女神様の忠告と神託
周りは真っ白な空間だ。そこを俺は漂って居るのか浮いているのか・・・まどろんでる。
「久しぶりね。」
と、微睡の中にいる俺のそばからふと声が聞こえた気がした。
「わわっ!えっと・・・女神様?」
声の方に振り返ると、そこには羽衣姿の女性。彼女は俺をこの世界に転生させてくれた女神様だ。
「何で疑問形なのよ・・・。まぁいいわ。
頑張ってるみたいね。色々大変なこともあったみたいだけど、あなたの努力は報われてるでしょ。」
「確かに・・・なんだかレアスキルもゲットできたし、俺なんとかこの世界でやっていけるような気がします。」
「甘い!甘いわ!
そう、スニッカー○よりも、キンダーサプライ○よりも甘い!
確かに貴方は沢山の資格を持っているけど、それだけではこの世界ではやっていけないの。
慢心してはいけません。」
と、女神様は俺を指差し続けてこう言った。
「厳しいことを言いますが、資格を沢山持っていても使いこなせなければ、前世と同じように、何一つ極めることができない運命を歩むことになるでしょう。
そして、資格が「ある」ということだけに執着していると、前世と同じ誰にも愛されない孤独を味わうことになります。」
「うぅ、ぐぐぐ・・・。」
俺はズバリ言われてぐうの音も出ない。
「貴方が努力しているのは間違い無いの。
でもそれだけではないはず。貴方「だけ」ではないという、それを忘れちゃダメ。」
「それはエポックやセーブのこと・・・ですか?」
俺の答えに女神様は優しく微笑み返すと
「忘れてはダメよ。わかったわね。」
と、俺に問いかけた。
俺は目を閉じて二人の顔を思い浮かべながら首を縦に振った。
「それならよろしい!
それじゃ、せっかくだから女神の神託を与えましょう。
えっと、貴方は普通自動車運転免許は持っていますね?」
ー普通自動車運転免許ー
前世 日本では最もポピュラーで重要な資格だ。
持っている人はとても多い。
「はい、持っています。俺は普通自動車運転免許を。」
「では、女神の神託を与えましょう。
ズバリ、この世界は馬車が自動車代わりです。馬はそうですね。原動機付き自転車といったところでしょうか。
後は、言わなくてもわかりますね?」
!
なるほど、前世で普通自動車運転免許を持っている俺ならば、この世界でも自動車代わりの馬車や馬を扱える訳だ!
ースキル 馬術をマスターしました。ー
※御者と乗馬ができるようになります。
「ありがとうございます!無事、馬術をマスターできたみたいです。」
「このスキルは、すぐに役立つ時が来るでしょう。
・・・さて、ジンバ。そろそろ時間のようです。
先ほど伝えたことは、ゆめゆめ忘れることのないようにしてくださいね。
女神はいつでも貴方の行いを見てありますからね。」
白い微睡の中、一筋の閃光が走った気がした。




