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揉みたいおっpがソコにあるのに!  作者: 可燃物
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 ジップが引きちぎれる音って、よく響くんだな……


 知りたくなかったよ、そんなトリビア。


 暴れん棒な愚息のせいで開かれた、社会の窓を確認しようと、咲良の肩に手を乗せ脱力したまま、下を見る。



 だがどんな状況なのか、確認することは叶わなかった。



 何故かって?


 キスこそできなかったが、互いの息がかかるくらい、かなりの近距離に咲良がいるせいだ。



 もっと厳密に言おうか。


 僕のみぞおち以下の視界が、咲良のおっぱいで遮られているからさ!



 すっげぇ……


 いや、まぢで。

 このデカさは、どうなんだ??



 潰されていない状態の、ぷわぷわとした柔らかい、この塊。


 けしからん。

 実にけしからん。


 大事なことは、二度言うだけでは足りないな!


 非常にけしからん!!



 マシュマロ?

 つきたての餅?


 そんな例えは、意味をなさない。



 おっぱいは! おっぱいでしか!! ない!!!



 おっぱいに触れた者にしか味わえない、この感触。

 この充足感。


 神が創りたもうた最高傑作。

 それがおっぱいだと、今なら断言できる。



 教会でソレを言ったら、天罰が下るか?

 いや、おっぱいの価値を的確に言っているのだ。


 むしろ祝福してくれ。


 そしてもう一度、咲良とキスするチャンスを与えてプリーズ!



 いや、何度機会を与えられたとしても、だ。


 正面からだと、絶対に胸が当たる。

 このおっぱいと接触してしまったら、息子はどれだけ手を尽くしたとしても、反応してしまうだろう。



 かと言って、横並びや背後からなんて、そんな上級者向けのキスなんて、俺のような未経験者には荷が勝ちすぎる。


 そうなると……僕は一生童貞(キスの経験すらナシ)になってしまうのか!?



「……あのさ、咲良。

 巨乳症、じゃないよね?」


 近距離を保ったまま、聞くことじゃなかったな。


 いや、そうじゃない。

 このタイミングで聞くことではなかった。



 僕の息子の状態は、咲良には知られていないはず。


 ならばとても少女漫画的かつ、ドラマティックな場面展開をしていたというのに、一転、コミカルな空気へと変貌させてしまったことになる。


 咲良はと言うと、僕の言葉に呆れ返った顔をして頭、を押さえていた。



 だが、このデカさだろ?

 どうしても、気になるじゃないか。


 あの、一応君の身を案じての発言だからね??



 はっ!

 これが意図せぬ言葉がセクハラになる、と言うやつか!?


 僕としたことが、姉に散々鍛えられ、それだけはするまいと気をつけて生きてきたというのに。



 咲良を相手にすると、築き上げてきた外交用の努力が全て無意味になってしまう。


 男の武装なんて、好きな子の前では攻撃力も防御力もゼロになってしまうんだな。


 どうせ僕は外交向けの薄皮一枚剥いだら、単なるヘタレおっぽい好キーなデリカシー皆無の童貞野郎ですよ。



「ホルモン異常でなるやつですよね?

 一度検査していますが、問題ありませんでした」


 あぁ、それは良かった。


 巨大乳房症や乳腺肥大症が正式名称の病名なのだが、単におっぱいが大きくなるだけではない。

 女性ホルモンの過剰分泌が原因で起こる、非常に危ない病気なのだ。


 そこには薬の副作用の他、癌や脳腫瘍隠れている場合がある。


 検査をして問題が無かったのなら、一安心だ。



 ……良かったのだけれども、なんで君は、未だに敬語を使って来るのかな?

 セクハラ発言をしたこと、怒っていらっしゃいます??



「良かった、安心したよ。

 ところで、さっきの質問の答え、聞いていいかな?」


 鳩が豆鉄砲を食ったような、だと例えが間抜けすぎるな。


 咲良は大きな瞳が転がり落ちるんじゃないだろうかと心配をしなければならない程に、大きく見開かれた目を、キョドキョドあちこちに彷徨わせる。



「え……

 あの、き、キスしてくださいって……

 お願い、を……」


 雷に撃たれたような、衝撃が走る。


 表情を崩し耳まで真っ赤に染めて、ぽそぽそと恥ずかしそうに呟く咲良は、そりゃあもう、世界一だと信じて疑っていなかった妹たちよりも愛らしい。

 


 ただでさえ可愛かったのに、更に可愛くなったぞ。

 どういうことだ。


 可愛いの天元突破を容易にしてくれるな。

 心臓がもたない。



 あぁ、でも天使である妹達以上なのだ。

 女神であると仮定するならば、それも致し方ない現象なのだろう。


 赤く染まる顔が、キラキラと輝いて見える。


 何故だ!

 何でそんなに美しいのだ!?



 ただの女神ごときに、こんな気持ちにさせられるはずがない。


 咲良はきっと、美の女神アフロディーテの化身に違いない。

 そう確信を持てるほどに美しく、可愛らしい。



 ……やめて。

 そんな表情をされたら、さりげなさのかけらもない息子が、余計にギンッギンのギラッギラになってしまう。



 ただでさえ壊れたジッパーのギザギザが食い込んで、悶絶するのをド根性で我慢しているのに。

 これ以上の苦行を、強いないでくれ。



「えっと……そっち、じゃなくて。

 何て呼べば良いのかって方……」


 確かに、質問の仕方が悪かった。


 わざとじゃない。


 わざとじゃないんだ。



 言い切る前に、既に僕の言葉の意味を理解し、湯気が出そうなほどに顔を赤くした咲良の顔で、ご飯三杯はイケる。


 いやむしろ、お腹いっぱいで何も食べれません。

 眼福ご馳走様でしたとか、思うけれど。


 わざとではない、決して。



 なんかもう可愛さを極めちゃってるから、見てるだけで賢者タイムに突入できそうよ?



 学校で見たキリッとしたクールビューティ系の咲良も格好良いし美しかったけれど、素であろう些細なことで慌てふためいてすぐに赤面する咲良は、本当に可愛い。


 滅茶苦茶可愛い。

  べらぼうに可愛い。


 本当に大事なことは何度でも繰り返し言わなきゃダメだよね。

 二回や三回程度じゃ到底足りないや。



 咲良ってば、超・絶・可愛い!!!!!

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