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モブでいたかった~我等月輪中学生徒会!~  作者: アセトアルデヒド
2/2

1.悪魔の集会といっても問題ないのでは?

そんなこんなで僕、小林裕也は目立たない学校生活から一変し生徒会に呼ばれることになってしまいました。

昨日は結局時間も遅くなるということですぐその場で解放されました。

僕は何もみなかったと思いこむことにしました。

それなのに、それなのに何でこうなっているのでしょう。


「いた!小林君!お弁当持ってこっち来てよ」


そこにいたのは昨日とは全然雰囲気の違う副会長の柊さんでした。

短い髪でボーイッシュな感じではあるものの背が低いから女の子らしさがあります。


「あ、真琴くんじゃない!」

「こんにちはお嬢さん。小林君借りていくよ」


教室に顔を出すだけでクラスの女子を口説けるのはさすがだと思います。

その男らしさで彼女を取られたといっていた人を知っている。

なぜスカートをはいているはずなのにひざまずくことに違和感がないのでしょうか。

僕はこうもみんなに見られてしまった以上おとなしくついて行くしかありません。

平和な昼食時間は失われてしまいました。


「ごめんね、誰かと食べる予定あった?」


「いえ、大丈夫です。」


僕、友人いないので。


「同い年なんだからそんな固くならなくていいよ。

もっと軽いノリで話してくれていいのに。」


じゃあお言葉に甘えて文面まですべて崩させてもらおう。


「わかった。それでどうしたの?」


「あぁ、そういえば言ってなかったね」


ドアにもたれかかって話している姿を見るとまだ小学校から上がったばかりだなって思う。

昨日とはなんだか本当に違うみたいだ。

違うひとみたいだ。


「会長が一緒にご飯たべようだって。

私も奈緒も生徒会業務だって呼ばれてるの。

ルームに場所取ってあるから行こ?」


完全に目立つ予感しかしないのですが。

行かないという選択肢はなさそうなのが本当につらい。

ルームは本校舎の一階の奥の方にある。

別校舎との渡り廊下がある所の付近にあり、学年ごとに使える日が決まっている。

この学校の給食は弁当、ボックス、ルームと分かれていてボックスと弁当はどこで食べても構わないという決まりになっている。

週に一回、または二回ルームを使う機会がありその時はそこで食べても構わない。

この学校は食券でお昼を購入する形になっておりルームのときは暖かいものが食べれる。

食堂がルームの中についているからだ。

そんな説明をしているうちにルームの前のドアについてしまったわけで。

ここに来るまでの間副会長は他の生徒と話していた。

この人の人脈はすごいと聞いたことがある。

お姉さんがこの学校に通っていたらしく先輩方とのなかもいいらしい。

それは先生も例外ではなく、僕の学年団がちょうどお姉さんを持っていたメンバーだと聞いたことがある。


「会長、連れてきたよ」


そこのテーブルは何とも威圧感がある場所だった。


ルームの角に位置する場所で食べているからといってここにいるメンバーは目立って仕方がない。

生徒会長、その横に会計、そしてその横にまさかの校長先生。

向かい側に会長の前を空けて副会長、その横に教頭がいるのだ。

これは終ったなとおもった。


「おかえり、柊。そちらの少年を呼びにいってたのかな。」


教頭に呼び捨てにされている生徒を始めてみた。


「そうですよ。先生方、そろそろ生徒が使う時間なんですから早く食べてくださいよ」


「年寄りは食べるのが遅くてね。」

「もう片付けるよ。邪魔したね、生徒会の皆さん、柊。」


そう言って教頭と校長先生はたちさっていった。


「ほら、早く座ってたべよ?

会長うちの分のルームも取ってくれたんだ。ありがと」


副会長は教室に来た時よりも声が高く幼い感じになった。

この人は一体何者なんだろう、不思議なところしかない。


「お疲れ、柊。小林君いきなり呼んで悪かった。」


会長が誤った姿をみるとビックリしてしまう。


「大丈夫です。特に予定があったわけではないので。」

「会長かたいよぉ。同級生なんだからもっとふわふわいこうよ」

「柊、お前はもっと副会長としてしっかりしろ」

「ちゃんとするときはピシッてするもん!」


そう言って柊さんは背を伸ばしたとおもったらすぐにふにゃってなった。


「ひいちゃん、アセロラゼリーいる?」

「いる!有難う奈緒!」


なんだろう、この光景だけ見るとただの女子中学生がわきゃわきゃしてるだけなんだけど。

ほかのテーブルからの視線が痛すぎる。

そりゃ生徒会が集まってる上にそんなに有名でもないうえにほとんど知られていない僕がいるわけで目立たないわけがない。


「はぁ、二人は置いておいて。小林君、生徒会書記として執行部に入ってくれ。」


「…え?」


何でそんなことになるんですか?

全然理解が追い付かないのですが…。


「小林裕也君。前期の成績前期中間共に平均より少し高いぐらい。

だけど先生に提出するノートとか見てみると本当はもっと実力は上かな?

