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100の資格を持つ勇者  作者: 小鳥遊カンナ
序章 ものがたりのはじまり
25/119

小さな村の復興と。

それから数日、俺たちは村に滞在することにした。

襲われて亡くなった村人の埋葬をしたり、山賊の死体を集めて燃やしたりとやることはたくさんあった。


「山賊の死体なんか、ほっとけばいい。」と俺が呟くと

「あのままにしておくと、魔物の餌になって寄ってきたり、アンデットになってしまうのよ。」とセーブが教えてくれた。


セーブと俺はほとんど同じタイミングでこの世界に生まれたはずだが、セーブは物知りだ。

彼女にそれとなく聞いてみると、「サポーターって、そういうものだからね。」とはぐらかされた。



俺はヒールも使えるので、神父と一緒に怪我人の回復をしたりもした。協会に逃げてくる間に襲われた人も多く、ここでも少し役に立てた。

エポックも壊された家を修復したりと忙しい。だが、貰った代金の分は働かなきゃいけない。



後で聞いてみたことだが、銀貨10枚というのはやはり破格らしい。


銅貨10枚の価値が銀貨1枚。

物価も前の世界と違うからなんとも言えないが、銀貨1枚あれば市民は当面生活できるらしい。

更にロジャーは村にもいくばかお金を置いていったとのことだ。



「この辺りの村は帝国領ですからね。ロジャー様は時々ああやって人材を探しながら村を助けてくれるんです。はい。」とサロマが教えてくれた。



グランシード帝国

この世界のいくつかある国の一つで、武に秀でた国。魔物にも、賊にも、周りの国にも負けない勇猛な騎士団の国。

領地が広いため、帝王の治める帝都以外は領主制にしている。

だがこの辺りの村を治める領主はあまり有能ではないらしく、時々ロジャーが見にきてくれている。


サロマはドンドン教えてくれた。俺は時々相槌を打ちながら聞いていた。



夜、相変わらず教会の礼拝堂を借りて休ませてもらっている。

「帝都、行ってみたいよねー。昔、お母さんと行ったけど、あんまり覚えてないから。」

「そっか、エポックは昔、お母さんと旅をしてたんだもんな。」

「うん、あと。昔そこでカッコいい冒険者の人たちを見たんだよね。

また会えるといいなー。」

エポックは横になりながら、にっこり笑ってそう話す。



だいぶ村も落ち着いた。

怪我人も、命に差し障るような人は居ない。

あとは村人達だけでもなんとかなるだろう。




「そろそろ俺たちも、次の場所に向けて出発しようか。」

俺は隣でうつらうつらしているエポックとセーブにそう伝えた。

二人は笑顔で頷いてくれた。



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