第13話 これからのこと。
昨日はとりあえず、この世界についてたくさん教えてもらった。
この家の使用人たちに。
あの2人に聞くと、変なことまで知りそうなので使用人たちに聞くことにしたのだ。
そして、神族長ベルウェール・アセリアルがこの屋敷に訪れると言うのだ。
何でも1年に1週間世界にいる神族の氏族長が集まる、報告会がある。そこにはもちろん神族長も参加するため、この屋敷に訪れるのだ。
四族長に会いたいと思っていたからちょうどいい機会だ。
「ユウラ様何か御用がおありでしょうか?」
アリアが私につけてくれた私専用メイドのコノルが、いつもより笑顔の私に不思議そうに聞いてきた。
「ちょっとアリアを呼んでもらえるかな?」
「はい。少々お待ちください。」
神族であるコノルは自分の力である「瞬間移動」を使いいつものように、アリアのもとへ向かったようだ。
数分もしないうちにコノルはアリアを連れて戻ってきた。
「ごめんね急に。ちょっと聞きたいことがあって。」
「いえ、大丈夫です。」
いつも思うが、どうしてアリアはあたしに頼まれごとをされたり、質問をされたりするとこんなに喜んで笑顔でいるのかよくわからないが、今は放っておいて質問をする。
「あのさ、今度神族長がこの屋敷に来るって聞いたんだけど、会わせてもらえないかな?」
アリアは少し「うーん」とかわいらしく考えた後、どこからかスケジュール表を取り出した。
考えても思い出せなかったのか…。まぁ、そんなのもかわいいからいいか。
「大丈夫だと思いますが、今の神族長はちょっと…」
歯切れの悪い言い方だ。あまりこういういい方は好きじゃないが、「かわいいは正義」と思っているあたしは許してしまう。
そして、せかすようにアリアの目を見つめる。
「ちょっと、キザというか、ナルシストというか…まぁ、自分のことかっこいいと思いすぎてるんです。」
あぁ~、あたしが一番苦手なタイプの人間だ。自分が一番とかどうやったらその考えに行きつくのか全くわけのわからない、同じ人間とは思いたくないタイプだ。
「わかった。できるだけ短い時間で話したいから、無駄な話しないように言っといて。」
「わかりました。では伝えておきますね。失礼します。」
嬉しそうに部屋を出ていくアリアを見送って、神族長が訪れるときのことを考える。
自意識過剰男みたいなのが神族長になって、神族は大丈夫なのかと少し心配になるが、今はそんなことを心配する暇はない。
今は神族長が、魔族のことをどんなふうに考えているのか聞かなくてはならない。それによって、あたしがする調教度が変わってくるから。
それに、神族長を味方につけれるかどうかで今後の予定も決まってくるからその辺も押さえておかないといけない。
そうなると、ジュノのことが気になるがジュノにも事実を教えたから、納得はしてくれると思う。
まぁ、納得するのと自分の気持ちをコントロールするのとは別だから大変だと思うけど。
しばらくはジュノのほうも気にかけなければならないかもしれない。
神族が集まれば、魔族を悪く言うことは大体予想できる。そこにジュノを連れて行かないようにしないといけない。もし、そんな話を聞いたら会議の最中に飛び出しかねない。
神族の会議の日は、いろいろと大変かもしれない。




