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飛行機を自分用にカスタムしてから試験飛行をしてみた。悪くない。気になっていたところもだいぶ良くなっている。新型機もだんだんとハラの癖に馴染んできている。匂いを嗅いでみるとコクピットには自分の匂いがするようになった。うん。悪くない。
操縦桿も手に馴染むようになった。エンジンの音もいい。補助翼の動きも滑らかだ。ハラは機銃を空に向かって撃つ。弾丸はハラの思った通りのところに思った通りに撃ち込まれる。ハラの空の中に想い描く空想の敵機は撃墜される。
「記録に挑戦する」ハラは言う。
それからハラは全速力で飛行機を飛ばした。世界が加速する。風景が後方に吹き飛んでいく。
ハラは基地の記録を更新した。
最速で空を飛んだ。
滑走路に着陸すると、そこには司令官がいた。
「私の記録超えたね。やるじゃん」と笑いながら司令官は言った。
ハラは飛行機から降りてから、「今日は風が良かったんです」と司令官に言った。