帰って来ました。
よろしくお願い致します。
第八話 帰って来ました
私の名前はジャン・アズビー、ギルガス公爵家の一応執事の立場だが、実際は会計士の資格を持ち、公爵家のお抱え会計士ですね、
実家はこの国で有数の大商会の三男坊で、父と、前公爵様が、兄弟弟子と言う縁と、私が持つ算術能力が評価され、父の勧めもあり、公爵家に就職しました、父は若い頃この国の王様を護る、近衛兵団の副隊長をしていて、今でも一代限りの騎士爵を持つ、変わり者の商人です、商会の仕事は兄さん達に任せ、今は商業ギルドの役員をしている、父は年に数回バレス辺境領の魔の森に住んでいると、言う剣の師匠の所に通っていたが、六年くらい前から、剣の師匠のお孫さんから、色々な知識を授けてもらい、商業ギルドを通じて世の中に、広めつつ有る、父はお孫さんの事を森の大賢者と、言っている、学生の頃魔法の研究者を目指していた自分は、父に大賢者の所に行き支持したいと、言った時、大賢者の住む魔の森深くは、S級冒険者クラスで無いと、住めないよと、言われ涙をのんで諦めた、幼い頃から兄達と共に、父から剣術を教わり、普通の騎士並み程度の力は有ると、自負しているが、S級とは、化け物レベルの人達だ、だが僕は必ず森の大賢者様に支持する、と、父に告げると、父は、悪戯ぽく、
「お前が公爵家で、頑張っていれば、大賢者と共に仕事をする事が、出来るかもな、」
と、言い笑う、
先日実家に帰った時も、大賢者から授かったと、言って肩掛け鞄を見せびらかし、家にいる時も肩から掛けていて、母が呆れていたが、僕はあの鞄が、とんでもない物だと僕は知っている、実家に戻った時、父の部屋の扉が少しだけ空いていて、偶然見てしまった、父が大きな荷物を鞄の中に入れるのを、父が荷物に手をかざすと、荷物は鞄に吸い込まれるように消えた、
父はまるで超レア能力の空間魔法を使っている様に見えた、父は、大賢者に鞄を授かったと、自慢げに鞄を見せるが、母や、兄達は、聞き飽きたって、顔をしていたが、僕は鞄を見せて欲しいと、言って見せて貰ったが、何も入っていない空の鞄だった。
久しぶりの連休、今日から新人が二人入ると、聞いていたが、昨晩も遅くまで、仕事をしていた為、お昼ぐらい迄は寝ていようと思い、ベッドに入っていると、部屋をノックする音に起こされ、扉を開けると、執事長が、
「休みの所、済まない、先代様が、これをジル様に渡して欲しいとの事だ、先代様の要件なので馬車を使っても良いので届けてくれるか?」
「はい、丁度連休で帰ろうと思っていましたので、渡して来ます、」
「ジャン、よろしく頼む、」
と、帰っていく執事長を見送り、実家に帰る準備をした。
実家に帰ると父は家に居て、兄達と仕事の相談をしていた、私が帰って来ても、理由が分かっていたようで、
「ジャン、お使いご苦労さん、」
と、言った、私は執事長から預かった包みを渡すと、父は涙を流していた、兄達も今は何も言わず父を、見守っている、父が包みを解くと、美しい剣が入っていて、父が剣を手に取って、師匠と呟いた時、兄達と、自分は、剣の入っていた布を見て、動く事が出来ない、そこには、美しい女性をまるで鏡に写した様な、姿絵の本があった、しかも女性は殆ど何も着ておらず、悩ましい格好をしていた、本には異国の文字であろう文字が書いてあるが、商家の家の自分が、見た事が無い文字で近隣の国の本では無い、父が自分達に気づき、本に手を伸ばそうとしている兄より先に手を伸ばした瞬間、本が消えた、手を伸ばしていた長兄が驚いて父を見ている、
