表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王と勇者にさせられました。  作者: 水原緋色
魔王と勇者誕生編
11/27

第11話 ある神の話。

 少女ユウラはまたも、過酷な運命に身をゆだねてしまった。




どうにかしたいと願う我もいる。反対にユウラがこれからどうするのか見てみたいと願う我もいる。


 どちらにしろ我はこの世界に干渉できぬ。

ただ見ているだけの、傍観者。


だが誰かの夢を通してなら我もこの世界に干渉できる。


我の夢を見たものは、我を神だと思うのだろうか?

今までそんな輩は一人もいなかった。…一人だけいた。ユウラの母がそうであった。


 我の意思をこの世に伝えることができた、数奇な運命を背負った人間。


彼女には過酷な運命を背負わせてしまった。



 少しだけ彼女の話をしよう。



 まだ四種族が生まれたばかりのころ、人間の種族に彼女は生まれた。


彼女は並外れた知能を持っていた。そして、人間にしては珍しい魔法と神族の力に対する抵抗も持っていた。


 だが、彼女には父も母も肉親が誰一人としていなかった。


 孤児院で育った彼女は、周りから羨望の眼差し、期待の眼差しを数多く注がれていた。反対に妬みなどの眼差しも多かった。

特に同じ孤児院にいる、同じ年の子や年上の子たちからはひどくいじめられていた。


 それでも彼女は屈せず、己の道を貫いた。



 やがて彼女が12、3になると魔族や神族たちにも彼女のことは伝わっており、多くの求婚者が現れた。

端正な顔立ちをしていたため、人間の求婚者も多く現れた。



 彼女はお金持ちの人や、権力者がどれだけ来ても首を縦には振らなかった。


我にもそれは不可解だった。その中にはかっこいい者もたくさんいた。彼女と釣り合う者もいた。

だが彼女は、頑なに断った。



 しばらくすると、どうやってでも彼女を手に入れようとする輩が現れた。

魔族と神族のそれぞれの権力者たちだ。


 普通の人間では確実に倒れてしまうような魔法や神族の力も、彼女は自分の知識と身体に備わっている能力を生かし、懸命に逃げた。


 そうして数年が過ぎ彼女は16になった。


いまだに逃げ続け、彼女の体も心もボロボロだった。



 その時、一人の男が出会った。欲もなく地道に一生懸命国のために働いている男に。


彼女はすぐにその男に心惹かれた。


 その男も彼女を一目見て心惹かれた。


 出会ってから数か月過ぎたころ、2人は仲睦まじい夫婦になった。そしておなかに子供を一人授かった。


男は魔族の父と神族の母を持っていた。

だから子供は三種族の血が混じった子なのだ。



 子供は生まれた。元気のいい女の子だった。それがユウラ。



我は少女の何もなさに驚いた。人間と魔族と神族。この3つの血が混じっているにもかかわらず、知能は人並み、魔法も神族の力も何一つ持って生まれなかったのだ。



 ユウラが生まれたころ、男を妬むものがたくさん現れていた。


 そして悲劇は起こったのだ。


 ある夜、黒い服を身にまとった男が数名、彼女たちの住む家に忍び込んだ。

そして、男を殺そうとナイフを取り出し、大きく振りかぶった。


 男は気配を感じており、彼女にユウラを抱いて逃げるようにと言った。

彼女は何度男に言われても逃げなかった。


一生ついていくと決めていたからだ。


 男は彼女とユウラを守ろうと、懸命に戦った。しかし、多勢に無勢。体力が尽きた男はついに殺されてしまった。

彼女は叫んだ。男をゆすりながら、涙を流しながら。


 我の心は引き裂かれそうになった。どうして何も悪くない男が殺されないといけないのだろうか?

彼女がやっと手に入れた幸せを、こんなにも早く奪ってしまうのだろうかと…。



泣き叫ぶ彼女の声を聴いて、近隣の人たちが起き始めていた。


数名の男たちは「もし何かあったら彼女も殺せ。」と命令されていた。


数名の男たちは彼女を殺した。彼女が抱いていたユウラは、彼女と男の間に挟まれ殺されずに済んだ。



 だがなぜ、彼女たちはこんな風に殺されなければならないのだろうか?

ユウラという幼い赤子を一人残して…。

我はこの世界に絶望した。


 そして彼女の子、ユウラをこのままにしておけないと思い、我の力でユウラを異世界へ送った。



それなのに、どうしてまたこの世界に戻ってきてしまったのだろうか?

また彼女のような数奇な運命がユウラを待っているというのに…。


我がちゃんと見ていないせいだ…。


すまない―――。―――には返しきれない恩があるというのに…。



「悔やまないでください。あなたのおかげで私は最悪の人生を送らないですんだのです。あの人と出会えて、ユウラを授かって幸せでした。たとえほんの少しの時間でも…。そして、あなたのおかげで私は今も夫と2人ユウラを見守れています。私たちにとって最高の幸せです。」



 我にいつまでも優しくあり続けてくれている―――ありがとう。



 ユウラよ早く我に気づいておくれ…

なんだかわけがわからなくなってきました。


前の話で、ジュノとアリアに教えちゃったからこれからどーしよーかと悩み中です。


ですが、頑張って書いていきますので次も読んでいただけたら嬉しいです。


誤字脱字があるかもしれませんが許してください。


感想等お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