海遊び─ビーチバレー2
ある程度、全員がボールに慣れるまで軽くトス回しをした後に、いよいよゲームが始まった。
3対4と人数がバラバラなことと、運動部ではない人もいるという事で、ボールを返すまでに何回触ってもよい、という緩めのルールで行うことになった。
試合をやることよりも、楽しくやることに主眼を置いた結果だ。
「じゃあ行くぞー」
大地がボールを掲げながら手を振ってくるので、手を振り返す。
燦燦と降り注ぐ日差しの元、大地が勢いよくボールを打ちあげ、そのままの勢いでサーブを打ち込む。
ビーチボールが空を切る音が響き渡る。
さっきまでの緩やかなトス回しとは違い、いきなり速くなったボール。
目で追うくらいはできるが、体が反応しない。
あっと言う間に地面に近づく。が、流石はキーパーの康祐。そんな大地の放ったボールを危なげなく受け止める。
とは言え流石にボールの勢いを無くしきることはできず、ボールはそのまま高く打ち上げられる。
そのボールを俺がトスをし、深雪がスパイクを決める。
目まぐるしく動きまわるボールを夜黒さんは全身を回して追いかける。……もうすでに目が回りそうになっている。
流石に運動部だらけのビーチバレーにいきなり入るのはきつかったように思う。とはいえ向こうには大鳥さんがいるので程よく緩急がつけられそうだ。
深雪の放ったボールを大地が受け止め、渚に回す。
そしてふわりと浮かんだボールを大鳥さんが打ち返す。
しっかりとしたアタックではないとはいえ、危なげなくこちらのコートへ放物線を描き飛んでくる。
そのボールを俺は危なげなくキャッチして、深雪に回し、深雪がボールをふんわり打ち上げる。
「やっちゃえ! 明ちゃん先輩!」
そんな深雪の声に応えるように夜黒さんが大きく振りかぶり、ボールめがけて手を振り下ろす。
だが手を振り下ろしたらボールが飛ぶ先は地面なわけで……。
ビーチボールは、バスッと大きな音をたてて砂浜でバウンドした。
「あっ……」
そのボールを悲しそうに見つめる夜黒さんに、「ドンマイだよ、明ちゃん先輩」と深雪が声を掛ける。
下から打てばいいよ、下から、と深雪がアドバイスをしている傍ら、渚がボールを持ってこちらのコートを狙っている。
「そおいっ」
2人のやり取りが一段落したタイミングで渚がサーブを放つ。大地程のスピードはないとはいえ、それでもかなりのスピードで跳んでくる。
「おっと」
それに負けじと俺は滑り込んでボールを拾う。
夜黒さんもボール回しに参加しつつ、時たまいい感じにアタックを決める。目まぐるしく行き来するボールの応酬は、なかなか終わらない。
どちらのチームも一進一退の攻防を繰り広げる。
そしていよいよ夜黒さんにサーブの番が回って来る。
「えいっ」
元気な掛け声とともにボールを打ちあげる。大分ボールにも慣れたらしく、夜黒さん今日一番の勢いでボールが飛んでいく。
……明後日の方向に。
「ああぁぁ……」
そんなボールを目で追うことは諦めて、膝から崩れ落ちた夜黒さんだった。
2周年ですって皆さん
……全然書いてなくてすみません




