第9話 打ち明け話。
あたしは女神様から解放され起き上がる。
突然起き上がったあたしにびっくりしたのか、ジュノとアリアが体をビクつかせていた。
女神さまの話を聞いているとき、あたしは考えていた。このまま、ジュノとアリアの2人に真実を教えないまま、日々を過ごしていくのか…それとも、真実を教えて日々を過ごすか。この二つのうちどちらがいいのか、あたしは考えた。前者は後々めんどくさいことになることが容易に想像できる。後者は今めんどくさくなることが容易に想像できる。どちらにしろめんどくさい。だからそういうことは、早く終わらしてしまったほうがいいと結論し言うことにした。
「ジュノ、元の姿に戻って。」
突然そんなことを言うあたしに、思いっきり首を横に振る。アリアは驚いたようにジュノを見る。
面白い…。なんて呑気なことを思ってるあたし。
とりあえず、ジュノには元の姿に戻ってもらわないと話が始まらない。…わけでもないけど、戻ってもらったほうが楽。
「戻ってくれないんなら、もう一緒に旅はできない。」
そう言うとジュノが逆らえないのを知っている。卑怯なやり方とは思わない。あっちだって、あたしにひどいことをしたからお相子。
ジュノは渋々というように、元の姿に戻ってくれた。
うん、いつみてもかっこいい。目の保養になる。
「あの…貴方、は?」
ジュノに見とれながら問うアリアは、一瞬で恋に落ちた乙女に見えた。
このまま、2人で幸せになってくれたらこちらとしてはありがたいんだけどな。…世の中そんなに甘くはないけど。
「ジュノだよ。今まで猫になってたんだけどね。ジュノは魔族。そして元魔王」
言葉を切って双方の顔を見ると、ジュノは俯いていて、アリアはさっきの表情とは一変して困惑の表情を浮かべていた。
「ユウラ様本当なんですか?この方が“魔王”だというのは…?」
「違う違う。“元魔王”だよ。今の魔王はあたし。」
そう言うと、さらに困惑の表情を浮かべた。そうなると思ってた。でもこんなことで困惑してもらっていては困る。これから、アリアの考えを変えるのだから。
「今は分け合ってユウラのそばにいます。悪さをしようってわけじゃないです。だから、心配しないでくれたらうれしいです。」
ジュノは警戒心むき出しでアリアに告げる。アリアは少し怯えているようだった。
でも負けじとアリアも食い掛かる。
「勇者となったユウラ様が、どうして魔王になんかなってるんですか!?説明してください、元魔王!!」
ため息をつきたくなる展開だな…。これは放っておくとめんどくさい事になりそうだから、今のうちに黙らせないと…。
「何言ってるんですか?ユウラは最初に魔王になったんですよ。貴女が勇者にする前に。」
もうしゃべっちゃってるよこいつ!!ホントめんどくさい事になるからやめてよ。黙っててよ。
これ以上2人が勝手に喋らないように、素早く口を塞ぐ。
もごもご言っているがそんなことは気にしない。勝手に喋るやつが悪い。
「2人ともあたしの言うことを最初に聞きなさい!!話が一向に進まないでしょ。まったく…そんなことも考えれないほど馬鹿なの…?」
あたしの「馬鹿なの」という一言に、いきなりシュンとなる。
やっと話せると一安心し、女神さまから聞いたことを全て話した。
遅くなりました。
話がなかなか思いつかづ、自分でも困ってます…
誰かいい方法教えてください!!
誤字・脱字あるかもしれませんが、気にしないでください。
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