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第五話 来たる白きモノ

 

 私は一体どこで間違えたのだろう。幸せになろうと願ったあの日から? あるいはあの日、彼女に誓った時から?

 ――わからない。

 わからないけど、一つ言えるのはこんな願い(もの)を求めていたわけではないということ。


「なんで……」


 どうしてこんな非道な事でしか願いを叶えられない。

 何故こんなにも取り返しのつかない状況となって世界は私を苦しめる。

 ようやくここまで至ったんだ。

 大切なものを切り捨ててまで進み続けてきた。

 この手を血に染め死ぬ思いで歩み続けてきた。

 それはここに辿り着く事だけを生きる希望としていたから。

 それなのになぜ、よりによってその希望に裏切られ、自分の願いは遠ざかってしまうのだろう。

 あまりの不条理に唸るような、自分でも驚く程低い声が絞り出される。


「――ふざ、けるなっ」


 やっとのことで、これまで追い求めて来た未来が目の前に見えてきたんだ。

 それなのに、なんでその未来によって私の夢が水泡のように脆く消え去らなければならない。これ以上ない後悔を感じる。


「私は、なんのために……」


 全てが無意味だった。

 これで今まで私を支えてきた信念が無くなってしまった。

 いや――きっと本当はどこかでこうなる事は分かっていたのだろう。だから彼女達に私は……それももう、どうでも良い。

 求めてやまなかったもの、そんなのは最初から叶うはずなど無い夢物語だったのだから。

 私はまんまとそれに踊らされ、救いようのない道化と成り果てたのだ。


「……ふふッ」


 全てが音を立てて砕ける音がした。

 きっとこの瞬間、私の心は壊れてしまったのだろう。


「はははッ」


 笑いたいわけじゃないのに笑うのが止まらない。


「はっははははっ! あっははははハハハッ!!」


 狂ったように笑い続ける自分をどこか遠くに感じ、絶え間なく続く煩わしい雑音を耳にしながら私は静かに涙を流していた。

 もう戻れないのだと理解わかってしまったから――。



 ――――




「あーうー……ほんど、酷い目にあっだ」


 ディーネからの魔力譲渡によって危機一髪の所で体調が回復したネイチャは涙を浮かべ、若干鼻声ぎみで赤くなってしまった鼻をさすり痛みを紛らわしている。それでもすっかり元気になった彼女は土や砂で汚れた服や体を綺麗にするため、しっかりとした足取りで浴室へと向かっている。


「魔法、もう使っちゃダメなんだよね……」


 厳しい現実を突きつけられたばかりで、まだ心の整理が出来ていない様子を見せるネイチャ。

 初めて魔法を扱い、その手応えからもしかしたらもっと上のレベルまで使えるようになるかもしれないと、そう感じたにも関わらず無情にも魔法使用の禁止を言い渡されたショックはしばらく抜けそうにない。



「あれ……? なんだろ、これ……痣、かな?」


 洗面所で衣服を脱ぎ終えたネイチャの目についたのは自身の身体、胸元に見慣れない痣のようなものだった。しかしそれは痣にも見えるが、何かの紋章のようで例えるなら花のような形状を成している。

 不思議に思ったネイチャは何かの汚れかもと考え、なんとなしに触れてみる。


「ぐっぴ!?」


 その結果、頭から爪先まで強い電撃が流れた感覚を味わう羽目になった。全身に広がる強い痺れに戸惑い頭の中が疑問符だらけになるネイチャ。

 もちろんこんな事は今までなかった。その事から、この得体の知れない痣に警戒をすると同時に好奇心を抱く。もしやお約束の主人公の覚醒イベントなのではないかと、小説の登場人物に自信を投影する。

 なんにせよ、ここはディーネに伝えておくのが良いだろう。


「なんだろ、これ。ディーネに言うべきかな? 

 はっ! ま、まてよ。も、もしかして……この痣はなんなのか知るために解剖でもされて研究されるかも……!」


 実験対象として隅から隅まで解剖でもされるのでは?

 ここにきて変な方に考えを広めたネイチャの導き出した答えがこれだった。

 しかし、可能性としては低いにしても、あり得てしまう未来に戦慄するネイチャは結局このまま放置する事に決めたのであった。変なところで悲観的な思考をしてしまう少女である。

 そんな嫌な考えも一緒にお湯で流してしまおうと、そそくさとネイチャは浴室へと入っていく。


「ふぃ〜……やっぱりお風呂は気持ちいいなぁ」


 きちんと湯浴みをしてから湯船に浸かったネイチャは目を瞑り顔をほにゃりと綻ばせてリラックスしていた。その様は少女にしては些か年寄りくさい。それでもネイチャという少女の幼くも整った外見によって、可愛らしいという印象を先に持たせる。


