起死回生の方法
エポックはホブゴブリンに切りかかる。
とっさのことにゴブリン集団は動けず、ホブゴブリンの右腕を切り落とす。
奇襲成功だ!この調子なら、エポックでも倒せるかもしれない。
俺は改めて即席の槍を構えてゴブリンに向かっていく。
セーブも眠らせる準備をしているようだ。
夜の暗闇の中でも、ゴブリンのやることは同じだ。木の棒を投げつけるか、振りかぶって叩くか。
大きく振りかぶってくるゴブリンの攻撃をステップで避けると、後頭部に一発叩きつけてやった。
もんどりうって倒れるゴブリンの頭部に、何度も槍を突き刺す。
先端はゴブリンの角だが、渾身を込めてつくと刺さった。
殴る、刺す、刺す、殴る。工程は一つ増えたが、やっていることは滅多打ちとめった刺しだ。
「ギョフッ」と断末魔の叫びが聞こえ、それ以上動かなくなった。
角を触ると取れた、ということは死んだということらしい。
セーブのほうを見ると、ゴブリンがうつらうつらし始めて、そのままへたり込んでしまった。
どうやら眠らせることに成功したらしい。
セーブ自身もほっとした様子だ。あれならばあのゴブリンは最後に始末しても大丈夫だろう。
エポックのほうはというと、
苦戦していた。
最初の一撃は腕を切り落とした、しかしながら片手一本でもホブゴブリンは強敵のようだ。
石でできたナイフのようなもので、エポックと対峙している。
エポックは一撃が強力なのか木の盾で攻撃を受け流すのが精いっぱいのようだった。
ホブゴブリンは「ギョギョ」といやらしい笑みを浮かべると、石のナイフで連続攻撃を繰り広げる。
「クッ!」それを盾で防ごうとするが、盾が壊れ、すべてを受け流せず、わき腹に石のナイフの一撃を受けて倒れてしまう。
まずい!このままじゃエポックが危ない!
俺はポケットから石を取り出すと、全力でホブゴブリンに投げた。
当たらない。しかし意識はこちらに向けることができたようだ。
槍を構える。
できることならエポックにヒールをかけたいが、そうもいかなそうだ。
「ギョッキョ」石のナイフを片手にホブゴブリンが間合いを詰める。
エポックがかなわない相手。
この即席の槍で、俺が倒せるとは思えない。
エポックとの共闘も、倒れてせき込んでいる彼女を見れば難しそうだ。
何かいい方法はないか?
この状態を打破できるような、そう新しい技だ。
思い出せ、きっとこういうときに使える資格が、力があったはずだ。
・・・そうだ!
昔、江戸時代をモチーフにした遊園地でアルバイトをしたときにとった、あの資格だ。
確かあの資格は・・・、そうだ、俺にはできるはずだ。
―忍術が!-




