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転生皇女はヤンデレ達と遊びたい  作者: 池田ショコラ
第2章 ここは私の知らないゲームの世界
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3-6 ゲーム開発部

 数日後。

 私はドミニクの工房にルヴィアを呼び寄せていた。

 ルヴィアは皇都のパールメント公爵家所有の屋敷に滞在しているようで、私がジャヴィアさんに長期滞在するように掛け合ったのだ。


「今日はみんなでゲームしようかなって思いました!」


 仲良くなるにはゲームが1番!


「それで、名前決まったの?」


 ドミニクが腕を組みながら私を見た。


「ふふん。この箱型のゲーム機にピッタリの名前があるんだよねぇ! その名もアリアキューブ! これをもうすぐ買える念願の工場で大量生産してゲームを布教したいね!」

「別に僕のお金で工場くらい建ててあげるけど……」

 

 たしかにドミニクは超お金持ちだけど、自分でやることに意味があるのだ。

 それに工場を建てる資金は、地道に作ってきたトレカを売ることで確保できそうだし。


「ドミニクのお金はドミニクのために使ってね」

「ねーねー俺は何すればいーのー?」


 ルヴィアが居心地悪そうにそわそわしている。


「ルヴィアは、ドミニクの助手をして欲しいかな。ゲーム開発部の人員はまだまだ不足してるからね」

「ま、家にいるよりはいっか……でも」


 ルヴィアがドミニクの方を見た。


「俺、魔具とか作れないよー?」

「僕が欲しいのは魔法珠のデータだから、ルヴィアの体さえあればそれでいいんだけど」


 はぁ、ドミニクも言い方考えてほしいなぁ……。

 ドミニクはツンツンしてるし、まるでツンデレのツンの部分みたい。


「私的にはルヴィアにゲームをプレイしてみての感想が欲しいんだよね。デバッグと言うか、貴族の感性に合うかも見て欲しいし」

「ふーん。いいけど、何かごほーびはあるのー?」


 ご褒美か……。

 確かに、労働には報酬がいるよね……。

 って、それじゃあドミニクとレイにも報酬がいるじゃん!

 知らず知らずのうちに皇族として人をこき使うのに慣れてしまっていた!?

 衝撃を受けていると、レイとドミニクがフォローしてくれた。


「姫様に仕える事が褒美です」

「僕は好きでやってるだけだし」


「そうは言っても……」


 何が褒美かなんて、人それぞれだもんなぁ。


「ルヴィアに私が出来ることと言えば、ジャヴィアさんに何か頼むことぐらい?」

「それなら、お父さんにもう帰ってって言っといてよー。俺1人でも大丈夫だし、もう使用人を支配して遊ばないからさぁー」


 な、なんて遊びをしてるんだ……。

 冗談だよね?


「わかった。それぐらいならお安いご用だよ!」

「あと、アリアが俺と結婚してくれたらお父さんも何も言ってこないんだけどなー」


 ルヴィアがそう言った途端に、この場の温度が一気に冷えた気がした。


「え、何? 俺変なこと言ってる……?」

「まぁ、パールメント公爵家は皇位継承権4位だから、アリアと政略結婚すれば1位を取れるかもね」


 ドミニクが考察している。

 そう言えば、私の皇位継承順位って5番になったんだっけ。


「私、誰とも結婚する気ないけど……?」

「アリアって変なのー。普通婚約相手って今頃から探し始めるでしょー?」

「ぐっ……私を普通の貴族と同じとは思わない事だ……」


 父も結婚のことを何も言ってこないからそれでいいと思ってたけど、皇族の婚約ってかなり重要なのでは?


「アリアはまだお子様だから。ルヴィアもパールメント公爵の言いなりにならなくてもいいから」


 ドミニクがため息をつきながら立ち上がる。

 棒付き飴を舐めながら、ゲームのセッティングをはじめた。

 

「姫様に相応しい婚約者は未だこの世におりません」


 レイも澄まし顔でお茶とお茶菓子を用意している。


 なんかみんなちょいちょい失礼なんだよなぁ……。

 

「ふんっ。どうせ私は婚約者の候補に上がらないぐらいお粗末姫ですよーっだ」


 まぁ、こんなに自由させてもらってるからいいんだけど。


「ぷっ。アリアってバカなんだねー!」

「なっ!?」

「準備できたよ。やるの? やらないの?」


 笑うルヴィアを無視してドミニクがコントローラーを渡してきた。


「やりますやります! そうだ、レイも参加だからね!」

「かしこまりました」


 レイも参加しないと、4人プレイのゲームだから人数がギリギリなのだ。

 内容は、世にFPSを知らしめた伝説のスパイゲームのアレンジで、さすがに丸パクリはダメだと思って、異世界風味をプラスして出来た会心作!

 その名もアリアの異世界FPS!

 ちゃんと画面4分割での対戦ゲームになっている。


 やり始めるとみんな真剣で、カチャカチャとコントローラーを動かす音だけが聞こえてくる。


「ねぇねぇー。そこの執事、さっきからずっとアリアのこと守ってるんだけどー」

「いいえ。偶然です」


 なぜか誰とも遭遇しないなぁ……って思ってたらそう言うことか。

 

「同盟組むのはなしだから。レイ、私の画面見るの禁止」

「ルヴィアの画面見れるから意味ないと思うよ」

「た、たしかに……」


 ドミニクの指摘が正論すぎる。

 うーん、私がいることでゲーム性が失われている……?

 普通に遊んで欲しいんだけど。


「私、姫プ嫌いなんだよね。あ、私姫じゃん……」


 姫が姫プとか……。

 うわ、言ってて恥ずかしくなっちゃった。


 私は操作をやめてみんなの画面を見てみると、レイがルヴィアを狙って、ドミニクがレイを狙って3人で仲良くかけっこをしていた。


 これはこれで……アリなのか?

 

 でも、ようやくこの世界で本当のゲームができたんだ。

 少し涙が出そうになったけど、きっとこれは嬉し涙。

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