと、相手の懐に向かって飛び込もうとする。

ところがその攻撃に向かって、「すばしっこいやつ」は身体をひねり、爪を構えた。

カウンターだ!


「危ないエポック!!」

俺がそういうよりも早く、彼女は空中で体制を変えて飛び退いた。

バランスを崩すことなく立ち上がると彼女は

「ととと、すばしっこいだけじゃなくて、目もいいのか。これはなかなか厄介だねー。」と言ったのだった。


「あの後ろの影が魔物だとして、追いつかれる前にこの魔物は倒しておきたいわね。」

幸いにして、この魔物だけが早く俺たちのところまで到着していて、それ以外のやつはゆっくり蠢いているだけだ。

「というか、俺たちだけで倒せるのか?」


「危なくなったら、応援をもらわなきゃ、かもだけど。

・・・とりあえず僕らでできるところまでやらないとね!」

今度は短刀とナイフを構えた姿勢のエポックはそう言って斬りかかっていく。

俺もエポックに続くように、腰から、あたらしく仕入れた鉄製の手裏剣のようなものを取り出して構える。


ー長い長い夜は、今、始まりの時を迎えたー


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