秘密
「あれぇ、カイアじゃん」
そんなことを言いながらモモチが私たちの元へとやって来た。
彼はニコニコと満面の笑顔で私の隣に座ってきた。
距離感が近い、顔も近い。
「なぁ聞いたぞカイア、なんでもヤグルマ先生にこっぴどくしごかれたんだってなぁ?」
「いえ、そんな事はないと思うんですけど」
「そうなのか、っていうか、地下庭園に行ったんだろ?まじでうらやましいわ」
私にとってはつらい思い出でしかない。
だが、確かにモモチなら喜びそうな場所かもしれない。
「で、カイア、この人は誰だ?」
モモチはフードを深くかぶったシューさんをじっと見つめた。
「シュー・ペルツェンさんですよ、私とお話ししてくれるとても良い方です」
「へぇ、古代人が誰かと仲良くしてる所なんて珍しいな」
「え?」
その言葉がどこか不思議で思わずシューさんを見つめた。
すると、彼女はどこか気まずそうに眼をそらした。
しかし、そんな様子をモモチは食い入るように観察し始めた。
「なぁ、カイアとどんな話をしてたんだ古代人?」
そして、モモチはなれなれしくシューさんに話しかけた。
「べ、別になんでもないです」
「なんだよ、隠さないで話してくれよ」
「こ、困ります」
シューさんは、私と話していた時とは違う明らかに困った様子を見せた。
そして、さっきまでピンと立っていた尻尾が隠れてしまっていた。
「じゃあ古代人について教えてくれよ、、ここにある文献はどこか抽象的で物足りないんだ。あれだ、古代戦争の話が聞きたい、あれはロマンのある時代だと思うんだよなぁ」
どうやらモモチは探求心というものが非常に強く。
それをどん欲に求める傾向があるらしい。
その様子は尊敬できる面でもある。
だが、この状況だとどうにも良い感情を持てなかった。
だから、私は思い切ってモモチを呼び止めた。
すると、彼は不思議そうに私の方へ振り返った。
「え、どしたのカイア?」
「モモチ、シューさんが困っていますよ」
モモはシューさんと私を交互後に見つめた。
そして、最後には私をじっと見つめながら話しかけてきた。
「じゃあカイアの秘密を教えてくれよ、それで満足できるかも」
「秘密ですか?」
「あぁ」
「えーっと、実は私は・・・・・・」
「実は私は?」
「ここにきてから体重が少し増えてしまいまして」
「・・・・・・ん?」
「なので、少し節制をしようかと思っているところなのです」
私の恥ずかしい秘密を思い切ってさらけ出してみた。
すると、モモは今までに見たことないような険しい顔を見せてきた。




