偽りノ感情
この巻は0話です。
「読まなくても平気」という人は1話からお読み下さい。
私はずっと…世界の端で生きてきた。
両親は私が小さい頃に他界、一人娘の私は親戚に引き取られた。
親戚の子は私を嫌ったらしく毎日私を虐めてきた。
その事を義母に話したけれど自分の子の方が余程大事らしく義母は、私の方が悪いと責め始めた。
その子がやった事も全て私の仕業になり私がどれだけ訴えようとも義母は信じてはくれなかった、、、
親戚に引き取られて10年という年月が経ち私は16歳になった、学校では虐められ、義母からは虐待を受け、その息子からは毎日のように嫌味と愚痴を言われた。
そして私は、学校に行くのも嫌になって部屋にこもり義母とその子からの虐待や嫌味を耐え続けた。
耐え続けるには感情を捨てる必要があり、その頃から私は感情を捨て何事にも冷静で落ち着いて対処していた。
そんな私にも楽しみはあるそれは義父である、義父だけは私に優しく接してくれた。
私の17歳の誕生日に義父は、誕生日プレゼントでとても可愛らしい綿の詰まったウサギの人形をくれた。
名前は「ウムリー」と言う変わった名前だった。
その時の私は大喜びで名前の意味など考えもしなかった。
そして、その夜生まれて初めて誕生日プレゼントとという物を貰いドキドキして眠れなかった。
しばらくして、ウムリーを優しく抱きながらうとうとしていると話し声が聞こえてきた。
どうやら義母と義父が居間で何かを話しているようだった。 居間の扉に近寄って義母と義父の話を盗み聞きしようとし耳を扉に傾けた…するとあんなに慕っていた優しい義父が私のことを馬鹿にしているようだった義母はそれを聞いてクスクスと笑っていた、、、
私は義父からその言葉を聞いた瞬間私の中で何かが砕け散った…正直泣きたくなったそれでも自分に言い聞かせた、自分は泣かない、感情を無くせ、と…
私は、泣きそうになりながらウムリーを力強く抱きしめた…やはり、私が馬鹿だった…この人形の名前の意味も、何もかも私が悪かったのかもしれない。
ウムリーを強く抱きしめた瞬間、胸に激痛が走った
胸のあたりが熱く、赤い液体が垂れ流れていた。
そうして私は思い出した…ウムリーの名前の意味は
「死ね」
私は思わなかった、この世の何もかもが夢であってほしい、これはきっと都合の悪い夢なのだと、何一つ身に覚えのない醜態に晒されたとしても私は願わなかった、アイツらへの「復讐を」…to be continued
次回!主人公、この世のものとは思えない姿に…