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ボクの一方的なみんなへの想い  作者: 架吹明音
2/23

みんなへ 2




仲間はね。

欲しいって思うけど、仲間を作ったら、もっと寂しくなるんだ。



その理由。


それはね。


同じ場所に、2、3年しかいないから。

友達作って仲良くしてたら、引っ越すときにもっと悲しいでしょ?


それに、今までに以上のみんなの悲しい顔見たくないから。


ボクはずっと一人でいいんだ、そう思っていた。



そう、思ってたんだ。




入江刹希さん、君が来るまでは。



一週間前、入江刹希さんが初めて教室にやって来た。

入江さんは、初め、一瞬だけだったけれどボクと同じ匂いがした。

だから仲良くなれるかもって思ってた。


けれど、入江さんは、一週間たった今、人の輪の中にいる。


やっぱり、入江さんは違う種類の人だった。


と思っていたけど、同じかもしれない。


だって、友達に囲まれてない時間は教室にいない。


大抵、入江さんは屋上に一人で寝そべって、青空を見てるんだ。


何してるの?


ってきいたことがある。

自分から話しかけたのは、1年ぶりかもしれない。


そしたら、入江さんは


一人の時間も必要なのよ。でも、あなたには、たくさんの人とふれあう時間も必要ね。


と笑いながら言っていた。それで


私が最初の友達になってあげる


と言い出したんだ。

ボクは


ありがとう。入江さん。


なんとなくぎこちなく挨拶していた。

入江さんはボクの初めてのちゃんとしたお友達だ。


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