今度は魔法で頑張ろう
気がつくと、そこは白いまどろみの中だった。
自分の身体が浮いているような、落ちているような、そんな感じだ。
「ふぉっふぉっふぉ、今日は大分揉まれたようじゃな。」
俺が視線を向けると、そこには一番最初に会った神様の姿があった。
「今日は、女神様じゃないんですね?」
「いや、別に意識をしとるわけじゃないんじゃがな・・・、ほれ。」
そう言うと神様の周りを白い煙が包み
「この姿の方がいいのかしら?」
期待に応えて女神の姿になってくれた。
「それで今日も神託をね。与えにきたんだけどね。」
「と言うと、資格がらみの事ですか?」
「そうね、貴方はこれまで資格とスキルとの関連性を念じる事で、スキルを身につけてきました。
ですが、今日はここで一段階レベルアップをしたいと思います。」
そう言って女神様は人差し指を俺に突きつけた。
そして
「我が呼び声に答えよ、炎の精霊よ。ファイヤーブラスター!」
と叫んだかと思うと指先から、激しい炎の渦が俺めがけて飛んでくる!
凄まじい炎の渦で俺は身を伏せてガードしようとするが・・・。
炎は俺には届かなかった。
正確には俺の周りに光り輝く壁が出来ていて、それが炎を遮っていた。炎の強さはゴゥゴゥと唸り声を上げて燃えていて、ここから見るだけでも凄まじい威力であることがわかる。
女神様が指パッチンをすると、その炎も小さくなり消えていった。
「これがレベルアップした資格とスキル、魔法の身につけ方よ。
これで貴方はパッシブアビリティに限っては、関連性を見出せなくてもスキル、魔法として使えるようになりました。」
女神様が俺にいうのと同時に
ー魔法 アンチファイヤーウォールをマスターしましたー
※パッシブアビリティ、自動的に火や炎を防ぐバリアを張ります。精神力を消費します。
という、アナウンスが流れた。
「パッシブアビリティは便利だけど基本的に精神力が必要になるから、そこをこれから鍛えないといけないわね。
という事で、昨日の神託を与えます。」
女神様はそう言うと威厳たっぷりの口調で
「スキルだけでなく、資格と魔法もリンクさせていきなさい。」
と俺に伝えてきた。
「魔法・・・ですが?」
「そう、貴方はこれまで最初にマスターしたヒール以外は基本的にスキル重視の戦い方をしています。スキルと魔法の両立が必要になってきます。
・・・そう、特にこれからはね。」
そう言うと少し物憂げな表情になり、俺の方を見据えると
「貴方は、この世界に生きる他のものと違って、訓練ではスキルや魔法を修めることが出来ません。
この後の訓練で魔法を意識して使うことをしていかないと・・・。」
「どうなるんですか?」
俺は食い気味に尋ねる。
「貴方は死ぬことになるでしょう。」
「ゲッ・・・本当ですか?」
「もちろん本当です。間違いなく、死にます。
ですから、良いですか。
資格から魔法をどんどん習得することです。ゆめゆめ忘れてはいけませんよ。」
前の時と同じように、稲妻のような閃光が走ったかと思うと、俺の意識は遠くにフェードアウトしていった。




