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「はい、つつがなく、事態は進行しております」
「そうか」
「いいか、我々の片鱗でさえ、気付かれる事が無いように」
「はい」
「最悪、当該区域でのバイオハザードも構わん」
「そうなれば、世論はどうなる? 操作するのは我々だぞ?」
「いいさ。民衆には騒がせておけばいい」
「真相を知る者はなど、それこそ頭のおかしい陰謀論者とでも言われよう」
笑う仮面たち。それを歯噛みして見つめる男。この老人たちは、なにも理解していない。
あの少女たちは、必ずここにたどり着く。そしてこの仮面たちは電子世界を食い物にした罪を、必ず清算する事になるだろう。
そうなった時、この愚か者たちと一緒に並んで心中となってはたまらない。
男は、ただ無数の糸を手繰り寄せるように、自分のリスクを下げる手段を考えていた。




