第25話 本題に入ります。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!! 」
老執事・ミゼントさんにこの世界について、いろいろ聞かせてもらっていた時、突然ジュノの声が聞こえた。
この広い屋敷で聞こえてきたんだから、相当大きい声だった。
ガタリ、と椅子を鳴らしながら立ち上がるミゼントさんを横目に、遠隔透視魔法でジュノたちの様子を見る。特に変わった様子はない。
別室に移ったらしく、内装は違うが人はジュノとセルリアさんの2人だけ。話の内容までは聞こえないが、二人とも頬を赤らめているようだ。
「何だ、ラブコメか……」
思わずつぶやいてしまい、ミゼントさんに尋ねられた。
「多分、セルリアさんがジュノに告白してるみたいですね。ジュノはそれに驚いて、あんな声を上げたんだと思います」
「そうですか……それはよかったです。ですが、魔王様はよろしかったのですか?
「全然。ジュノには若干感謝してますが、それ以外は何も感じていません。……魔王様って呼び方やめてください。慣れないので普通にユウラって呼んでください」
「ですが」と拒否されかけたが、ミゼントさんの言葉を遮りあたしは話をそらす。不自然だったかもしれないが、話が完全に違うというわけでもないので大丈夫だろう。
「さっき『よかった』って言ってましたが、なぜです?」
少し時間をおいて、「それは…」と口を開く。
教えてもらい、だいたい二人の関係がどんなものだったのかがわかった。あいつとあたしみたいな関係に近いかな?でも、違う。あたしたちはこんな温かい関係じゃない。頭を振って、考えを振り払う。
あたしたちはもっと残酷な運命でつながれた存在。そんなこと、物心ついた時からわかっていたこと…。
「今はまだ、向こうに戻らないほうがいいかもしれません。それに、ジュノは今回の件のこと忘れてるみたいですし、ミゼントさんもご存じだと思うので、本題を聞いてもらってもいいですか?」
「えぇ、どうぞ」
静かにうなずくミゼントさんに人除けしてもらうよう頼む。
ジュノたちの声も聞こえない、静かになった時本題を切り出した。
話を聞き終えたミゼントさんは、今回あたしたちがここに来た理由を納得してくれたようで、被害のほどを教えてくれた。
全焼が5軒、半焼が2軒。けが人は気絶させられたという男が2人。
被害は少ないとは言えないが、重傷者がいなかっただけ幸運だった。
「今回の件、神族の者が行ったと思われます。近くには神族長の出身である村があります。そこの者たちではないかと思われます」
「証拠はなんですか?」
「目撃証言がございます。それと、神族の内部に内通者がおりまして、その者がそう伝えてきました」
「内通者がいながら、なぜ今回のことが事前にわからなかったんですか?」
「ごく一部の上層部の者たちで実行されていたそうです」
「そうですか……。ありがとうございます。じゃぁ、少しお願いがあります」
「何でしょうか?」
ミゼントさんに耳を貸してもらい、小さな声でお願いを伝える。
ミゼントさんは小さく微笑むと、ニヤリと笑い力強く頷いた。
「早急に致しましょう」
遅くなり非常に申し訳ありません。
突然ですが、これから半活動停止状態になります。
完結はさせますが、更新が不定期となります。
身勝手ですみません。




