漫才:結婚したい
例にあげてあったものをせっかくなので発展させてみました
こういう舐めた真似をする人間は基本的に性格が悪いと思います
二人「はい、どうも~」
ボケ「そうなんだよ、俺、結婚したいんだよね」
ツッコミ「いや、そんな話全然してなかったけどね。あーそうなの、結婚したいの?」
ボケ「うん、出来れば今日中に」
ツッコミ「早すぎ。そもそも彼女とかいたっけ?」
ボケ「ああ、ちょっと待って」
――ボケ、不意にスマホを取り出し、ツッコミに見せる
ツッコミ「へ~、これが彼女か~。俺にはどう見ても3次元の人間じゃなくて2次元のアニメキャラに見えるけど」
ボケ「え、あ、ごめん、こっちはすでに婚姻してたわ! あれ、でもそうなると既に結婚……」
ツッコミ「いやいや、それは結婚とはいわないからね。嫁とか言うのはあくまでネタだから。ていうか、実際はいないんでしょ?」
ボケ「いや、ちゃんといるって」
――ボケ、スマホをスライドする
ツッコミ「う~ん、確かに実在の存在だけど、なんだろ、大変毛深くて愛らしいお目々をした……俗に言う猫では?」
ボケ「うん、カワイイでしょ彼女」
ツッコミ「いやまあ、可愛い女の子だけどこれ……」
ボケ「くくくく……」
――ボケ不意に含み笑い
ツッコミ「なんだよ気持ち悪い。元から気持ち悪いけど」
ボケ「それは言いすぎ。けど案の定騙されたね」
ツッコミ「何が?」
ボケ「可愛らしい女の子に見えるこの子は、実は男の子なんだ! つまり男の娘と言う奴だよ! こんな可愛らしい子が女の子のわけがないという!」
ツッコミ「……ああそう」
ボケ「あれ、あまりの驚きに言葉を失ったかな?」
ツッコミ「あまりのお前のキモさに言葉を失ったよ。別に猫が雄だろうが雌だろうがどうでもいいし」
ボケ「・・・・・・」
ツッコミ「結局彼女なんていないんだろ。まあ今のお前を見ればむしろいる方が驚きだけど」
ボケ「心の嫁ならラグビーのトーナメントが出来るぐらいいるんだけどね」
ツッコミ「キモさのトーナメントがあればお前は確実に日本代表だよ。それれにしても、なんで結婚したいなんて思ったのさ?」
ボケ「実は親が結婚しろってうるさくてさ」
ツッコミ「あー、はいはい、そういうことね。まあ面倒くさいよなそういう話」
ボケ「いや、それはまあいいんだけど、そのあと「あ、ごめん、アンタみたいなキモい成人男性に彼女が出来るわけ無いねw ぷっぷくぷーw」ってメッセージ送ってきたのが……」
ツッコミ「それはさすがにひどい親だな! 普通自分の息子ならそこまで言わないだろ!」
ボケ「だから俺も頭にきてさ。「俺にはもう彼女がいるんだ!」って返事して――」
ツッコミ「あー、かちんときて嘘ついたわけね」
ボケ「――さらに「その子を孕ませて、今妊娠3ヶ月でそろそろ式を挙げないと、お腹が膨らんだ状態でウェディングドレス着なきゃいけないって、毎日泣いてる」ってメッセージ送ってやったんだ」
ツッコミ「それはいくらなんでも話盛りすぎ」
ボケ「そしたら実家の家族全員びっくりして、親父は腰抜かすわお袋は錯乱するわ、寝たきりの爺ちゃんは突然走り出して、来年の東京マラソンにエントリーするわで」
ツッコミ「どんだけモテないと思われてたんだお前は」
ボケ「さらに死んだ爺ちゃんが墓から復活して、今地元はゾンビ騒ぎで大変でさ。しかもゾンビウイルスが感染してもうてんやわんやで」
ツッコミ「すごいなお前のモテなさ! ていうかもはやお前の結婚なんかどうでもいいレベルだろ!」
ボケ「でまあここまで大事になったら、俺も「実は彼女いません、結婚なんてゲームですら出来ませんよ、ぷっぷくぷーw」とは言えなくなって。明日両親が会いに来るんだけどどうしたらいいか……」
ツッコミ「親子そろってひどいな。まあ、それ以前にまずお前の両親が無事にこっちまで来られるかが問題だけどな」
ボケ「まあその点は大丈夫だろ。うちの両親はほぼゾンビみたいなものだから」
ツッコミ「なに、爺さんからゾンビが遺伝してたとか?」
ボケ「いや、身体は腐ってないけど性根は完全に腐ってる」
ツッコミ「お前もな」
――最後にツッコミがボケをはたき二人揃って「どうもありがとうございました」