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炎の斧士  作者: 手羽先丸
第2章-男が修行する時は、必ず目指すものが必要である。
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第20話-異常事態に異常事態は付き物である。

本当は0時に投稿しようと思ったけど、そしたら今日投稿したことにならないのでいつもより早めの時間に投稿しました。もう1日3話投稿は無理っぽいです( ;´Д`)


祝!総合評価1000突破!たくさんの評価とブクマありがとうございます!そしてまだまだ感想、評価、ブクマお待ちしています!

ドラゴン討伐までの3日間何事も無くはあっと言う間に過ぎていった。


わけがないだろ。暇で暇で仕方がなかった事もないが、平原には特に強い敵も現れず、南にある山は街から見たところ俺のプレイ時間では行って帰るには遠かった。西は魔の森という名前からヤバそうな森がある。


新聞屋を始めた、確かウェレルだったっけ?が魔の森に行けると言ったのは森に入ってあまり遠くない場所で、奥に行けば行くほどモンスターが強くなり、稼ぎも多くなるらしい。奥の方はA級が行くような場所だとかも、ゴリスに聞いたら教えてくれた。


もうやることが無い、じゃあ鍛練だ。

道場に行ってミシェルと模擬戦してた。オッサン?ギルドマスター室で仕事しているってミシェルが言ってた。ドラゴンの所為で忙しいらしい。


まあ、模擬戦を3日でそれなりにやったんだけど。したんだが。ミシェルが強過ぎて鍛練した気分にならなかった。


殴ったら投げられ、蹴ったら転がされ、奥義であるフレイムライダーキック(オッサンとの模擬戦で命名)を繰り出しても足を掴まれ床に叩きつけられた。容赦がねえ。本人が言うには


「武人に手加減はしません!でも、死んでしまわないように闘ってます!」


俺は自分を武人と思ってないから手加減してくれ。そう、〈死んでしまわないように〉のフレーズで分かると思うが、このゲームは街中でもHPが減るのだ。PK(プレイヤーキル)しほうだいだ。

街中でやったら衛兵が駆けつけてくるから迂闊にでないのだが。


【マビスさんの飼っている犬の散歩(高難易度)】の時は3割HPが削れた。そういえば卵貰ったな。孵化させるか、ゆで卵にするか決めないと。。孵化させたら食費かかりそうだしな。


スピードドッグとアクロバットドッグのハーフ、ヴァルヘイムは俺よりデカかった。目の高さが俺と同じというリアルにいたら大発見になる大きさ、そんな犬の子供が大きくならないわけがない。

そんな大きい犬がいても困る。

だが、マビスさんになんて説明するか。邪魔だからゆで卵にしました、とは言えない。


よし、ドラゴン討伐したら卵を孵化させよう。ゲームなんだからどうにかなるだろ、きっと。


ヴァルへイムの卵を孵化させる事を決意した俺は、今ギルドマスター室に居る。3日間たったからな。


3日間の間にB級が4パーティー、A級がギフェルスを入れて2人と1パーティー集まったとオッサンが言っていた。S級は集まらなかったのか。

プレイヤーもだいぶ集まった。初めてのグランドクエスト(イベント)は参加したいのだろう。


ギルドマスター室にいるのに何もしていないのかって?ソファーに座ってるだけだ。受付嬢に案内されて来てみれば、誰も居ないギルドマスター室。オッサンが来るまで待てと言った受付嬢は早々と退出してしまった。

それからメニューを見ると10分間も待たされて今に至る。

だいたいオッサンは仕事の半分をサブギルマスに押し付けてるらしいが、それは上に立つものとして当然の義務を果たせてな「待たせたな!」オッサンが来た。


「遅えよ」

「スマンな!今日のドラゴン討伐のメンバーを紹介するから付いて来い!」


全然反省していないオッサンに文句を言いたいが、おとなしく付いて行く。早くギフェルス以外の上位ランク冒険者を見たいしな。

オッサンは2分ほどギルドホール内を歩くと、あるドアの前で止まった。上を見ると会議室と書かれている。

オッサンはドアを開けると


「連れて来たぞ!」


と部屋の中にいる冒険者と思われる人達に話しかけながらここら一帯の地図が貼られた板に向かう。

俺はどうすれば良いんだろう?取り敢えず開きっぱなしんのドアを閉め、一礼する。周りの目線が刺さる。そんなに見つめないでほしい。


「では、今回のドラゴン討伐について初めから説明するぞ!」


オッサンが喋り始める。周りの視線はオッサンに向いた。ナイスだオッサン。


「まず、この異常事態はドラゴンが見つかる前からギルドに色々な情報が入っていた!森の魔獣が多いとか平原に森の魔獣が現れたとかな!そこでギルドはフォレ二の森の調査の依頼を出し、D級冒険者であるアルテマがそれを受け森に調査に行ったんだが、調査してる間にドラゴンに出くわしたらしい」


オッサンがこっちを見てくる。説明しろということだろう。

俺は少し、いやかなり嫌だが前に出て説明を始める。


「D級冒険者のアルテマだ。調査の依頼を受けた俺は、まず森の奥にある滝を目指した。良い目印になるからな。ついでに、滝までのルートでは魔獣に会わなかった」


俺が滝を目指したルートをうろ覚えだが指でなぞっていく。モンスターの言い方もオッサンに合わせて魔獣にした。


「滝に着いたら周辺の探索を始めたがその時にバッタリ、ドラゴンに遭遇した。詳しい位置は分からないがここら辺だろう。唐辛子みたいに真っ赤なやつだった」


指で円を書く。本当に運がなかったな。あの時バッタリ会わずに後ろから発見したらそのまま逃げてフレイムアックスは折れずにすんだのに。


「で、逃走開始。2回追いつかれそうなって、その途中に斧が一本折られ、もう一本はドラゴンの眼の中だ。しかも眼に斧を突き刺して逃げきったと思った瞬間ブレスに焼かれた」

「ちょっと待って。貴方ドラゴンのブレスを受けてなんで生きているの?」


鎧で身を包んだ美女がオッサンと同じことを聞いてくる。


「それは俺が異界人だからだ。勿論ブレスくらって死んだに決まってんだろう」

「そういえば、異界人は死んでも復活するんだったわね」

「ペナルティはあるけどな」


最初の一回以外。


「で、俺らが集められたのはそのドラゴンを討伐するためか?マッチェさん」

「そうだ」


ザ・格闘家って感じの男とオッサンが話を纏める。


「作戦は30分後開始だ」


とオッサンが言って解散しようとしたところで


「た、大変です!」


と受付嬢が駆け込んで来る。いつものニコニコした笑顔が無い。


「魔獣の大量発生が起こり、同時に大量の魔物がこの街に向けて移動してきてます!」


この部屋に居た全員が固まった。違った、何も理解してない俺と肩で息をしている受付嬢以外の全員が固まった。





活動報告にも上げましたが、明日、Kindleで配信予定の電子書籍【なろう本日のお薦め(仮)】に掲載されることになりました!大変恐縮です!


次回、最終的に信用できるのは自らの知恵、技量、身体である。

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