「はーあ、これからどうしよ……」


 今まで魔法を使うという目標だけを追い求めてきた彼女にとって、さきの出来事はまさに生きる気力を失くさせるに充分なものであった。

 そんな状態で途方に暮れるのは無理からぬ事であり、開けたままの風呂窓から入り込む侵入者に気づくことはなかった。

 それは一匹の蝙蝠(こうもり)

 しかしそれは姿形だけでありその色は通常種のそれと違い、全身が白色という異質なものであった。

 その侵入者である蝙蝠はネイチャの頭に着地をしてみせた。


「んぅ? 頭になにか」

『あの頑固者は面倒な性分だからな。しばらくは大人しくするしかあるまい』

「ッ!? だ、だれっ!!」


 頭の中に直接響くような声に警戒心をあらわにする。

 すぐさまきょろきょろと周囲を見回すも、特に変わったところはない。それでも何者かの声が語りかけてくる。


『だれと問われれば答えるのが礼儀。よかろう、名乗ろうではないか。我の名は――』


 謎の声が名乗り出ようとした直後、浴室のドアが勢いよく開かれ何かがネイチャに向けて飛来してきた。それに反応すること叶わず、その何かを顔面にもろに受けてしまう。


「む゛ー! むぅうーっ!!」


 うねうねと絡みついてきた何かが彼女の顔をすっぽりと覆い呼吸困難へといたらしめる。

 それはまるで布のような質感を持っていた。というかただの布である。

 ネイチャは頭の上でモゾモゾと動いている気配を感じ、そういえば頭に何かいたなぁ。と今更ながらに思い出す。


「しばらく顔を見せないと思って清々していた所に、まさか勝手に私の領域に踏み込んでくるなんて。いい度胸ね、蝙蝠もどき」


 どうやら布をかましてきたのは。やはりというべきかディーネであった。

 一体彼女は誰に話しかけているのか、ボケて虚空に独り言か? 自分のことを棚に上げいつものように心の内でネイチャが悪態をついている中、頭の上の物体が布を突き破ったことで状況が大きく動く。


「そう邪険にせずとも良いではないか。むしろ、久々の再会ということで歓迎するのがマナーというものだろう」

「こ、コウモリが喋った!?」


 パタパタと羽ばたく白い蝙蝠は当たり前のように二人へと話しかけ浴室にその声を轟かせる。当然そんな蝙蝠を見たことのないネイチャは、頭に破けたタオルだけであとは生まれたままの姿を人前で晒している事すら忘れるほどに衝撃を受けた。


「うるさいわよ……。

 それと、いつまでそんな姿でいるつもりよ。さっさと()()したらどう?」

「へん……たい? え?」

「ふむ、たしかに。このままの姿での会話は些か見栄えが悪いな」


 なにやら知り合い同士のような会話を目の前で繰り広げるディーネと蝙蝠に、ネイチャの情報処理能力が追いつかず、ついには目を点にして状況を見据え始めるのであった。

 そしてさらにネイチャの度肝を抜く事態を浮遊する蝙蝠が引き起こす。

 白い蝙蝠の周囲には光が灯し始め、次第に姿が見えなくなるまでに輝きが増していく。眩しそうに眼を細めながらもネイチャは眼を離すまいと好奇の視線を注ごうと頑張るも、努力虚しく視界を閉ざしてしまう。


「では今一度、自己紹介といこうか」


 やがて光が鎮まり程よい静寂が辺りを包む中、耳に届く女性の声。

 閉じていた眼を開けたネイチャが目にしたものは、純白であった。

 目の前には見慣れぬ人物が立っていた。しかし“人”というにはあまりにも人間離れした容姿であったのだ。

 純白のドレスに白銀色のマント、そこから覗く白い肌。

 二つに括られた美しい白銀の髪がはらはらとなびく様は優美であり、それだけで芸術と言えるほどだ。しかし年の功はまだ十代後半にしか見えず、大人と子供の境目といったところ。しかしそれすらも彼女の優麗さを引き立てている。


「我は夜を統べる夜王。至高にして孤高の姫――」

「いいからとっとと名乗りなさいよ。王か姫かもはっきりしろ」


 そんな至高の姫である彼女をものともしないディーネからはヤジを飛ばされ、目を奪われているネイチャは話すら聞いていない。そんな二人の反応に気にした様子もなく言葉を続ける純白の少女。


「我が名はヴィリゲイラ・リッツェール。お前ら二人を招待しにきたぞ」



 ――――



「というわけで、そちらにも名乗ってもらおうか」


 いつまでも裸を晒しているわけにはいかないと、湯から上がりそそくさと着替え終えたネイチャは、ドレスの下半身部分がお湯に濡れたのを乾かし終えてリビングでくつろいでいたリッツェールに自己紹介を催促される。