父は、しまったと、いう顔をしている、
私は思った、父は焦って、大賢者様から貰った鞄に収納してしまったのだと、長兄が、
「親父、本を何処に隠した?」
父はあからさまに顔を外らせ、口笛を吹きながら、
「えっ、本って何?」
次兄が、
「おい、親父、ふざけんなよ、今ここに、美しい裸の女の姿絵の本があったろ!」
「えっ、嘘おぅ、気が付かなかった、」
「このクソオヤジ、本を出しやがれ、」
と、兄達が熱くなっているが、あの鞄に入っている以上、あの素晴らしい本は父以外、取り出す事は出来ないであろう、私は父に、
「父さん、鞄の事、母さんに話しますよ、」
と、言った瞬間、父は固まり、ギギギっと、音がする様な動きで、こちらを見て、
「ジャン、エルルから聞いたのか?」
何か父は勘違いをしている様だが、戸惑っている私を見て、真面目な顔になり、話出す、
「ジャンがエルルに聞いたのなら、話しても良いだろう、」
と父は机の上に置いてある美しい剣にてを添えると、剣は消えて無くなる、兄達は驚いていたが、私は見た事があるので、兄達程は驚かなかった、父が鞄の中に手を入れて中から先程の剣をにゅぅっと出し、剣を机の上に置き、鞄を撫でながら、
「この鞄は師匠の孫の森の大賢者、から貰った物だと皆知っているな、この鞄は大賢者が作った魔法の鞄で、ダンジョンの秘宝の魔法の袋と同じ、
いや、その上位の魔法具だ、私が亡くなった師匠から、大賢者の事を兄弟子のエドモンド様と、共に護る約束をしている、まあ、すでに大賢者は剣で私たちより遙かに強く、魔法に至ってはこの世ならざる力を持っている、
大賢者は世界を良き方向へ導く存在だ、お前達も、大賢者の秘密を、護る者として、協力して欲しい、大賢者の名前はエルル、エルル・ルコルだ、」
と、父は頭を下げた、まっ、不味いな、どういう事だ、私がエルルから聞いた?
「ジャン、良かったな憧れの大賢者と同じ職場で働けて、色々学ぶと良いぞ、」
??同じ職場?そうか!昨日入った新人の一人が大賢者で、公爵家の使用人として、公爵家で存在を隠し護ると言う事か、で、父の師匠の形見の品も、大賢者から、預かり話を聞いたと、誤解したのだな、
「父さん、分かりました、話してくれてありがとう、大賢者様に伝えます、」
長兄も、
「親父、分かった俺達も協力する、で、本を出してくれ、」
「本って何?」
「ふざけんな!」
それから壮絶なな親子喧嘩が母のカミナリが落ちるまで続いた。
その晩私は明日会えるであろう大賢者に思いを馳せて実家の高級ベッドでねむった。
「 昨日のスープは美味かったな、」
と、使用人食堂でペレスがつぶやくと、侍女長マチルダが、
「だから明日早速エルルを、休みにしたのでしょう、私はミオンが食べたと言う、プリンと言うお菓子が楽しみね」
と、話していると、イオがロバートの所に来て、
「ロバートさん、今日はエルルさんから男性風呂の掃除を頼まれていますので、入浴後はそのままにしておいてください、」
「イオ、悪いな、良いのか?」
「はい、昨晩もエルルさんには、女性風呂の掃除を手伝って貰っていますから、」
侍女長が、
「イオ、頑張っていますね、そうそう、貴女の髪、とても美しいわね、奥様が偶然貴女を見かけたらしく、何か特別な手入れをしているのなら、教えて欲しいと、おっしゃっていたわ、」
不味い、エルルさんとの秘密を話す訳にはいかない、そうだ!
