お買い物大作戦(前半)
「ひゃー、これは大きな市場だねー。」
俺たちは宿の主人に教えてもらった通りにまずは市場通りに向かった。
距離としては数分程度で着く場所にあった。野菜や果物は勿論、薬草や武器、装備も売っているお店がある。
どの店も威勢がいい。活気あふれる市場だ。
価格帯を見てみる。
食材のようなものは鉄貨で売られているものがほとんどだ。鉄貨は10枚で銅貨1枚分とセーブが教えてくれた。
武器や装備は、物にもよるが鉄貨と銅貨で売られている。もらった藍鉄の短剣と同じくらいの性能の武器はぱっと見なかったが、山賊との戦利品で貰った剣程度であれば銅貨1枚ほどで売られていた。
「ということは、やっぱり破格だよな。この間の報酬。」
「ね!ある意味ラッキーかもしれないよね。」
ひとしきり見て回ると欲しいものの値段もおおよそわかってきた。替えの布の服は鉄貨でも売っている。それにとても良さそうな外套が銅貨5枚で売っていた。雨風を凌ぐにはいいだろう。
エポックも良さそうなアイテムを見つけていた。それはアイテムボックスのように容量がある魔法の鞄。とはいえ容量はたたみ1畳程度で固定、アイテムボックスのスキルのように成長はしない。これで銅貨8枚、相場はわからないが、安いような気もする。
とりあえず目ぼしいアイテムを決めたところで、今度はガラクタ市に行ってみることにした。
こちらもすぐに見つかった。ここはあまり活気があるわけではない。さっきと比べると雑多な感じだ。
「なるほどね。」
ガラクタ市で売られている商品をみたセーブがそう呟く。
「なるほどってどういうことだ?」
「ここは価値が決められてないものが集められているの。
ほら、薬草とかってちゃんとスキルを持った人が採取したり、育てたりしないと二束三文で買い取られちゃうって話したでしょ。」
「ここに売っているのはそういう品、価値が決まってないもの。
だから、例えばあそこの草は雑草かもしれない、薬草かもしれない。そういう品なの。」
「じゃ、あの武器とかはどーなの?」
エポックが並べられている短剣を指差す。
「そうね、例えば刃こぼれしていたり、壊れていたりするものもあるかもしれない。でも、あたりもあるかもしれない。そんな品が並んでいると言ったところかしら。
ただ、市場通りで買うよりもダンチで安いわね。」
ということは、うまく使い分けて買うことが出来れば、限られた予算でもなんとかなる訳だ。さて、どうしたものかな。
俺はしばらく考えた後、銀貨を三枚取り出して。
「一人に銀貨一枚渡すから、それで自分で必要なものを揃えてみるってのはどうだろう。」
と提案した。
「にゃー、それはいいかも、面白いかもね!」
「もし目利きに自信がなければ、市場通りで買えばいいというわけね。楽しそう!」
二人もこの提案に乗ってくれた。ワクワクした表情をしている。
「そうしたら、一時間後に。市場通りの入り口で待ち合わせ。それまでは別行動をするっていうのはどーかな?」
「了解よ、ふふ。腕がなるわね。」
「僕も、サイコーの装備を整えてくるよ。」
俺たちはそういうと、それぞれ目当ての品物を探しに行くことにするのだった。




