015
(ここか。)
前にあるのは、綺麗な店だった。木で作られた清潔感が適度にある家だった。
中に入ってみると、目の前に広がるのは、受付が目の前に、右側の一階の下は酒を飲んだり、飯を食べて過ごしている冒険者。
左には、階段がついてあり、多分泊まる部屋になっているのだろう。
レイは受付がいなかったので、受付の前で、呼びかける。
「すみません。」
すると、エプロンをした小さい女の子が声をかけたくる。多分下の居酒屋の店員なのだろう。
両方とも、仕事をしている感じだった。
「はい。宿泊ですか?それとも、ご飯ですか?」
女の子は、机の下から、小さい紙を取り出して、メモを取る。
「宿泊で頼む。」
「はい。ギルドカードのご提示お願いします。Fランクですね。特に特典はありません。」
「あぁ。了解だ。」
「では、鉄貨4枚です。」
「なら、取り敢えず、2日頼む。」
「鉄貨8枚です。」
「あぁ。」
銅貨1枚をわたす。
女の子は少し驚きを露わにしながら、計算機を取り出して、お金を渡す。
「2回の207号室です。二食付きなので、夜ごはんは、7時から11時まで、朝ごはんは6時から9時までです。おくれたら、無しになってしまうので気をつけて下さい。」
「おう。」
レイは二階にあがり、部屋に入る。
中は簡素な感じで、トイレ、ベット、洗面台、後はいすがある。
お風呂があればと思ったが、特になく、すこしショックだった。
文化がまだまだなのだろう。
「なかなかいい宿だな。取り敢えず疲れた。」
べっとによこになり、時間になることを確認すると、起き上がり、下でご飯を食べに行く。
そこには、お酒で酔った冒険者や、ご飯を堪能しているもの、などが各自でご飯を取っている。
カウンターに座り、料理を作っているおっちゃんに声をかける。
さっきの女の子に、注文を取ってもらおうと思ったが、今受付をしていたので、おっちゃんに声をかけたのだった。
「おっちゃん。おすすめくれ。」
「はいよ。変わった服だな。」
「あぁ。」
少し、服に触れられ、焦ったが、すぐに意識を晒してくれたので、そこまで、質問されることはなかった。
「少し待ってくれ。」
少しすると、トレーに入った商品が来た。
「ギューダの焼肉だ。」
「ギューダ?」
「あぁ。しらねぇのか?一般的な肉だな。味は保証する。」
「いただきます。」
「なんだそれ?まぁいいが。」
ここでは、食事の前で挨拶が行われていなかったようで、疑問を持たれていたが、 特に何も起こらなかった。
そして、レイは恐る恐る、口にすると、牛肉みたいな食感で、かなり脂が乗っていて、美味しかった。
「かなり美味しいな。」
「まぁ、みんなから好まれるだけはあるだろな。」
おっちゃんは、すこし嬉しそうに、反応してくれた。
「そうだな。」
「じゃあゆっくりな。」
「あぁ。明日も頼むよ。」
「任せとけ。」
店主は、他の料理を作りに、おくにはいっていた。
「ごちそうさま。」
綺麗に食べて、食器をそのままにして、上に上がり、部屋に戻る。すると疲れが出たのか、すぐに寝てしまった。