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越前町

 越前町は旧越前町、織田町、宮崎村、朝日町が合併して発足しました。


 町の西部、海に面した旧越前町は豊富な海産物が通年で味わえる町です。

 越前蟹のみならず、水揚げ量日本一の(さわら)や、冬が旬の(かれい)の刺身など、季節に応じた旬の魚があります。

 道の駅「越前」には温泉施設(露天風呂・漁火(いさりび))が併設され、大浴場から眺める日本海に沈む夕日は絶景です。

 その道の駅向かいにある「越前がにミュージアム」(ビックラブ)は国内唯一の蟹専門の博物館です。

 道の駅から北上すると、「越前岬水仙ランド」があります。園内1500万本の水仙が咲き乱れる様は絶景ですが、開花時期は寒い季節ですのでご注意下さい。

 更に北上して福井市との境近くには呼鳥門(こちょうもん)という景勝地もあります。

 越前海岸のとある宿は、芥川賞作家の開高健(かいこうたけし)が冬の定宿にしていて、勢子(せいこ)蟹(雌)をふんだんに用いた丼を「開高丼」と、宿の主が命名した話が伝わっています。


 旧越前町の東隣が、旧織田町です。

 劔神社(越前二宮・国幣小社)は織田明神とも呼ばれ、信長の祖先が奉仕していた神社です。

 この神社境内には「おもかる石」という丸い石があり、願い事を念じて持ち上げた時、石が軽く感じたら願いは叶い、重く感じたら難儀すると伝えられています。

 神社に奉納される「明神ばやし」と呼ばれる和太鼓演奏は勇壮で、織田地区には全国から和楽器演奏者が集まって開かれる演奏会も催されます。

 国内最大級の大太鼓「明神」の迫力は一見の価値ありでしょう。


 織田地区の更に東隣が旧宮崎村です。

 越前焼と呼ばれる陶器は六古窯の一つで、飾らない素朴な味わいは普段使いとして親しまれています。

 現在でも多くの陶芸家が作陶に励み、越前陶芸村で開催される「越前陶芸祭り」では県内の窯元が一堂に会する陶器市が開かれます。

 また越前陶芸村では、作陶体験もできます。


 町の北東部は旧朝日町です。

 越前五山の一つ、越知(おち)山があり、泰澄大師が晩年を過ごしたとされる越知神社もあります。

 道の駅「丹生ヶ丘(にゅうがおか)」の隣には「福井総合植物園プラントピア朝日」があり、四季折々の花々が楽しめます。

 幸若舞発祥の地としても伝承されており、信長が出陣に際して舞った「敦盛」も幸若舞の演目です。


 越前町は沿岸部の魚介類、宮崎地区の(たけのこ)、朝日地区のジビエなど食材も豊富です。

 また、糸生温泉、玉川温泉、厨温泉など温泉も幾つか湧出し、朝日地区にはジビエと温泉が楽しめる宿泊施設もあります。


 魅惑溢れる越前町に、お越しになりませんか?

 鰆の水揚げ量日本一ですが、消費量日本一は岡山県とのことです。


 開高健は越前蟹を「雄のカニは足を食べるが、雌のほうは甲羅の中身を食べる。それはさながら海の宝石箱である」(開高健全集「越前ガニ」より)と形容しています。

 ちなみに開高丼は二合の御飯に、勢子蟹の剝き身を八杯分も惜しみなく乗せ、出汁醤油をかけた逸品です。

 開高健はこの丼を一人で平らげたそうですが、「これほど繊細精巧をきわめた、めざましく襞細かな作品」(開高一番)と絶賛。


 六古窯は、瀬戸焼、備前焼、常滑焼、丹波立杭(たちくい)焼、信楽焼、越前焼です。

 越前焼は戦後に六古窯と一括りにされるまでは織田焼と呼ばれていたようです。


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