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100の資格を持つ勇者  作者: 小鳥遊カンナ
序章 ものがたりのはじまり
22/119

夜明け

まだ山賊たちは準備ができていなかったのか、飛び出してきたロジャーの攻撃を避けることもできず、そのまま袈裟斬りにされてしまった。


ロジャーという男は物凄かった。一振りで離れたところにいる相手に衝撃波を打ち込んだかと思えば、ジャンプして木に潜んでいる相手を撫で切りしていく。

俺たちの役目といえば、わずかな撃ち漏らしの首や胸を狙い、致命傷を与えていくだけだ。


「オラオラ!これでもくらえ!」

ヒューメリックと名乗った彼も、俺たちと同じように一撃を受け怯んだ奴らに大剣を振るってとどめを刺していく。



俺は剣に魔力を流して、切る。石のナイフとは違って、この藍鉄の短剣は力を込めなくても、溶けたバニラアイスにスプーンを入れるかの如く、切れる。


「寝込みを襲うなんて卑怯なんだよねっ!」

エポックも1本の短剣で相手の斧の攻撃を受けると、もう一本の剣で山賊の首筋を切る。

二刀流がはじめてとは思えない腕前だ。






「ケッ!なんなんだよ。せっかくのお祭りだったのによぉ!」

大きな斧を両手に構え、無精髭を生やした熊のような大男が出てきた。

こいつが山賊の頭だろう。構えられた斧には血がこびりついていて、ギロチンの刃のようだった。


山賊の頭が大斧を高く振りかざす、ロジャーは騎士剣を構える。と、その時


「私だって、多少は役に立たせてよ!」

とセーブが口笛を吹く。

妖精の口笛だ。口笛を聞いた山賊の頭はふらりと身体を揺らす、ロジャーはその隙を見逃さなかった。


相手の懐に飛び込むように剣を突き立て、胸を貫いた。

そしてえぐるように、刃を回転させると引き抜いた。


口笛を聞いてボーッとした表情だった相手は胸を刺され、驚きの表情。そして刃が引き抜かれると切られた胸と口から血を吹き出し虚ろな表情をして倒れた。

そして何度か痙攣した後は動かなくなった。



その後の戦いは更に一方的になった。

逃げようとする山賊をロジャーは後ろから切り伏せていった。


そんなロジャーに続くように村から出ようとする山賊たちを俺たちは、切り捨てていった。


そして、ほとんどの山賊が倒れた頃には、夜が明け始めていた。



ージンバ、エポック、セーブはレベルアップしました。!

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