 ところでこの人誰だろう、とやはり話を聞いていなかったネイチャは戸惑いながらも名乗ろうと、自身の名を口にしかけるも――。


「ダメよ。そいつに自分から名を明かしては」


 ディーネがリッツェールとネイチャの間に割って入りそれを阻止する。


「え? でも……」

「私はバカですとでも言ってれば? 貴女の呼び名なんてそれで充分でしょう」


 顔を赤くし頬を膨らませて抗議するネイチャ。それに対して彼女の頬を指で挟み込んで無力化させるディーネ。

 側から見れば仲良く見えない事もない二人であるが、本人達にそんな気は微塵もないというのだから不思議である。


「はっはははは! やはり名乗らせないか。良い良い、楽しみは後にするタイプだからな、我は。むしろ燃えるというものよ。だから名乗り返さなかった無礼は許そうではないか。ははははっ!!」

「相変わらず五月蝿いわね……」


 何故名乗ったらいけないのかいまいち分からず、首を傾げるネイチャは視線をディーネに向け説明を求める。

 それを予想していたらしいディーネは向けられた視線を煩わし気に受け止め渋々口を開く。


「こいつに気を許して自分から名乗ったら最後、波長を支配されて隷属させられる。それで好き勝手扱われる玩具にされるのよ」

「えぇ……ほれ、ずるくらいれすか?」

「初対面から警戒していれば大丈夫よ。もっとも、貴女では長く持たなさそうだけれど」


 なんとも初見殺しな能力である。仮にリッツェールから自己紹介されてしまえば、それに名乗り返してしまう者の方が普通は多いだろう。そうなってしまえば、名前から通してその者の支配権を獲得し、彼女の言いなりとされてしまうと言うのだから警戒の一つや二つしておいた方がいいだろう。

 なんとも物騒な能力にネイチャが戦慄していると、ディーネからお決まりの小言を貰った事で絶対油断しないと心に決めた。


「さて、我が貴様達の元へ(おもむ)いたのは他でもない」

「あれ……なんか話、始まりましたけどいいんですか? 聞かなくて」

「そいつは誰もいなくなっても一人で喋り続けるアホだからいいのよ」


 そう言ってディーネは足早に台所へと向かって行ってしまった。必然、リッツェールと一人残されたネイチャは聞き役に回るのだった。完全に純白の姫王の相手を押し付けられる形となった訳だ。


「我が城へ是非とも招きたく思っているのだ。お前に紹介したい者もいるのでな。ああ、返事はせずとも分かっている。今すぐに行きたいのであろう? だが準備というものもある、しばしの間待て」

「あ、あ……、あのあのあの……! そっ、そういう話は、ディーネにした方が……よろしいのでは、ないですか?」


 ディーネ以外の誰かと言葉を交えるのはこれが初めてであるネイチャにとって、見るからに高貴な見た目をした者、なおかつ止まらないマシンガントーク。ましてやそんな相手に城に招くなどと言われてしまえばテンパるのは当然のことである。結果、これは自分が相手をするには無理があると早々に諦め、ディーネに丸投げするのであった。


「我はお前にも訪れて欲しいのだよ。いや、むしろお前にこそ来て欲しい」

「いや、だからそういう話はディーネと……」

「きっと気に入るぞ。なにせ我の城だからな。はーはっはっは!」


 ダメだこのお姫様、全然人の話を聞かない。

 相手にすると疲れるタイプの相手だと分析したネイチャは、さすがお姫様と感心だか呆れだかよく分からない想いを抱き、偉い人は皆こうなのかもしれないと読んできた小説と目の前の人物から失礼な先入観を持ってしまう。


「あの、私の見間違えじゃなければ……最初あなたは白い蝙蝠、でしたよね? そっからなんか、変身的な……あれをしてましたけど」


 こういう相手にはとりあえず話題を逸らして気を紛らわせるのが良いだろうと、実際気になっていた疑問をぶつける。ていうかぶっちゃけまともに相手をしたくないというネイチャの素直な感想。