「はい、体を洗う石鹸で髪を洗うと、髪が痛むと、聞いた事がありまして、あまり石鹸を使わないようにしています、では失礼いたします、」
と、頭を下げて、その場を後にした。
ロバートが風呂に入ろうと脱衣所の扉を開けると、執事長ペレスが、扇風機の風に当たりながら、
「あーあーあーあーあー」
と、扇風機に向かって声を出している、
ロバートは、ペレスがロバートと胸に書かれたバスローブを着ている事に気付き、
「執事長、何故私のローブを着ているのですか?胸の所に、ロバートと、書いてあるじゃないですか、」
「おおー、済まん、すまん、湯上りに余りに気持ち良さげなローブだったので、つい、」
「ついじゃ、ありませんよ、今日いないエルルのローブも、あるじゃないですか、」
「ああ、最初エルルのローブを使おうとしたのだが、小さくてな、それにしても最高の風呂だな、このローブはエルルに用意してもらったのか?それに手に持っている、たらいはお風呂の中にあった試供品が、入れてあるのか?」
「執事長、明日エルルが帰ったら、エルルに頼んで下さい、今なら銀貨七枚で、バスローブと、洗面セットを用意してくれますよ、もう、バスローブはあった所にかけておいて下さいね、エルルが明日クリーンの魔法をかけてくれますので、」
「ああ、エルルが帰ってきたら、頼むとしよう、」
エルルは、宿泊する部屋が、ソフィア達と同じと知って、
「ソフィア先輩、いくら空いてる部屋が無いからって、僕と同じ部屋で良いのですか?」
「私はエルル君とだったら、問題無いわ、スゥーも、そうでしょ、」
「ええ、エルル君、私も大丈夫よ、で、お風呂はどうする?私達と、一緒にはいる?」
「もう、スゥー先輩まで、勘弁して下さいよ、僕は体をすっきり、クリーンの魔法で、服も体も、一発で綺麗に出来ます、」
と、自身に魔法をかけ、執事服を脱ぎ、パジャマに着替える、
スゥー先輩が、
「エルル君、私にもその魔法をかけてみて、」
「いいですよ、クリーン!」
「ひゃぁん、身体がスッとする、凄い爽快感ね、」
「でしょ、着ている服も綺麗になっていますからね、」
スゥー先輩をみていたソフィア先輩が、
「ねぇ、エルル君、私にもその魔法をかけて、」
「はい、クリーン!」
「わっ、くすぐったい、でも凄くさっぱりするわ、で、お昼の話の続きなんだけど、下着には、他の形や、色もあるの?」
「ええ、今日、女騎士さん達に支給した下着は、運動に特化した、下着ですね、他にも、ボディラインを美しく見せる下着とか、意中の男性をめろめろにしてしまう、下着とかもありますね、ただ、お昼も話ましたが、一応許可を貰ってからでないと、お見せする事が出来ません、」
「分かったわ、楽しみにしているわ、でも、エルル君って、凄いのね、何でも出せちゃうんだもん、空間魔法?」
「はい、どんな魔法も使えます、秘密にして下さいね、あと、お二人には、明日の朝、騎士さん達の前で模擬戦をして欲しいです、報酬は、このジャージという、うちの方の運動着です、好きな色を言って下さい、後、名前も入れますよ、」
ジャージを見て二人は大はしゃぎをしている、
「エルル君、わたしは、赤が、良いわ、」
「私は、紺色が好き、」
「はい、はい、ソフィア先輩が赤でスゥー先輩が紺色ですね、はい、名前も、入れましたよ、明日の朝、そのジャージを着て騎士さん達の前で模擬戦をして下さいね、」
早朝騎士団の訓練所にジャージ姿のエルルが入って来て、一際目立つ大きな二人が、木剣で激しく打ち合っている、
「団長、班長、おはようございます、二人共身体の調子はどうですか?」
「おはよう、エルル、見てくれ、肩が普通に動かせる、ありがとう先生、お前は俺の恩人だ、」
「先生、俺も絶好調だ、美味しい飯も食わせて貰って幸せだ、」
「はい、他の皆さんも、調子が良さそうですね、では団長、皆さんを集めて下さい、これより公爵家より、訓練用の新しい装備を渡します、」
