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炎の斧士  作者: 手羽先丸
第2章-男が修行する時は、必ず目指すものが必要である。
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第19話-何が起こるか分からない時には精密な計画は立ててはいけない

祝!日間12位!

祝!総合評価800突破!

たくさんの評価とブックマークありがとうございます!

感想、評価いつでもお待ちしています!勿論ブックマークもお待ちしています!

目の前には目を見開いて固まるオッサン。

隣をチラ見するとニヤリと怪しい笑みを明後日の方向にするギフェルスと固まったオッサンを見ながらニコニコしている受付嬢。

受付嬢よ、そんなにオッサンが固まってるのを見て嬉しいのか。いや、受付嬢はいつもニコニコしてるか。


「で、詳細を話していいか?」

「あ、ああ。フォレ二の森にドラゴンがいたんだろ?」

「そうだ。大きな滝のある場所から少し離れ場所でバッタリな。唐辛子みたいに真っ赤な奴だった」

「よく死ななかったな」


死んだよ。あんなのから逃げれるわけないだろ。ブレスの射程が長すぎるんだよ。


「ああ、武器は2本とも無くなったが片目を潰した」


逃げ切れなかったけどな。


「D級冒険者がドラゴンに傷を付けた上に逃げ切ったのか。流石俺の弟子だな!」

「テンション戻ってきたな。ついでに、俺は逃げ切れずに死んだぞ?」

「ああ?お前ここにいるじゃねえか。生き返ったとでも言うのか?」

「俺は異界人だぞ。道場入る時に言っただろ?」

「そうだったっけな!この街の異界人はもうほとんど出て行ったからな!今この街にいる異界人は珍しいんだよ!」


もう最前線には追いつけないな。有休終わったし。

せめて他のプレイヤーがやったことような事をやるか。


「どうするんだ?オッサン。ドラゴンがこの街に来たらヤベエぞ。」

「取り敢えずこの街の周辺の街に救援要請を出してAランクと昇級前のBランク、いるかは分からんがSランクを集める。ドラゴンが街に着く前に集まったらAランク中心の討伐隊を編成する。ぐらいしかできることがない。な、ギフェルス」


そういえばギフェルスもいたな。オッサンがギルマスだったことが印象的すぎてすっかり忘れてた


「俺も同意見だ。赤いドラゴンがこんな所に住んでいる筈がない。炎属性のドラゴンは火山とかもっと高温な場所に巣を作るはずだ。どんな異常事態が起こるかが分からないから、精密に計画は立てれない」


赤いから炎属性なのか。そしてこれは異常事態で何が起こるか分からない、か。


「何日で集まる?」

「だいたい2日だ。どんなに急いでも竜に乗らない限りは一晩野宿しなければいけない、微妙な距離ってのはよく言われるしな」

「何事もなければ決戦は3日後か」


休憩も必要だろうしな。


「それまでの間でできるだけ迎撃の準備を整えねばならん。アルテマ、情報を届けてくれてありがとな!助かった!」

「依頼だったしな。しかも受け取って2日目の斧が一本は折られ、一本はドラゴン目に刺さったままだ。折られた斧の仇を討ってもらわないとな。じゃあなオッサン」

「討伐隊が編成されたらドラゴンに襲われた場所に討伐隊員を案内してくれないか?討伐隊は森のことをほとんど知らないからな。そこにドラゴンがいなくても、この異常事態に関するなんらかの証拠が得られるかもしれん!頼んだぞ!」

「分かった」


バタン。とドアの閉まる音が聞こえる。俺が閉めたんだけどな。

目に刺さったベルバルディオが残っているかは知らないが、イベントのモンスターなら希望はある。討伐隊に回収してもらわねば。

それに、ドラゴンが討伐されるところも見てみたい。なかなかの迫力だろう

俺はギルドホールの扉に向かってる途中、ずっとそんなことを考えていた。


ギルドホールから出たら何を考えるかって?決まってんだろ。

武器屋の爺さんになんて謝るかを考えるに決まってるだろ。作ってもらった武器を2日で折ったんだぞ?


「はぁ……」


嫌だな。でも斧がないとがないと闘ってるって感じがしないしな。ここで武器買わないと街を出ても死に戻りそうだし。


「謝らないとなぁ……」


もう目の前には武器屋のドア。

開けたくない。


ーーカランカラン


「いらっしゃい。もう刃が欠けたのか?」

「いや、フレイムアックスは折れて、ベルバルディオはドラゴンの目に刺さったままだ。スマン」


よし、言い切った。

爺さんは眉をピクリとすると。


「ドラゴン?」


と聞いてきた。オッサンは固まったのにな、これが年の功か。


「ああ、フォレ二の森にドラゴンがいた。調査していたらバッタリ会ってな」

「なかなかの豪運だな。森を歩いてたらバッタリドラゴンに会うなんて」


俺もそう思う。だが、森がおかしいから調査に行ったんだよな。そういえば、平原も誰か調査に行ったのか?


「もともと森と平原はおかしかったららしいぞ」

「そうか。で、斧を新しく作って欲しいと?フレイムアックスを作るのに必要な素材はもう無いぞ」

「せめて南の山を越えれる武器が欲しい。この際炎耐性の付いた斧は諦める」


炎耐性の付いた斧は別の街で作ってもらおう。もうだいぶついたがあまり他のプレイヤーとの差もつけられたくないしな。

爺さんは今度は奥に行かずに武器が置いてあらコーナーに行くとフレイムアックスの一回りは大きい斧を持って来た。


「それだったらこれだな。メタルアックスと言う。特殊効果はないがフレイムアックスより耐久力も攻撃力もあるぞ」

「なんGだ?」

「30000G」


無理だな。


「と言いたいがこの前35000も払ったから金ねえだろ。おまえの持ち金から1000引いた値段に負けてやる」

「爺さん……ありがとうな。スマンが俺の持ち金は3865Gだ」

「この前気前良かった癖に思ったより金持ってねえな」


あの時は臨時収入が2回もあったしな。


「まあ良い。2865G、確かに受け取ったぞ」

「ありがとな、爺さん」


武器屋を出る。

こうして俺は、本来の価格の十分の一以下の金で新しい武器を手に入れた。

爺さんありがとう、マジで。


「3日後までは平原で狩りをするか。森はドラゴンいるし」



さあ、ドラゴン退治はどうなる!?異常事態は起こるのか!?(サブタイトルで分かりますね、ハイ)


次回、異常事態に異常事態は付き物である。

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