29日間
29日間マスクをしていた
絶対に風邪を引かない
引いたらあなたの側にいられない
そう思って
30℃の気温の中
ずっとマスクをしていた
もう
マスクはつけなくていいんだと
その日青い空の下で考えた
でも
マスクはつけたままにしよう
まるで
まだあなたが生きているように
あれから
たくさんの月日が流れた
夏のマスクは目立ったけれど
冬が来て
マスクの季節になった
どうしても
マスクがつけられない
あの頃に帰りたい
あなたが目を覚ます
奇跡を祈っていた
あのときに帰りたい