ウッディ団長が、皆を整列させる、女騎士さん達も新しい装備を着けて入って来て、男性騎士さん達がびっくりしている、ソフィア先輩とスゥー先輩もジャージ姿で入って来て僕のとなりに並ぶ、
「皆さん、おはようございます、これから皆さんに公爵家より、訓練用の剣を貸与します、この中に特殊な剣を使われる騎士さんは、先に名乗り出て下さい、」
ウッディ団長が、
「エルル、皆公爵家より剣を貸与して貰っているから、全員同じだ、」
「そうですか、では、これを、」
と、皆に光剣を渡して行く、
「今、渡しました剣の柄を握り、各自自分の使っている剣をイメージしながら、魔力を流して下さい、この様な感じになります、ソフィア先輩、お願いいます、」
言われたソフィアが、自身の紫色に光る光剣を出す、皆が、おおー!っと、歓声をあげ、
それぞれ、光剣を出し、また、おおー!と、
声を上げる、
「では、皆さん、これよりソフィア先輩達に模擬戦をして頂きます、では、お願いします、」
ソフィア先輩達は、頭を下げあうとスゥー先輩が、槍をクルクル凄い、勢いで回して、ソフィア先輩を威嚇する、ソフィア先輩は一度間合いを取り、タイミングを合わせて、スゥー先輩に切りかかり、二人は激しく打ち合う、騎士さん達は、おおーっと、声を上げている、何度か打ち合うと、二人が離れ、頭を下げあう、
「ありがとうございました、この様に、光剣は打ち合う事が出来ますが、光の刀身が、身体に当たっても、すり抜けるだけで、安全で、無害です、が、斬られると叫んでしまうほど、凄く気持ち悪いです、それでは我こそは、と、思う方は、かかって来て下さい、」
と、エルルが水色に光る刀身の刀を出す、
ゴードン班長が、
「命の恩人の先生に剣を向けるなんて、そんな事は出来ないな、なぁ、団長!」
「腕に自信がある様だが、身体の治った俺達の相手はいくら安全な剣だとしても、きついと思うぞ、」
団長の言葉に、騎士さん達も皆、うんうんと、頷いている、エルルは、おもむろに、大きな、巻かれた紙を取り出し、
「騎士の皆さん、この巻かれた紙に注目!」
と、言いながら、巻かれた紙をゆっくり開いていく、そして、騎士さん達から
「おおー、」
と声が上がる、大きな紙には、美しい女性の笑顔が首のあたりまで、見えている、
「なんて美しい、女なんだ、」
と、皆口々に言い合っている、エルルは、さらにゆっくり紙を開いていくと、美しい女性の肩が見え出し、騎士さん達は目を見開き、息を飲む、さらに肩から下が見え出し、女性が服を着ていないのが、わかる、もう騎士さん達は息をしていないのではないか、遂に胸の上のあたりが見え出すと、エルルはいきなり紙を消して、
「さあ、もう一度自身がある方はかかって来て下さい、もし僕に一太刀でも、入れる事が出来たら、先程の姿絵をプレゼントしますよ、部屋に貼って眺めるも、良し、他の皆さんに自慢するのも良し、」
ゴードン班長が、
「おい、おい、話が変わっちまったぜ、先生、悪いことは言わねえ、怪我をしないうちにに、その姿絵をだしな、」
班長、団長と並んで、熊みたいな男が、そんな事言ったら、山賊にしか見えないよ、
「さあ、班長、何でしたら皆一度にかかって来て下さい、皆さんの誰かが、一太刀入れれば、全員にプレゼントです、」
班長の、
「テメェら、やっちまえ!」
の言葉に騎士さん達が、突撃して来る、
流石騎士さん、皆で連携をし合い、ちゃんと統制が、とれている、一人の騎士さんが、一番槍と、叫びながら、斬りかかると、エルルが消え、
「ぎゃあーーー」
「ぐぇーー」
「うぁーー」
と、次々騎士が倒れ、地面を転がり回る、
騎士が何とかエルルを囲もうとするが、それよりも早く、斬られ、倒されていく、気がつくと、大半の騎士が斬られ、床を転がっている、団長が、
「恐ろしい強さだな、ゴードン、右からいけ、」
ゴードン班長がエルルの左側に素早く回り込み、反対側から、ウッディ団長が、エルルを挟み込む様な形で斬り込む、皆が、エルルが斬られたと、思った時、ゴードン班長が、
「うぎゃぁーー」
