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クラインの手の上で  作者: めんとりあ
3/3

"機械"元年

6月ギリギリですね、、、

リアルのほうがかなり忙しくて、、でも一応ノルマ達成です。

来月も忙しそうなのでまたギリギリになるかもしれないです、、、、

「遅いぜ創司」


「悪い悪い、習い事が長引いた」


「今年最後ぐらい休ませろよ…」


「しゃーねーよ、こういうのは1日も欠かさずやらないと意味ないから」


時刻は夜11時前。

翔と創司はおもしろそうと言う理由で年末と年始の境目、年の変わる瞬間を外で感じようと歩くことにしたのだ。天気は雲一つない満天の星空。大地を見つめる一等星やうっすらと見える眠たげな六等星。十人十色の輝きを見せる星々の下を2人の高校生が歩く。


「そういや知ってるか?あの変な配信」


「なにそれ」


「一ヶ月ぐらい前から始まった黒画面のカウントダウン配信。あ、スマホないわ。創司ちょっと貸して」


「おっけー、はい」


創司の手から深く青いカバーを付けたスマホが渡される。


「えっと、そうそうこれこれ」


「これは……

























◇????◇

四方がコンクリートの壁でその大半がパイプと電線によって隠された、おそらくは地下室と思われる36m²程度の狭い部屋。そこにいる2人の男は2人とも出入り口から最も遠くに置いてあるパソコンの画面を見ている。


「時間残り約30秒、プログラム実行準備を開始します」


「おっけー、とうとう来たねぇ!」


「ま、全てはこのときのためだからな」


パソコンの画面が点灯し、現れた不気味な口の画面が喋るように動き、天井に着けられたスピーカーから人間味のない音声が再生される。


「残り15秒。最終調整、、、全域指定でお間違えないでしょうか?」


「YESだ。全域に余すこと無くだぞ」


「了解しました。残り10秒」


「おいヘッドギアつけないと俺達も、、」


「わかってるわかってる」


すぐ横の机の上においてある、耳を重点的に守っている確実に振動を通さないであろうヘッドギアを装着する。


「またいつか再び会おう」


「変わらずであることを願うよ」








「設定時間に到達しました。プログラム名「マザーコード」を実行します」








そのときこの世界全域に人間が聞き取れる範囲を超えた音波が発生した。










「これは、、、


なんだ?急にめまいが、、、

自分の体に力が入らない、、、

倒れることに、、抗えない、、、、










「っは!」


創司が目を覚まし、まわりを見渡す


「今はどういう状況だ、なんで俺は倒れた?」


翔はどこにいる?

倒れる前に親友がいた場所を見る。


「えっ、は?」


そこには倒れている親友と同じ服を着て親友の特徴的なホクロを持った、、紛れもない親友、風峰翔だったものがいた。

それは自分が渡した青いスマホは真っ赤に染まっており、赤くなったスマホを中心に本来スマホが持つべきではない攻撃性のあるドリルや丸鋸がつき、それらが自立的に動き既に息をしていないであろう翔の内蔵を裂き四肢を切り裂いている。

本来感情を持たない機械が殺戮の快感に酔いしれているように見える。


「え、、?嘘、、、、、だろ」


自分の中の平衡感覚が崩れていくような感覚。さっき驚くほど目が覚めていたのにまた再び倒れていまいそうなほど、頭が、脳みそが考えることを許さない。

目の前の光景を、心が真実として処理しようとしない。

吐き気がする、、、

他の場所でも同じようなことが起こっているのか、悲鳴が聞こえてくる。

でもそんな音が聞こえないほどに、創司の頭は混乱して、全てを拒絶していた。


「ギギギギ、、、ガッ!」


スマホを媒体とした殺戮機械が翔の身体をぐちゃぐちゃと切り裂き潰していた手を止め、こちらを向くかのように画面の角度を変える。

創司の頭に狙いを定め、それはまるでバッタかのように飛びついてくる。


「やべ、、」


親友の後をすぐに追いかけるわけにもいかないがだからといってすぐに体が動くわけでもない。人生で初めて体験する命の危機に、創司は動けないでいた。


「危ない!!!」


横から車かと思うほど大きな何かがやってきて、機械を跳ね飛ばす。

よく見るとそれは人だった。しかし人の限界を超えているのではと思うほどの筋肉を持っている相手を味方と思って良いのかと一瞬頭が警戒する。


いや今は警戒するときではない。

瞬時に警戒を解き相手に話しかける。


「あなたは、、、、」


「御託は良い!!あそこのマンホールのふたを開けてある!今すぐ避難しなさい!!」


「え、あ、了解!あんたはどうすんだ」


「私はあれを砕いてから行くわ」


戦闘の助けになりたいとは思いながらも精神が未熟な創司はただの足手まとい。

言われたことに従い、数メートル先にマンホールの蓋があったであろう穴を見つける。そして迅速に下水道をおりて先程の筋肉の人を待つ。




上では機械が標的をガタイの良い大男に変え、再び飛びかかっていた。


「あなたみたいな機械が、私を傷つけられると考えないで」


力が込められた拳がスマホに打ち込まれる。

それは一撃で粉々になり、周囲に飛び散り二度と動かぬ機械片となる。

その直後遠方で大きな破壊音がなる。


「まずいわね、、私も避難しないと」


その体でマンホールの穴を通ることはできない。

大男は迷うこと無く地面を殴り直接下水道に入る。


「!!あんた直接!?えげつねえな」


「あれぐらい筋肉ちゃんに頼れば簡単よ」


「へ〜、、、あんた、名前は?」


「グィン・バレッタよ」


「そうか、俺は初宮創司。よろしく、でいいのか?」


「ええもちろん、これからも一緒にいるだろうから。私はカールからお願いされてあなたを助けに来たのよ」


「師範の知り合い!?通りで強いわけ、、」


「また出て落ち合うことになってるの。上が落ち着いたら出るわよ」




聞けばかなり前に会って手合わせをしたときに、お互い拮抗した強さで非常に楽しかったという理由から仲が良くなったらしい。

相変わらず謎の人脈を持っているな師範。

上の爆発音や破壊音をすべて混ぜたような音がなくなり、再び天井を破壊して外に出る。


「え、、、何も、、ない?」


「すべて壊し尽くされたようね、、、、跡も残らないなんて、」


完全に消滅した故郷を呆然と眺めていると後ろから俺達を呼ぶ声が聞こえてきた。


「、、、ーい!おーい!創司〜!バレッタ〜!」


「師範!」「ラグナス!」


「無事だったか創司。ありがとうなバレッタ」


「友の願いを聞くのは当然よ」


「師範、、、俺達はこれからどうするんだ?」


「まだ決まってないが、とりあえずは三人でこの世界を生き抜く。そしてもう俺は師範じゃない、これからは団長と呼べ」


「なんで団長なの…」


「呼ばれてみたいんだよ」


故郷をなくし親友を亡くし、おそらくは幼馴染も亡くしてしまったが、、この二人とならどうにかやっていけそうな希望が見えてくるような気がする。


俺は、翔や莉杏の分も人生を謳歌してやると決めた。

この機械で狂ったこの世界、いやこの狂った世界を元に戻して!!

次の話からは第一話と時系列がつながります。

飛び飛びに感じますがおそらく今後こういうのはないと思うのでご容赦ください、、

ちなみにこの話には大事な伏線が隠されてたり?

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