6/6
かわいそうな作者(最終回)
5話:かわいそうな作者
春
作者、ファンタジーを書いた。
たどたどしい、テンプレ小説。
どこか愛嬌があり、憎めない。
夏
作者、いろんな分野を書いた。
独特の脱力感が魅力的だ。
ある時、批判「リアリティがない」
秋
作者、頭を抱えて悩んだ。
批判が批判を呼びよせる。
ぷっつん! 負けず嫌い。
冬
作者、鬼の形相でもがく。
批判に負けない小説を。
テンプレではない展開を。
春
作者、全力を出し切った。
リアリティあふれる、歴史モノ。
自分らしさを出し切ったのだ。
……
ファンが、ブチ切れたッ!
めちゃくちゃ、ブチ切れたッ!
ページをめくると言い争い。
まるで批判論者との、口論。
期待外れも甚だしいッ!
愛嬌や脱力感は損なわれ、怒りと悲嘆が巻き起こる。
夏
作者は消えた。
BAD END…
はい最終回です。マッチョではないので、疲れました。