地獄の三か月を終えて
いつも読んで下さりありがとうございます。
明日より朝8時と、可能な時には午後4時の1日1~2回の投稿をしていく予定です。
また、週末に読んで下さった方の感想などを踏まえて、校正を行わせていただきます。
校正は内容になるべく変化のない形で実施させていただこうと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
「ああ、セーブさんか。君がいなくなってから、ギルドの仕事もてんやわんやの大騒ぎだよ。」
ギルド職員デュッセルは、セーブの姿を見てそう呟いた。
※※※※※※
昨日でちょうど3か月の特訓が終わった。
それぞれ得るものも多かった。そして久しぶりのチームでの依頼だ。
俺たちは先日、ウルスラさんから聞いたロア同盟国関連のクエストがないか探しに来ていた。
「これじゃないかしら。『北方面詰所の警備』
泊まり込みで、ひとり銀貨5枚の任務だって。」
そういって、紙のたくさん張られたボードから一枚の紙をとってくるセーブ。さすがもともと働いていただけあって、探すのが早い。
「結構な報酬のクエストだけど、みんな受けないのかな?」
「このクエストは受注条件があるみたい。3人以上のチームで、かつランクはE以上みたいよ。」
このファーイストの街の冒険者は、あまりチームを組んで戦っている人は少ない。取り分が減ってしまうからだ。
「それはラッキーだ、さっそく受注しよう。」
「ああ、いいねぇ~、久々のチームでのクエスト・・・。ちょっと興奮するにゃ~。」
エポックはご満悦のようだ。その様子を見ているセーブも嬉しそうにしている。
そうして俺たちはクエストの受注に窓口に向かったのだった。
「皆さんのランクは・・・Eですね。確認させていただきました。
それでは登録しますので、チーム名を教えてください。」
「チーム名?そういえば考えていなかったね。」
「言われてみれば、確かにそうね。というよりも人数の規定のあるクエストを受けるのも初めてだったしね。」
確かにこれまで、チーム名を名乗るような機会もなかったし、考えたこともなかったな・・・。
「ね、せっかくだからかっこよくさ『パーフェクトアクレッシブルヒーローズ』とか、いいんじゃない?」
「嫌よ、そんな派手な名前。名前負けしちゃうじゃない。シンプルに、ファーイスト傭兵団とかでいいんじゃない?」
「えー、傭兵団って・・・。三人しかいないのに?」
二人はやいのやいのと言い合っている。
「・・・できれば早く決めてくれるとありがたいんですがね。」
デュッセルは少しいらいらした様子だ。
パーフェクトアクレッシブヒーローズ・・・、ファーイスト傭兵団・・・。
う~ん。このままじゃらちが明かなそうだ。
俺は少し考えて、黙ってクエスト用紙のチーム欄に名前を書き足す。
「ファーイストの英雄」
二人が考えたチーム名をぶった切ってくっつけただけ。名前負けしてるかもしれないけど、でもそれでもいい。千里の道も一歩から、というじゃないか。
これから英雄になれる活躍をしていけばいいじゃないか。
そう心に決めた俺は、クエスト用紙をデュッセルに渡すのだった。




