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100の資格を持つ勇者  作者: 小鳥遊カンナ
序章 ものがたりのはじまり
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甲賀流忍術

―甲賀流忍術―

滋賀県甲賀に伝わっていた忍術流派、薬の扱いに長けていたといわれる忍者の用いる忍術。


もちろん俺が、その子孫というわけではない。甲賀の地にゆかりがあるわけでもない。



しかしながら俺は、受けたことがある。この「甲賀流忍者検定」を。

筆記だけでなく、手裏剣と吹き矢の実技もあるこの資格で、俺は見事上級に合格した。


ということは、その俺だからできるはず、「甲賀流忍術を!」

そう強く思ったとき頭の中に音声が流れてくる。

―スキル 甲賀忍術をマスターしました。-

※丸薬づくり、手裏剣、吹き矢を使うことができます。


スキルが身についたからか、俺の脳裏に手裏剣投げの方法が浮かぶ。

手裏剣は棒状のものか、平べったい手のひらに収まるものであれば、代用できそうだ。実際に手裏剣ではなく釘などで代用していた忍者もいたわけだから。

吹き矢は道具がないし、丸薬も材料がないとできない、今この場で使えるのは、この手裏剣投げだけだ。


俺は槍を左脇に構えると、ポケットからなるべく平べったい石を取り出す。

そして右手の人差し指と親指で石を挟み、振りかぶって投げる。



ホブゴブリンはにやにやと油断している様子だ。先ほどの投石なら避けられるだろう。というところだろうか。


俺は、指先に力を入れて、投げる。

投げ方が、スムーズにイメージできる。

投げた石手裏剣が、どこに当たるか、それもイメージできる。

先ほどとは違う、風を切るような速度で石手裏剣が、飛んだ。



手裏剣は中距離の武器であるといわれている。

遠距離では風の影響を受けやすいし、うまく刺さらない。

およそ3m~5mが適正距離であるらしい。


調度、ホブゴブリンと俺との距離は3mくらいだろうか、だから・・・。



「ズゴッ!」

俺の投げた石手裏剣はホブゴブリンの眉間に深々とめり込んだ。

頭蓋骨が砕ける音がして、膝から崩れたかと思うと、血を流し、そのまま倒れこんだ。



「ジンバ!やったね。」

遠くでセーブの声が聞こえる。俺は顔をセーブのほうに向ける。そうだ、残り一体を倒さなくてはいけない。セーブ自身は非力で倒すことができない、だから、寝かすことしかできなかったのだ。

こちらは満身創痍だ。なるべく早く危機は払っておきたい。


俺は、槍を構え残り一体へ向かおうとした。


その後ろで、ホブゴブリンが最後の力を振り絞って、ジンバめがけて突っ込んできたのだった。

「危ない!」

ホブゴブリンが起き上がったのに気が付いたセーブが叫んだ。


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