 仮にも王様相手にそういう認識はどうなのか……。


「ん? なんだそんな事も奴から聞かされていないのか。さっきのは変体と言って、我等の種族のみが扱える技法だ」

「へんたい? 変態なら誰でもなれるんじゃ……?」

「何を言うか、そう易々と誰でも出来たら変体の特異性がないであろう。お前だって出来ないだろう?」

「あっ、はい…………そ、そりゃ変態じゃないし」


 噛み合っているようでまったく噛み合っていない会話に両者とも気づく事なく話は進み、結局――


「だから変体というのは身体の内から溢れてくる熱いモノで姿形を変える妙技であってだな」

「そ、そんな事しちゃダメです! 絶対そんな人と、か……関わりたくないですもん……」

「むむむ、なぜ理解できぬのだ……」


 いつの間にか純白の姫と打ち解けてきたネイチャはどこか見当違いな考えに行きつき的外れな意見を出す。

 どう納得させようかとさすがのリッツェールも困り顔で唸り始めてしまった。


「なにバカの最先端を突き進む会話をしているのよ。あんた達」


 知ってか知らずかその空気を変える人物、ディーネが帰ってきたところで二人の捻れた会話は区切りを迎える。


「おお! ちょうど良いところに来たな。ディーネよ、変体というものがどんなものかその娘に教えてやれ」

「嫌よ、めんどくさい」

「そうです。これ以上、変態について熱く語られても困ります! こっちが変態になっちゃいますからね! そうですよね? ディーネ」


 ディーネが煎れてきたコーヒーの入ったティーカップを二つテーブルに置き終えたのも束の間、再び話が明後日の方向へ進んでいく。

 仕方ないと眉根を寄せて口角を下げたディーネは辟易とした態度で説明を始める。


「変体とは、身体中に魔力を循環させて姿を変える――ごく一部の者達の有する技法。その中で動物から人へと変化することが出来るのは数えるほど。つまりそこにいるバカ蝙蝠がその一人だということ」

「へんたい……って、あれ? ん〜…………あっ、そういう事だったんですね。納得納得」

「やっと分かったようだな。どうだ我の偉大さがどれほどのものか理解したか?」

「はい! ほんとに蝙蝠から変身してたんですね! やっぱ変態じゃないですか」

「そうだろう、そうだろう」


 ネイチャの認識が正しく? 修正されたことで満足そうにうんうんと頷く二人の仕草に苛立ちを抑えられなくなったディーネが口を開く。


「救いようのない馬鹿共め……。

 で? 結局何しに来たのよ、あんた」

「うむ、そこの娘の様子を見に来たのと、貴様ら二人を我が城へと招待しに来たのだ」

「帰れ」

「詳しく話を聞こうとしないということは、了承の意と捉えて良いのだな?」

「馬鹿なのね、とっとと死ね」

「あ、あのぉー! お二人はどういったご関係なんですか!」


 話が進展するどころかぐるぐる回転したものとなりかけた所をネイチャがすかさずフォロー。

 フォローついでに知的探究心を満たすため二人の間柄を問いかけた。


「ん? 此奴とは腐れ縁でな、それなりに長い付き合いになる」

「こいつが一方的に関わってくるだけ、関係も何もないわよ」

「ふむ……素直じゃないな、ひねくれ者め」

「何か言ったかしら、クサレ蝙蝠」


 もう外でやってくれと本気で願うネイチャの思いとは裏腹に、顔を近づけるまでの睨み合いが発生している中、ネイチャにある考えが閃く。


「あ、あはは。そんなに見つめ合ったりなんかしちゃったりして……お二人、仲良いんですね――げぶぅふうぅッ!?」


 場を和ませようとした一言が自分の首を締める一言を放ってしまう。

 そんなネイチャの鳩尾に向けて飛来した真光弾。隙だらけだったネイチャはそれをもろに受け、少女が出してはいけない声を上げてそのまま意識を刈り取られた。

 力なく膝を地につけ前のめりに倒れ伏したネイチャは白目を剥いていた。さらに追い討ちとしてネイチャへ手をかざしたディーネは少女に向けて魔法弾を放ち、廊下へと転がらせドアを閉めた。


「おい……ちょっと乱暴すぎではないか?」

「これくらいで丁度いいのよ」


 年端もいかない少女に対して、あまりにも容赦ないディーネの所業に引き気味のリッツェールは、密かにネイチャに同情の念を送るのだった。


「まるで邪魔者扱いだな。可哀想に、あの(むすめ)に対してもう少し対応を考えたらどうだ?」

「うるさい。さっさと本題を言いなさい」

「何度も言わせるな。我は貴様とあの娘を我が城へと招待するために――」

「あくまでそれは建前でしょう? わざわざそんな事であんたが訪ねてくるなんてこと無いもの」


 はなっからリッツェールの目的は違う事柄だと見抜いているとでもいうのか、ディーネはまったく躊躇(ためら)いもせず核心をつく物言いをする。

 それに対してリッツェールは先程までの気さくな雰囲気を消し、まるで爬虫類のように鋭い目つきとなる。


「せっかちだな……まあ、そう言ってくるということはこちらの状況を薄々わかっている、ということでよいな?」

「ええ」


 ピリピリとした空気を醸し出す中、洗練された動作で椅子に座る二人はとてもさっきまで言い合いをしていた者達と同一人物とは思えなかった。


「ではシンプルに言おう――近い内に我等は表舞台へと躍り出る」


 緋色と金色の瞳が交差する中、テーブルの上に置かれた二つのティーカップからはゆらゆらと湯気が立ち込めていた。


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