体育や美術といった副教科もまんべんなくできるオールマイティなキャラ。

授業では手をあげたりして発言することはないもののしっかり参加。

友人関係で問題は聞いたことがなく、逆にかかわったことがあると言っている人の方が少なそう。ちなみに掃除がすごい積極的に行うってきいた。

部活動、委員会には所属しておらず性格について誰かに聞こうと思ったものの特に知っている人がゼロ。学校行事をある程度やってきたのにも関わらず知られてないのはある意味才能なんじゃない?ちなみに欠席早退遅刻ゼロの真面目くんともいえるよ。

なんなら通知表の結果も把握してるけど行った方がいい?」


おいおいおいおい!!!

プライバシーって言葉をいってるかい?

どんだけ個人情報かき集めたんだよ。

そして学校の先生もなんてことを話してくれてるんだ。

折角の弁当のごはんが全然進まなくなった。

というか横でニコニコ笑いながらラーメンを頬張っている少女が怖くて仕方ない。


「さすが副会長!昨日の今日でよくここまで情報あつめれたね。」

「会長命令だから仕方ないよ」

「人を暴君みたいに言うんじゃない」

「はぁい、会長」

「そんなわけで副会長に情報を集めてもらった結果、特に問題のない生徒、何ならできる方と判断させてもらった。先ほど校長先生と教頭先生からは許可を頂いた」


なんて勝手な集団なんだ!

僕の目立たない学校生活計画は完全に無じゃないか!


「ちなみに前回の選挙の時に全校生徒の前で「生徒会から書記を頼まれたものは全力でその任を遂行する」というのを承諾されたから君に拒否権はないよ」


自分がその条件に当てはまると思っていなかったから完全にスルーしていた。

くそ、やられた。

この集団ただの悪魔じゃないか。

憧れの目で見られているのをよく見るが怖すぎるな。

実際にこの集団と絡むと恐ろしさしか見えない。


「はい、あーん」

「ん!」


横の二人はラーメンを食べ終わったのかゼリーを食べさせてあげている。

会計ってこんなことをする性格なのか、知らなかったなぁ。

というか、副会長甘えすぎじゃありません?

ほんとうにこの人の性格の正解はどこなんだ?


「二人とも、いい加減にしろ。そろそろ顔合わせは終わりにする。

明日から彼には仕事に入ってもらうから当面は柊がサポートしてやれ。」

「えー、うちも結構忙しいよ」

「答えは全て?」

「イエスかはい。わかったよ、仕事手伝ってもらいながらいろいろ紹介する。」

「よし、いちいはこの前の過去のイベントの内容データがどこにあるのか調べるのをそのまますすめてくれ。」

「了解」


一気に空気が変わった。

さっきまで女子中学生らしい雰囲気だった二人もきりっとし出す。

あぁ、これが生徒会のオンの姿だ。

自分たちが集会やイベントで見せられているのはこの姿だって思った。


「それじゃあ改めて自己紹介。

昨日俺だけ名乗ってなくて悪かった。

生徒会長の緋水海斗ひすいかいとだ。よろしく」


「会計の櫟奈緒です。仕事の時は話しかけてもいいですよ」


「もー、二人とも堅いよ!

副会長の柊真琴だよ!これからがんばろーね!」


個性が強すぎる三人に僕は仲間入りをしないといけなくなってしまった。


「どうも、小林裕也です。これからよろしくお願いします。」


僕は三人にお辞儀をした。

嫌でも決まってしまったならとことん付き合っていくしかない。

それにデータなどの裏方に専念すればそんなに目立たない可能性だってあるわけである。


「それじゃあ、俺は教室戻るから次の集合場所とか柊がおしえといてやれ」

「了解した!」

「じゃあね、副会長!」

「あとでね、奈緒!」


二人が撤収したことでここに残るのは横でアセロラゼリー二個目をたべる副会長だけになる。


「あの…。」


「明日の放課後、コンピュータ室集合でよろしく。

僕は先生の所に少し用があるから遅れるかもしれないけど奈緒がいるだろうから待ってて」


またこの人の周りの空気が変わった。

さっきまでの甘えたふわふわした綿菓子のような状態からいつも見かける男っぽい感じに変化した。


「あの、柊さん!」


「柊でいいよ。なにか分からないところあった?」


「昨日と今日、それに今日だけでも色々変わる気がして…。

えっと…、あなたは誰ですか?」


気になっていたこと、生徒会のメンバーが一切触れなかったこと。

だけどどうしても気になって聞いてみた。

生徒会のみんなが大人びているから彼らの前では甘えているのかもしれない。

けど、昨日は男っぽいとはまた違う、男の人って感じがした。

口調も違うし、他のメンバーに対しての呼び方も違った。


彼女は食べ終わったのか席を立つ。

僕の方を見下ろして楽しげにどこか不気味にニヤッとした。


「僕はずっと柊真琴だよ。気になるなら探してごらん」


彼女は小さな声で言った。


「キミは永遠に分からないよ」


振り返り無邪気に笑いかけてきた少女に僕はこれからふりまわされ続けることになる


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