再戦
油断してた。
相手な表情がわからないというのは、こんなにも戦いにくくなるなんて。
俺は胸に手を当てて、大きく深呼吸をする。
エポックとセーブは俺を心配して駆け寄ってくれたが、俺は「大丈夫。」とだけ伝えると、剣を鞘に戻した。
そうだ、このくらいで苦戦しているようじゃいけない。幸い植物斬りなら一撃で倒せる。ならば、繰り返し練習して経験を積めばいい。
足元のワルビープランツの死骸から根を切り取る。
顔の部分についているのは、そうか、これが実か。
ワルビープランツの実ももぎ取っておく。
小さなトマトのような大きさだが、毒が含まれている。そのため、毒矢になる毒の材料として需要がある。
「あそこにも、ワルビープランツがいるみたいよ。」
「次こそは、しっかり倒して見せる。」
「まぁま、待ちなさいよ。せっかくのチームなんだから、私だって役にたたせてよ。」
そう言うと、セーブは自分の掌を口の下につけて、優しく息を吹き掛けた。
さわやかな、落ち着く風が俺を包み、そして、精神力が回復した。
「妖精の息吹よ。少しは精神力が回復したかしら。
さぁ、今度は頑張ってらっしゃい!」
妖精の息吹で回復する精神力はほんの少しであったが、それよりもメンタルがだいぶ回復した。
一度倒した相手だ、倒せないわけがない。それにあの鋭いトゲも、革の鎧は貫通していなかった。見た目ほどの威力はないだろう。
俺は今度はジリジリと詰め寄るのではなく、小走りでワルビープランツに向かっていく。
そして、剣を高く振り上げると、力の限りを込めて振り下ろした。
ワルビープランツは腕のような枝で剣を受けようとするが、そのまま腕ごと身体を切り落とされてしまう。
先ほどと同じように、地面に身体が倒れると、そのまま萎れて動かなくなってしまった。
「やった!今度は大丈夫だ、倒せた!」
と、俺が叫ぶのと同時のタイミングで
「うぁぁぁぁぁあああ!」と叫び声が聞こえてきた。




