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エサは撒いた。これであの小生意気な小娘どもは近寄ってくるはずだ。
研究所から持ち出した重度中毒者は、ステージの一番近くに配置した。それで口封じもできる上に、小娘を護衛するように湧いて出た部外者を釘付けにできる。あの部外者の情報処理能力は想像以上に煩わしい。物理的に封じ込めてこちら側に手で出しできないようにするしかない。
BCCのクラウドネットワークは掌握している。まだここには来ていない仁科がここへ接続してきた時点で逆探知し、物理処理の専門家を投入する。この手で極刑に課せられないのが残念だが、この際だその瞬間を報告映像で見るだけで良しとしよう。
もし急行できる範囲にいるのであれば、この手で息の根をとめるのも、悪くない。
菅野は手に持ったけん銃の銃口にサプレッサを取り付けて、無意識に笑みを浮かべた。
自分の計画をご破算にさせた小娘どもに誅罰を与える。
それさえできれば、状況はいくらでも改善できる。そう信じて疑わなかった。




