命の水しぶき
「ふぅ・・・、ふぅ・・・。」
額から流れる汗は止めどなく流れ落ちる。
ファンタジーの世界の旅を舐めていた。
ハイキング気分で山道を歩いていたが、あるけどあるけど終わりが見えない。
クネクネした山道をひたすら登っていく。
時々出るゴブリンよりも、この長い山道に俺は辟易していた。
セーブは妖精だ、なので羽を羽ばたかせていればいいので、まだ大丈夫そうだ。
エポックも、まだまだ平気そうだが、心配そうに「大丈夫?休もっか?」と聞いてくれる。
ここで休めたら確かに楽だけど、夜山の中で過ごすのは厳しい。
なるべくだったら下山しておきたい。それにこの山を下山すればまた小さな村があって、そこから徒歩で半日もしないところに大きな街があるそうだ。
そこまで行けば、ちゃんとした宿もあるだろう。
そこで休みたい・・・。俺はその一心で足を進めた。
やっと山頂が見えてきた。
・・・
・・・・・・!
水の音だ!近くに川があるのか!
「ジンバ!近くに川があるみたい!少し寄って水分補給していこうよ。」
「そうね、皆長く歩いて疲れただろうし、私も羽を休めたいわ。」
3人の足が少し早足になる。
水の音がだんだん大きくなる。
・・・。
そこには大きな滝があった。
山の上の方にあるのに、幅も広く、傾斜は緩やかな滝だ。時々石に当たって冷たい水しぶきをあげて流れている。
俺はたまらず水面に口をつけて飲み始めた!
「冷たくて、うまい!
山登りで疲れた、ほてった身体が冷めるようだ。」
俺の姿を見て、エポックやセーブも飲み始める。
美味しそうに喉を鳴らして飲んでいる。
「滝の近くはマイナスイオンがあるんだよな。」
「にゃ?マイナスイオン?。なにそれ。」
「うーん、元気になれる不思議なパワーみたいなものかな?」
と俺が言うと、エポックは嬉しそうに服のまま滝壺に飛び込んだ。
「ニャー!冷たい!でも気持ちいい。これがマイナスイオンかー。元気になるなー。」
と、猫耳をプルプル震わせて言っている。冷たそうだが、気持ちよさそうだ。
「マイナスイオンとは違うんだけどな。まぁでも気持ちよさそうだ。」
思えばここまで布で身体を拭くくらいしかしていない。
服は洗濯したから臭わないが、それでもザブンといったら気持ちよさそうだ。
俺はエポックに習って、服のまま滝壺にダイブした。
おー、冷たい。でも気持ちいいなー。
ゆっくりと目を開ける。
滝の中は綺麗なエメラルドブルーの水が見えた。
魚も泳いでいる。魔物がいたら困るが、ここは大丈夫そうだ。
・・・!?
水中から見ると、滝の奥に何か光が見える??
何の光だろうか?




