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吸血姫様は今日も不機嫌  作者: 笹葉きなこ
ご機嫌斜めな一学期
48/88

友達……かな

 体育祭は二組の優勝。学年別の部だと惜しくも二位になってしまったが、この際あんまり悔しくなかった。総合は二組が優勝したのだ。十分に喜べる。


 この後は体育祭の打ち上げがある。クラスによって今日だったり明日だったり、はたまた来週だったり、やらなかったりする。俺たちのクラスはたまたま予約が早かったので今日できる。制服に匂いがついて洗うのがめんどくさくなるな、とか考えていたが優勝したままのテンションで打ち上げに行けるのは喜ばしいことだ。ちなみに今から行くのはお好み焼きである。



「じゃあ二組の優勝を祝して!かんぱーい」

「「かんぱーい」」


 実行委員のかけ声に合わせてカンパイをする。


「いやー、それにしても快人速かったな」


 場が大分温まってきた頃に大地がやってくる。最初は席をくじで決めて、途中からみんな移動をしてく感じだ。俺はというとお好み焼きを焼くので忙しいから席の移動はまだしていない。こういうのはこだわり始めるとやめられない。やるからには本気でやりたくなってしまう。


「まぁ大地よりは当然早いよな」

「おっ、うまそうじゃん。もーらい」

「あ、てめ、こらっ」


 俺が少し煽りを込めて言ったのに対して、大地は仕返しなのかそれとも素なのかよくわからないノリで俺の焼いているお好み焼きをさらっていく。


「まぁいいけど。大地も十分はやかっただろ」

「あはは、違いねぇ」


 俺が大地と話していると、段々とクラス対抗リレーの話で盛り上がってくる。バトンパスがうまくいった、コーナリングがうまかった、どこの組の女子が可愛かったかなどなど。

 そしてその流れで急に俺に攻撃が飛んでくる。


「そういや快人は夜黒さんに抱きつかれてたよね」


 突然投げられた康祐からのキラーパスに俺はむせる。


「なっ」

「そうそう、赤くなってやんの、快人も可愛いやつだな」

「いや、それを言ったら大地も船津さんとのあれはなんだって問いつめたいだけどさ」


 どうやら康祐のスイッチが入ってしまったらしく俺と大地の二人は根掘り葉掘り聞かれる。と言っても俺は特に浮ついた話もないので主に狙われているのは大地になったが。

 夜黒さんとどういう関係か、と聞かれたときにどう答えるか少し迷ったが、友達と答えた。少なくともただのクラスメイトではない……と思いたい。それでも友達というには少し恥ずかしいものがあった。俺が、


 「友達……かな」


 と言う様子を見た二人は満足そうな顔をしていた。大地に至っては、


「お前もついにただの高校生になったのか」


 と保護者面をしながら言ってきた。なんだか無性に腹がだったからデコピンをお見舞いしてやったが。


「快人ー、こっちきてー」


 俺と康祐で大地をいじり続けていると渚に呼ばれる。その隣に少し不安そうな顔をしている夜黒さんもいる。


「あいあい」


 俺は焼いていたお好み焼きを二人に任せ席を離れる。大地お前は康祐にいじめられておけ。康祐とアイコンタクトをしておいた。しっかり通じているだろう。

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