魔法石
「悪かった、機嫌直してくれよ。」
「ゴメン!僕もセーブの物を買おうとしたんだけど、何を買えばいいか分からなくて・・・」
俺たち二人は少し前を進むセーブに謝り続けている。相変わらずセーブは頬っぺたを膨らませたままだ。
「別に怒ってないわ。」
そう言ってぷいっと横を向いたままだ。
これは、間違いなく怒ってる。
「ね、ね、それじゃ。こーしよう。
セーブがチュートリアルジョブ卒業して、必要な物がわかったら、そしたらお祝いで装備整えさせてよ!」
説得をしようとエポックがセーブに話しかける。
「ん・・・。」
「これから冒険者ギルドに行って登録すれば、お仕事も受けられるし、そのお金貯めとくからさ。
なんだったら、お洒落なアクセサリーまでつけちゃう。どーよ。」
「・・・そこまでいうなら、許してあげてもいいかな・・・、今回だけだからね!」
よかった。なんとか許してもらえたみたいだ。
少し機嫌が良くなって、俺たちのほうにやってきた。もう大丈夫そうだ。
「ところでセーブは何を買ったの?」
「この腰の袋に入っているんだけどね。ほら、魔法石。」
「魔法石って、いろんな魔法が閉じ込められているって奴?」
「そうそう、ただガラクタ市で買ったから中身はなんだか分からないし、不純物も多くて、使えない魔法も多そうだけどね。いざって時に使えるかなーって。」
セーブは袋からいくつかの石を取り出して見せてくれた。
石の色はカラフルだが濁っている物が多い。
魔法石はこの世界では割とポピュラーな道具とのことだ。腕前のある魔法使いが作ると純度が高く透明になる。そしてちゃんとした方がわかっている魔法石は高値で取引される。
純度が高い魔法石は装飾に使われたり、武器や防具に組み込めるとのことだった。
「ちなみに、この純度の低い魔法石はどう使うんだ?」
俺がセーブに尋ねると
「投げつけて割るというのが一般的かしらね。
割れると魔法が出るのよ。でも、これは何が何の魔法だか分からないから、ランダムになるけどね。」
そうすると・・・
「例えば、ヒールの魔法石を投げつけて、相手を回復させちゃうとか?」
「あるかもしれないわね。
でも、まぁ今までみたいに寝かせるだけじゃなく、私ももう少し役に立ちたいからね。」
と、ウインクをして見せるセーブ。
「さ、着いたわよ。ここがファーイストの街のギルドね!」




