第12話-人は山に篭ると時代遅れになって戻って来る。
評価を貰いました!思ったより高評価でビックリです!
下さった方ありがとうございます!
前話の《霞も食わぬ仙人》の会得条件に精神と身体に負担を掛ける、を追加しました。
仙人=凄い、の設定に変更したので……
(注)主人公は山ではなく森に篭っていました。
俺は修行を終え、ファトスに戻って来ると、速攻で飯を食いに行った。
店はこの前ゴリスが言ってたニワトリ亭。看板娘は可愛かったが、好みじゃなかった。ゴリスを応援してやろう。
最初に疑問に思ったのはその時だった。プレイヤーが少なくね?と。
歩いている時は見分け難いが、喋っている時はゲルボルク人とプレイヤーの見分け、というより聞き分けがしやすい。プレイヤーは専門用語を使うからな。
それにしても、何があったんだろう。
いささか疑問に残るが、ギルドに依頼を受けに行こう。
「何やってたんですか?アルテマさん。もう異界人の方の殆どはもうE級になりましたよ?」
ニコニコと喋る受付嬢が怖い。だが、ちゃんと理由があるのだ。話せば分かってくれる。
だから冷静に話そう。
「修行をしてたんだ。おかげで魔力を感じれるようになった」
「魔力?魔力を感じれるようにしたいならギルドで定期的に教室を開いてますよ?一昨日も開いてましたし」
「何……だと………?」
俺の努力は?でもレベルが上がったか。
「でも、レベルが11になったぞ?」
「高い人はもうレベル18になってますよ?その人はもうD級冒険者です」
ヤバい。マジで修行した意味が無くなった。得したのは称号だけ?
「あ、レベルが10になったら神殿で転職が出来ますよ。この街には神殿がありませんが」
それでプレイヤーが少ないのか。トッププレイヤーどころか中堅にすらなれてない気がする。気のせい?
「依頼受ける前に装備整えて来ます」
「修行してたのにお金あるんですか?」
無かった。このゲームのモンスターは金を落とさないのだ。
「換金いいですか?素材と」
「いいですよ。カイデ平原の素材は値下がりしていますが」
「平原のモンスターじゃないので大丈夫です」
滝に辿り着くまでに闘った熊、猿、蜘蛛、ザリガニ、蛇の素材の半分を出す。残りは装備にして貰おう。
「これってフォレ二の森の魔獣の素材ですよ?まさかフォレニの森で修行をしてたんですか?」
「ああ。平原に滝は無いからな」
「フォレニに森の森って普通は転職してから行く場所ですよ?まだ異界人の方が狩りをしてるって情報もありませんし」
そうなのか。だが、
「必要だったんだ。滝で修行する為に」
「滝で修行する必要ってあるんですか?」
「ない!」
「これは重症ですね」
?修行は滝でするのが常識だろ?
「素材の合計は35696Gです」
思ったより高いな。人が少ないからか?
「じゃあ、装備を整えて来る」
「ご利用ありがとうがざいました」
にしても受付嬢は凄いな。笑顔であれだけのオーラを出すとは。
途中から膝の武者震いが止まらなかった。
「穴場的な武器屋ないかな」
防具屋でも良いけど。
そういえばこの前会った少年の道場行ってないな。あの男達の新事業が成功したかどうかも聞いてないし。
「兄貴!」
裏道を歩いてたら、なんか前よりも服装がだいぶ良くなった男達が近ずいてきた。
「情報屋と新聞屋は大成功です!今はもうここファトスの街を中心とした27つの街に新聞屋があります!
情報も新聞屋で取り扱うシステムにしました!」
そんなこと言われても困るんだが。
「それで、兄貴の取り分は売上の1割と毎週の新聞と我々が手に入れた情報の提供で話が纏まったんですけど、それでいいでしょうか?」
利益でなく売上の1割か。中々の大金になるだろう。
男達は緊張した顔持ちで俺の言葉を待っている。
「金はいらん。新聞と情報だけくれ」
「ほ、本当ですか!?」
「金ぐらい自分で稼ぐわ」
怠ける癖をつけてはいけない。現実に影響する可能性がある。
「兄貴!一生ついていきます!」
「ついてくんな」
そんな目で俺を見るな。俺はそんなに凄い人じゃないぞ。
「これを見せれば、どの情報屋でも新聞が貰えて情報が引き出せる筈です!どんどん使って下さい!」
貰ったメダルの表?には、漢字で大きく『兄貴』と、書かれ、裏には俺そっくりの男の顔の絵が描かれていた。
成る程。いかに俺を尊敬しているかが分かる、むず痒いメダルだな。
「新聞屋の全支部に兄貴の絵が飾ってあるので職員も間違える事がないはずです!」
飾るなよ。勝手に人の絵を。
「誰が絵を描いたんだよ……」
「俺です……そのメダルの絵は自信作です」
自慢気に言うな。自慢げに。
いつもの喋っているやつではなく、物静かそうだがガタイのいい男が作ったらしい。
そうか。犯人はお前か。
「そういえば兄貴、雰囲気が変わりましたね。道を譲りたくなるというか、そんな感じに。何か称号を手に入れました?」
お前の勘違いだ。だが、
「《霞も食わぬ仙人》て称号は手に入れたぞ?」
「兄貴、仙人様になったんですか!?」
会って1番大きな声で言われた。
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