砦の抜け道
ジンバって、やっぱり凄いと思う。
僕にはできないことを、できるし。
でも、意外と普通の人ってところもあって。
支えるって決意した割に、僕は役に立ててるかなぁ。
・・・
・・・・・・
30分ほど歩いただろうか。
「アレは?」
と、セーブが奥を指さした。
扉がある。こんな洞窟にふさわしくないような、鉄の扉だ。
「ゴールってことかな?」
俺は扉のドアノブをひねる。
ーガチャ、ガチャガチャー
「鍵がかかっているようだな。」
「一本道だったから、ここが入らないなら戻るしかないかしら。」
「んー、ちょっと待っててね。」
エポックはドアノブに耳をくっつけるとかちゃかちゃと鍵穴をいじったり、ドアを叩いたりしてみた。
彼女はスカウトだ。多少の鍵開けはできるのかもしれない。
今度は器用にドアの隙間に短剣を差し込んでいる。
ーガチャリー
どうやら解除に成功したみたいだ。
「この扉は、割と簡単な構造みたいで、この留め金を外せば解錠できるみたい。初めてだけどできてよかった!」
ニッコリ嬉しそうに俺たちに伝えるエポック。俺も嬉しくて、思わず頭を撫でてしまった。
「ニャ!
ッッ!ちょっと照れる。」と思わず飛び退くエポック。
だが二ハハと少し嬉しそうだ。
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扉の向こう。そこは洞窟ではなかった。
古びた煉瓦造りの部屋の中。真ん中に紙が何枚か置いてある机が置いてあるだけで、それ以外はがらんとして何もない。
「ここは?」
「ここは、ファーイストの街のそばにある砦みたいね。どうやら、私たちが通ってきたのは抜け道みたいよ。」
セーブが机の上に置いてある紙を読み答えた。
大きな街には、街のそばにいくつか砦がある。
有事になると、そこに兵を送って戦うためだ。
「この砦からなら、街までは・・・、すぐ行けそうだよ。」
「そりゃありがたいな。凄いショートカットだ!
ということは、今夜は街でゆっくりできそうだな。」
「宿に泊まるなんて、昔旅してたとき以来だよ。楽しみだね!」
「とりあえず、宿に着いたら服を着替えたいところよね。」
「それじゃ、ファーイストの街に向けてしゅっぱーつ!」




