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1 ねえ、空を飛ぶってどんな気持ち?

 黄色い飛行機乗りの少女。


 ねえ、空を飛ぶってどんな気持ち?


 ハラは幼いころから飛行機乗りに憧れていた。

 自分だけの飛行機に乗って、空を自由に飛んで生活することに憧れていたのだ。その夢を叶えるために、ハラは飛行機乗りの勉強ができる飛行訓練学校に入学して、優秀な成績をとって、その学校を卒業することができた。

 ハラは飛行機乗りの正式な資格をとり、地元にある飛行機乗りの組合に加入して、小さな個人経営をしている、両親のいない孤児のハラが幼いころからお世話になっていた近所のカールおじさんの飛行機乗りの会社に入社をした。

 カールおじさんが経営するカール飛行機会社はとても小さな会社で、飛行機乗りのハラと社長のカールおじさんのほかには、メルという名前の飛行機の機械技師見習いの孤児の女の子が一人いるだけだった。

 それから二年、ハラはお客さんを乗せて、空の旅をしたり、お客さんを目的の場所や街まで届けたり、軽い荷物や手紙のようなものを運搬したりして、すごく優秀な成績(お客さんの評判がとてもいい。荷物や手紙、飛行機を大切に扱うなど)を収めて、飛行機乗りの組合から表彰やメダルをもらったりした。

 仕事仲間のメルとは、(おもに食べ物のことや飛行機の調整について)喧嘩も結構したけど、なんだかんだ言って、仲良くなれたし、ハラの飛行機乗りとしての人生はとても順調なものだった。

 ハラはいつも黄色い飛行機に乗っていた。

 黄色はハラの一番大好きな色で、自分の飛行機を大好きな黄色にして、いつも自由な空の中を飛んでいた。

 そんなハラの飛行機乗りとしての人生が、大変困難な人生に変化したのは、ハラが(いつものように)黄色い飛行機に乗って単独機による長距離大陸横断飛行の記録を立てた年のことだった。 

 ……その年に、戦争が始まったのだ。


 飛行機免許


 ハラ 十六歳 女性(笑いをこらえるような子供っぽい仕草の表情。大きな瞳が特徴的で、とても美しい顔をしている)


 成績 特(首席) 飛行訓練学校いらい最高の成績。

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