と、叫びながら倒れ、床を転がり回っている、ウッディ団長も、エルルを見失っていて、いきなり、
「ぐぅぇーー」
と、叫び、その場に倒れ、男性騎士で立っている者は居なくなった。
エルルはにっこり笑って、
「フローラ班長、女性騎士さん達は、どうしますか?」
ソフィア先輩が、
「エルル君、顔、顔、悪い顔してるわよ、」
フローラ班長が、
「エルル君、私達は、姿絵は要らないから、そうねぇ、何かご褒美があれば、私達も、頑張るわ、」
エルルは、
「じゃ、こんな物はどうですか?本当は公爵家の許可を取らないとダメなのですが、内緒ですよ、」
と言いながら、ナタリア様、お気に入りのワンピースの色違い服を見せると、
「あらあら、本気を出さなきゃ、いけなくなったわ、エルル君、女性全員でいくわよ!」
「はい、お姉様方、昨日すっぽんぽんのお姉様方を見ましたので、色仕掛けは通用しませんよ、」
と、エルルは、それはもう、満面のの笑顔で、向かって来る女騎士さん達を次々と倒していく、お姉様たちの悲鳴が聞こえなくなると、ソフィア先輩が右手を上げながら、歩いて来る、ハイタッチの格好だ、エルルも合わせて、手を上げ、ソフィア先輩の手にタッチをしようとしたその時、エルルの背中から、胸をオレンジ色の光槍の鉾先が貫き、
「ぎゃぁーー」
と、エルルが胸を押さえて転がり回る、
ソフィア先輩が、
「エルル君、フローラがちゃんと言ったわよね、女性全員でいくわよ、って、」
男性騎士達が、ドン引きしながら、酷いな、
女って怖いな、何て言い合っている、
その後、エルルは女性騎士達に抱えられながら、どこかに連れ去られていった。
午後に、昨日診察出来なかった騎士さん達の診察を済ませて団長室でウッディ団長に挨拶をしている、
「エルル先生、お世話になりました、何て礼を言ったら良いのか、」
「ウッディ団長、お気になさらず、同じ公爵家に使える同僚では、ないですか、」
「ありがとう、また来てくれ、今度は、必ず一太刀入れて、あの姿絵を手に入れるぞ、
皆もやる気になっているからな、」
「はい、楽しみにしていますね、あと光剣は公爵家の秘密ですので、団員の皆さんにも徹底しておいて下さい、」
「ああ、分かっている、本当にありがとう、」
団長に挨拶を済ませて、建物の外で待つ公爵家の馬車に乗ると、騎士さん達が全員でお見送りしてくれて、皆から、感謝の言葉を貰って、ちょっぴり涙が出ちゃったよ。
公爵家の使用人寮に帰ると丁度食事の時間で、食事を取っていた執事長達の所に行き、
「執事長、ただいま戻りました、」
ロバートさんが、
「お疲れ様、エルル、ソフィアと、スゥーはどうした?」
「はい、先に荷物を部屋に置いて来るそうです、」
侍女長が、
「で騎士団の皆は、どうでしたか?」
「はい、悪い所のある人は、全て治しました、ソフィア先輩がまとめた資料を持っています、」
「そう、ご苦労様でした、ありがとう、エルル、」
と、言った侍女長は、泣きながら微笑んでいた。
食堂にソフィア先輩達が、戻って来て、食事を済ませたのち、
「執事長、侍女長、皆が食事を終えたら、食堂と、厨房の改装の許可を下さい、明日お休みなので、美味しい物を食べようと思いまして、」
「分かった、サムにも一言かけておいてくれ、で、エルル、その美味しい食事を私達にも、振る舞ってくれるのだろう?」
「もちろんです、楽しみにしていて下さいね、」
その後エルルは、厨房で片付けをしていたサムに改装の話をして、明日の朝の仕込みの時間から料理をすると、伝え、誰も居なくなった食堂の入り口に、たれ幕をかけ、たれ幕には、改装中に付き、ご迷惑をかけています、と、丁寧に書いてある、
エルルは厨房に、自慢の魔導コンロ、魔導オーブン、魔導冷凍冷蔵庫、流し台を、設置して行き、厨房と、食堂の壁を無くし、異世界の社員食堂の様な形に改装した、食堂にも、魔導冷凍冷蔵庫をカウンターの横に設置して、どうせならと、食堂の壁、机や椅子もお洒落なカフェの様な感じに改装しちゃったよ。
ありがとうございました。




