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吸血姫様は今日も不機嫌  作者: 笹葉きなこ
彼女は吸血鬼
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忘れ物をした

 片付けを終え、リビングに戻ったら夜黒さんはソファーに座っていた。その指には絆創膏が貼ってある。しっかり貼ってくれたようだ。


「これから包丁とかも使うんだろうから気をつけてな」

「うん……。気を付ける……。ありがとね色々。お礼するために来てもらったのに色々してもらって。今度こそしっかりおもてなしできるようにするから……」

「ほんとな。……まぁ楽しかったからいいよ」

「あはは……」


 夜黒さんは少し落ち込みながらそういうも、俺がフォローすると少し笑ってくれた。そこそこ時間もたっているので席を立つ。


「じゃあそろそろ帰ろうかな。妹も待ってるだろうし」

「うん。気を付けてね」

「おうよ。お邪魔しましたー」


 俺はそう言って夜黒さんの家を後にする。せっかくだから連絡先交換しとけばよかったなんて考えるも、どうせ明日も合うからいいかと気づく。まぁ学校で話せるかは分からないけど。

 駅に向かう途中かなり歩きやすく感じた。さっきまで夜黒さんを背負いながら、さらにいろいろ持っていたのでギャップを感じる。背中に温かさを感じたけど柔らかさは感じなかったな、なんてちょっと失礼なことを考えていると駅につく。

 

 しかし鞄から定期を出そうとしたときにやっと気づく。歩きやすかったのはギャップのせいではなかった。がっつり鞄を忘れている。ちくしょう、なんてこった。

 俺は小走りで夜黒さんの家に戻る。さすがにさっき行ったばっかりの部屋を忘れるほど物覚えは悪くないのですぐに戻ってこられる。部屋番号を押してインターホンをつなぐ。


『あれ、晴気君、どうしたの?』

『鞄忘れちゃって取りに来た』

『なるほど、今開けるー。あと部屋の鍵も開けとくねー』


 開てもらったマンションの入り口を抜け部屋へ向かう。部屋のドアをノックしてそのまま入る。そのまま少し入るにのには抵抗があったが、ついさっきまで中にいたので今更だった。最初に来た時よりすこし散らかってしまったキッチンを横目にリビングへ行く。


「さっき帰ったばっかなのにまたお邪魔します」


 そういいながらリビングのドアを開ける。


「ん、いらっしゃい。荷物はここにあるから」


 夜黒さんは飲んでいた物をテーブルにおいて俺の鞄を取りに行く。ちなみに飲んでいたのは先ほどの赤い液体だった。気になって仕方ない。本当にトマトジュースなのかなぁ……。


 部屋の奥に置いてあった鞄を持ってきてくれた夜黒さんだが、距離感を間違えたのか、テーブルの横を通る時に鞄でテーブルをはじいてしまう。


「あっ」


 その衝撃で机の上の物が落ちてしまう。

 当然さっきの液体も落ちるわけで。

 さらに夜黒さんは慌ててその場を動いてしまいその袋を踏んでしまう。

 蓋を付けずにいた容器から、勢いよく中身が飛び出してしまった。

 容器から出てきた液体は微妙に粘度が高く、色も相まってあるものに見えてしまう。


「え、それってまさか血? 」


 俺の疑問は思わず口から飛び出してしまった。

荷物をエントランスまで持ってきてくれないのはずぼらだからです

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